みん友さんよりクイックジャッキで595をリフトアップするときの注意点を教えてほしいとの依頼があり、導入後に何度か変更したリフトアップの方法を踏まえてまとめておくことにしました。
使用時にガレージの脇に片付けてあるクィックジャッキを車の横からセットするのが本来の姿なのですが、クイックジャッキ本体は片側で35kgあるので、立てたり寝かせたりは意外と力仕事です。私はずぼらな性格なのでガレージの駐車スペース中央付近に常設し車はそれをまたぐ形で駐車、リフトアップ時にはジャッキアップポイント下まで引き出してパッドをセットし使用するスタイルです。このためには床面が平滑で且つ塗装がしてあって、ある程度滑りが良くないといけません。
その上でクイックジャッキの接地面にも滑りやすいよう樹脂製の家具用滑走板を貼ってあります。(数が少ないと滑りにくくて滑走板もはがれやすいので、現在は片側16枚ほど貼ってあります。)
クイックジャッキにはジャッキパッド(高さ違いで2種計8個)が付属していて、最初はそれをボディー下面のジャッキアップポイントに直接敷いていました。
1個ではジャッキ上面フレームとサイドスカートが当たるため、高低2個を重ねて当てていました。しかし2個重ねた状態でジャッキアップポイントに当てた場合にパッドのセンターから少しずれただけでパッドが変形し傾いてしまう(一度倒れたことあり)事と、ボディー下面で鉛直方向に立ってるジャッキアップポイントの狭い幅を線で支えることでボディー側が変形しやすい事もあって、他の方法で支える方が良さそうだと色々調べていたら、みん友さんが門型リフトでのリフトアップポイントについての記事が目に止まりそれを試してみました。
上がフロント側で下がリヤ側のリフトアップポイントです。ここならジャッキパッドは面で支えられて無理が生じません。
ところがここはここで他の問題が出ました。
赤丸の場所にフロントのジャッキパッドがあるのですが、ここにパッドを当てようとするとジャッキのフレーム前端がフロントタイヤと干渉するため、タイヤの内側に入り込ませる(黄矢印)必要があります。パッドを当てる部分のボディー形状が、フロントは前後に幅が狭くリヤは左右に幅が狭いのでクイックジャッキ自体のセッティングがどうやってもハの字になってしまいます。この状態で何度かリフトアップして作業も行いましたが、クイックジャッキの特性上リフトアップするとジャッキアップ面は前に30~40cm移動し、ハの字のままだと全体の幅が狭まる方向に動くはずなので、どうも気持ちが悪くてじゃあ前後逆にセットすればジャッキを掛ける位置が変わるので軽減されそうだと、とりあえず車の前後を逆にしてジャッキアップしてみました。
これならハの字にセットする必要がないので、上げ切ってしまえば安定しそうでした。・・・ですが、これにも問題がありました。
赤太矢印部にフロント部ジャッキアップポイントがあってパッドを掛けてるのですが、青矢印が上げた場合のジャッキ床面の最前端で車の重心に近い位置です。従ってあげる前は重心にほぼ近い位置に支点が来てしまい、ジャッキの床面後端がジャッキアップの最中は赤細矢印方向に軽く浮き上がる状態になりました。
写真が反対側なので向きが逆ですが、後端部分が軽く浮き上がってるのがわかるでしょうか?これではガス欠寸前だったらさらに重心が前寄りになって危ないかもしれません。
と言う事で悩んだ末、使うかもしれないと思って持っていた溝付きジャッキパッドの溝を改良することにしました。市販品のままだと溝が浅すぎて役に立たなかったからです。
溝の両側にゴム板をカットしたものを貼り付けました。これならジャッキアップポイントの鋼板が突出部分だけでなくその上の面も支えるはずなので、無理なく支えられるはずです。
で、上げてみました。
思惑通りです。鋼板が鉛直に突出した部分はパッドには触れずその上の面を支えているのがわかります。ただしこのゴム板付きパッドにはかなりのストレスが掛かるので接着には十分配慮しないと使用中に剥がれてしまいます。接着面両面をサンドペーパーで荒らして柔軟性がある強力接着剤を使いましたが、1個だけ片面が剥がれて接着し直しました。
上向きの赤矢印が門型リフト用のリフトアップポイントで、横向きの青矢印が通常のジャッキアップポイントです。
私の場合は国内の正規代理店経由で購入したため、油圧オイルや高圧エアーは既に注入済み、また短い油圧ホースも当然取付済みだったので長い油圧ホースの嵌め込んで電源を入れるだけでセットアップは終了しました。
これは油圧ポンプユニット。
リモコンスイッチは裏側に磁石を接着し、柱に貼り付けてます。
クイックジャッキ純正の溝付きパッドもありましたが、溝の深さが不足しそうで価格も高かったので自作しました。
現在の所これで通常のジャッキアップポイントに当てて作業してます。ただししっかり溝に嵌める必要があるため、ライト付きの点検鏡を使ってセットしボディーに軽く触れるまで仮に上げて、4カ所とも同様に位置の微調整をしてから本格的に上げるのでセットには時間がかかります。どこぞの動画のように30秒ではとても無理です。
☆追記
純正溝付きパッドの情報です。
https://xn--eckseb9bwdc9w.shop/?pid=156736087
☆追記2
お約束を忘れてました!
クイックジャッキでリフトアップする際には、付属する取扱説明書をよく読んで注意事項をしっかり確認してください。左右のシリンダーに入ってる与圧の空気圧が異なると、上昇や下降速度がずれて均等に上昇下降ができない事があったりします。
車の下に入り込んでの作業ですから一つ間違えれば死亡事故の恐れもあるため、この記事は参考程度とさせてください。
あくまでも自己責任でお願いいたします。
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Posted at
2024/03/30 08:22:12