2021年12月06日
関東の珍鳥を探しに
東京の野鳥観察公園に行った時のこと。
平日はあまり人が訪れない場所のようで
園内を歩いているのは4、5人と
予想以上に寂しい雰囲気。
お目当ての鳥を探し回って
海のエリアへ行く橋を渡った時に
全身から不審感を放っている
1人の男性とすれ違った。
いきなり怪しいとか失礼じゃないか
と思われるかもしれないけど
人が相手を不審だと直感するのは
いくつかのポイントがあると思う。
私がその男性を不審だと思ったのは、
1)一応カメラを持っているようだけど
カメラケースを肩から下げているだけで本体を出していない。
2)右手でコンビニ袋を鷲掴みして持っている。
(袋の口はぐるぐるとねじってある)
3)上記以外の荷物を持っていない。
の3点から。
すれ違った時は
「なんか怪しげな雰囲気の人だなぁ」くらいに思った。
だけど、海まで行って戻ってくると
その不審な男性が橋の向こうから引き返してきて
こちらに向かってきたのだ。
この人も例の鳥を探しているのかな?と思ったけど
関わるといいことなさそうだったので
目を合わせないようにしていた。
すると向こうから声をかけてきた。
「この先はどうなってますか?」
は?
君さっき「この先」の方から来たんじゃなかったっけ。
ここまで来といて海まで行かずに引き返したの?
不審に思いながら
「海があります」
と簡潔に答えてその場を去ろうとすると
「鳥はいますか?」
とさらに声をかけてきた。
何がしかの用があるにしろ、声の掛け方が陳腐すぎて
「いますよ」(カワウとチュウサギだけだけど)
と短く答えてさっさともと来た橋の方へ歩いて行った。
怪しい。
めっちゃ怪しい。
海があるのを知っているのに
知らなくて訪ねてるかのような口調。
鳥を撮りたそうに装ってるのに
カメラはケースにしまったまま。
そのカメラケースの大きさから、
とても野鳥撮影をするレンズの大きさではない。
サイズ的に草花くらいしか撮れないだろう。
そして「鳥はいますか?」の訊き方。
普通、野鳥をやってる方々は
「何かいましたか?」とか
「〇〇見ましたか?(目当ての鳥の名前)」
などと言う訊き方をする。
「鳥はいますか?」は
鳥を撮ってる側からすると
奇妙な訪ね方に聞こえる。
つまりこの人は、
野鳥観察公園に
野鳥撮影をしにきた体(てい)だけど
全く野鳥撮影をしたことがない。
さらに、右手に持ったコンビニ袋。
撮影にはとても邪魔だ。
カメラを持つ右手に持つのもおかしい。
ザックも背負わずコンビニ袋ひとつは
あまりに潔すぎるいでたち(^^;
ついでに言うと
野鳥おじさんはほぼ100%帽子を被っているけど
この人はそうじゃなかった。
独自の判断で不審者認定したので
男性とは反対の方向へ歩いていくと
数十分後、
野鳥観察小屋から出ていくときに
男性とすれ違った。
おかしい。
さっきすれ違ったのに、またすれ違った。。。?
時間的に海まで行かずに引き返して
観察小屋に入っている間に追い越され
さらに短時間で海の方向に戻ってきている。
無言で早足に歩き次の観察小屋へ。
早々にそこから出ていくと
男性がすぐ近くまで来ていた。
まじ怖い案件発生(◎_◎;)
観察小屋は木造で、壁面に小さな四角い穴が開けてある。
鳥たちに警戒されないよう
穴から観察したり撮影するので
小屋の中は薄暗い。
そんなところであの男と鉢合わせたくないわー(>_<)
急いで橋を渡って池のゾーンに向かい
大きな観察小屋へ。
けど、嫌な予感がしたので出ていくと
案の定あの男が。
足早に小屋から見えない道へ進み
ようやく追跡を逃れられた。
おかげでカワセミ撮り逃しちゃったよ(;´Д`)
そのままビジターセンターに戻れば
また鉢合わせて車で追跡されかねない。
いや、車に乗るまえに危害を加えられるかも。
きっとあのコンビニ袋の中には
サバイバルナイフが入っていて
袋の口をぐるぐる捻って持っていたのは
ナイフの柄を握っていたんだ。
いざとなったら握ったナイフの先で袋を破って
そのままズブっと。。。。。
こうなるともう、
*Seiさんの妄想は止まらない(^▽^;
閉園のアナウンスが流れ、慎重にゲートに戻ると
車は私のぶり太1台だけだった。
安堵して、高速に乗ろうと30分ほど迷子を嗜み
やっとのことで帰宅したのでした。
こういうのね、結構あるですよ。
明らかにおかしな雰囲気の男性に
話しかけられたり後をついてこられたり。
こういう人って顔つきが変なの。
表情が不自然。
野外だけにとどまらず、
大型ショッピングセンターとか
イベント会場とか大きな駅とか。
「あれ?またいる」が2回続いたら
厳戒態勢ですよ。
何が怖いって、
「何がしたいかわからない」から。
誰かと話がしたいのか
誰かを凶器で傷つけたいのか
ついて歩くこと自体が目的なのか。
そういうわけのわからない行動のために
全くの赤の他人に
ロックオンされたことがものすごい恐怖。
例え相手に特段の意図がなくて
ほんとにただの偶然だったとしても
怖いって思っちゃう。
野鳥観察は、
林道や山の中や木の生い茂る公園が多い。
早朝や夕方の鳥の活発な時間帯に行動するから
よほど人気の鳥がいる場所でなければ
人はまばらで近くに民家もない。
今まで、時間帯的に
クマの出没が怖いと思っていたけど
クマよりもヒトの方が怖いと感じた出来事でした。
こんなオバサンになってまで
この手の恐怖を味わうことになるとは全く想定外。
若くない分、
「襲われる」より「殺られる」確率が高い。
この話↑をしながら、
「山に入るときは護身のため携帯用の鉈(ナタ)を持って行く」
とネット通販を調べながら屋根無くんに言ったら
「それじゃお前の方が不審者だろ」
とたしなめられた(^▽^;
まぁ、確かに、クマスプレーと防犯ベルの方が
効果はありそうだよね(^^;
屋根無くんの冷静な一言がなかったら
銃刀法違反で私の方が捕まるところでした。
テヘッ!
こういう目に遭うと
単独行動も考えものだなぁと思案しちゃうよね('A`)
楽しい野鳥探索が
常に緊張感を伴う散歩になっちゃって
とても残念な出来事だったのでした。
Posted at 2021/12/06 19:11:25 | |
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