NO.471　プロとボランティアの葛藤　愛車紹介-12

　今日はハイエースのお友達から5件の電話を貰いました。　お薦めだったり、悩み相談だったり、製作依頼だったりと皆さん頭の中はハイエースだらけの様です。　(笑)

　さて今回はそろそろ終りに近い『愛車紹介』のその12になります。
　cw号の中でも一番パーツの設計/製作に頭を悩ませたところで殆どの小パーツはハンドメイドになり、また福祉車両としての要件を満たす(法規的/施設要望)為には重要な箇所なのでとても苦労しました。

◯アルミデッキ
　アルミ縞鋼板5ミリ厚を使用して極力軽くする様にしました。
　格納時にはトリムエンドと面一になる様に、また上段にセットしたアルミ棚板とも後端が揃う様に寸法/形状を考慮して製作しました。　シートスライドレール後端からシートを脱着する際に通過する場所は平滑研磨してからステンレス板でカバーしてバリアフリーにしています。
　無地面には3ミリスジゴムを貼ってアルミ棚と外観を統一しています。
　スロープを立てた状態と収納した状態でも格納できる様にし、又スロープを使って車椅子等を搭載する時にはリヤバンパーをプロテクト出来ます。　(実はこれの完成前にかなりの擦過傷が・・・)
　車体との接続は差し込み丁番を使っていて横方向にスライドさせて脱着出来ます。

◯ステンレスフレーム
　重量増減による車高変化で接地時のデッキ角度を補正出来る様に脚注にはアジャストできるゴム足を装備。
　(実は設計時より車高を下げてしまったので調整範囲がずれてしまっています)
　左右を連結するステンパイプは操作時のハンドルも兼用します。
　各所に有る穴はゴムバンドを使って色々な物の固定する時に重宝します。
　
◯アルミスロープ
　市販品のスロープを購入、車体側にノブボルトを使って装着できるように改良してあります。
　又、降車後に段差が有る場合に取り外して持ち運びし易い様に純正Aピラーに付いていたアシストグリップをボルト止めしました。
　最大時の全長が2Mでその時の対地角度が13度になり、車椅子搭載時推奨角度ギリギリです。

◯スロープブラケット
　アルミスロープを嵌め込み一体化したままスイングさせ、横方向にスライドできるので車椅子のトレッドに合わせられます。　通常走行時には両脇に固定して後方視界を確保しています。
　二枚重ねたスロープを横渡しに収納出来る様にもしてあり、ロック機構にも苦労しました。　その状態ではスイング出来ない様にリリースレバーも工夫しました。

◯車椅子固定フック
　ステンレスレール内をスライドさせてロック溝部に噛む位置でフックをねじ込み固定します。
　ステンレスアイボルトと無垢スライダーからなり、計8個を携帯しています。

　以上の全ての装備合計重量が55Kgにもなってしまってますが本格的(プロ)な電動リフトに較べれば格段に軽量で、cw号での使用頻度(ボランティア)を考えれば使い勝手/重量ともに妥当な線だと思います。

※　さて残すはあと一回で終了の予定ですが、色々な事情が有って少し間があくかもしれません。【^_^】

◯画像左　スロープを収納してデッキを降ろした状態。　厳密にはこれだと運行違反だそうで・・・。
◯画像右　そのまま格納すると上段のアルミ棚/ステントリムエンドとツライチになります。