日産マイクラN-Sportが気になる！

ジュネーブショーの開催を前に、徐々に集まり始めた気になるニュースの数々。
前回、新型ルノークリオの登場をピックアップした影で、地味だけど見過ごすことできない兄弟車のニュースがありました。
それが今回の話題、日産マイクラN-Sportです。

今、商品展開とは全く違うシリアスニュースが連日報道されるルノー日産アライアンスにおいて、クリオとマイクラはプラットフォームを共にし、フランス国内の工事で生産されている兄弟車。
現行型が登場するまでの旧マイクラは、グローバル共通の車体を以って、国内ではご存知マーチとして販売されていたもの。
そのマーチ(及びアジアなど他地域のマイクラ)は未だモデルチェンジしないままですが、欧州マイクラのみ2016年にこの形に変化を遂げています。

最近の日産は国内販売においてe-Powerモデル以外の新型車が出ていないということから、よく"国内軽視"なんて論調のメディアもいますが、地域最適販売戦略なんて今どきグローバルメイクなら当たり前のようにやっているし、国内モデルの充実したトヨタでさえ、国内市場と車種ラインナップのアンマッチ、そして販売網再編を見据えたモデル数低減を掲げているくらいです。
そんなことで、このマイクラはコストダウン重視の製品提供にて欧州市民に見向きもされなくなってしまった旧モデルの不振を挽回すべく、欧州のそうそうたるライバルに通用するモデルとして生まれました。
地域最適展開の最たる事例となった欧州マイクラ、マーケティング的には素晴らしい戦略かと思うのですが、ここからは個人のわがままとして改めて言うと、これは日本で販売すべき車種でしょ！と思ってしまいます。
もっとも、今やe-Powerモデルを擁してアクアどころかプリウスさえも超えた実績を持つノートの存在との重複されるポジショニングでは、新規投入はされにくい状況にあると思います。
であれば現状のコストの安価なタイ製マーチを継続販売するほうがラインナップ的にはバランスが取れています。
しかし、こういう素晴らしいデザインのモデルの導入は、購買を刺激する存在になると思うのですけどね…。
日産さん、もう一度検討しませんか？

さて、今回のフェイスリフトで登場したN-Sportは、存在的には"ウォームハッチ"(ホットハッチならず)という存在。

競合車種はVWポロR LineやフォードフィエスタST-Lineといった、スポーツなんだけどそれほどピーキーでもない丁度良いポジション。
これまでの0.9L3気筒ガソリン、1.5LdCiディーゼルという兄弟車クリオと同様のエンジンラインナップに加え、このN-Sportには1.0Lターボが新採用されています。
その"100ccの余裕"(どこかで聞いた、昭和懐かしのフレーズ笑)がもたらすものは意外と大きく、出力にして15ps以上、トルクは+40Nmとスポーティな方向をしっかり実現しているようです。
また、現行型より10mmローダウンされたサスペンション、そしてブラックに塗装された17インチホイールを備えているということで、まさにちょうど良い、暖か(ウォーム)な感じのスポーティコンパクトに仕上がっているようです。

欧州日産はこのN-Sportをシリーズラインナップ化するのでしょうか…その展開はわかりませんが、きっと、この程よくスポーティな存在は若年層向きのエントリーモデルとしてはニーズが高いのでしょうね。
うーむ、このN-Sportを知るとますます日本国内導入を願ってしまうものはありますが、せめていつかどこかで体験ができる事を期待してしまう、気になるクルマです。