motorsport.com 日本版記事抜粋
今年で100周年となったル・マン24時間レースに特別枠“ガレージ56”から参戦したヘンドリック・モータースポーツ(HMS)。彼らはNASCARやシボレー、IMSA、グッドイヤーと共同で、NASCARカップシリーズの現行“Next Gen”車両のシボレー『カマロZL1』をサルト・サーキットで走らせた。
このNASCARプロジェクトを率いたチャド・ナウスは、スタートラインに立っただけでも感動的だったとイベントを振り返っている。
NASCARの75周年を記念して実施されたこのプロジェクト。様々なコンディション変化の起こるル・マンにカップカーをそのまま投入する訳にはいかず、ヘッドライトや空力パーツ、パドルシフトの導入など様々な改良をカップカーに施した。
ドライバーには7度のカップシリーズ王者であるジミー・ジョンソン、2009年のF1世界王者であるジェンソン・バトン、2010年にル・マン総合優勝を果たしたマイク・ロッケンフェラーと豪華なメンバーを揃え、イベントに向けてテストを繰り返してきた。
その甲斐あってか、彼らはル・マンの予選でLM-GTE Amクラス首位を上回るタイムを記録し、決勝でも日曜日の朝にトランスアクスルのトラブルに見舞われるまでそのポジションを維持する走りを見せた。
最終的にHMSのカップカーは、24時間で285周を走破し総合39位。大きな成果を得ただけではなく、グリッドに並ぶまでの苦労が既に “トロフィー”に値するモノだったとナウスは語っている。
「グリーンフラッグが振られた時、我々は既にトロフィーを獲得していたような気分だった」とナウスは言う。
「このプロジェクトは数名のフルタイマーを除いて、ほとんどが副業として携わっていた。その点を私は最も誇りに思っている」
「誰もがこの情熱的なプロジェクトに参加したいと受け入れてくれた。そして、そういう人たちが集まれば、何でもできるんだ」
レーススタートを担当したのはロッケンフェラー。彼はル・マンへ向けた走行テストやシミュレーション作業に当初から参加してきた。
「レースを完走できたのは素晴らしいことだったが、それが最優先事項だった」とロッケンフェラーは言う。
「このレースは、後々子どもたちと一緒に振り返ることになるだろうし、ハイレベルなレースを行なったという意味で、僕の記憶の中でも常に上位に位置するモノだと思う」
「素晴らしいチームだった。チームメイトだけでなく、スタッフ全員が素晴らしかったんだ」
「充実した日々だった。何と言うべきか……沢山の友人ができた。そして、良い仕事ができたと思う」
また97周を走ったバトンは、次のようにレースを振り返った。
「なんて素晴らしい人たちなのだろう。カップカーをル・マンの耐久レース用に使うなんて、とんでもないよね」
「いろんな感情が渦巻いているし、みんな疲れているから難しいね。これでおしまいだ」
「分かるでしょ? このマシンがレースに出るのはこれが最後なんだ」
「だから若干の寂しさはある。でも、今を生きることを考えないとね」
今回のルマン24時間耐久レースで気になった1台。
ナスカーがヨーロッパで走る姿は貴重ですね。
こういうのを観ると、スーパーGTのGT500のマシーンが走る姿も見てみたいと思う訳です。
いずれにしても、ナスカーをルマンに持ち込み、完走したチームの情熱に感服です。
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Posted at
2023/06/14 23:02:41