
連休の中日にあたる7月14日は『一石二鳥の日』になりました。
いよいよ夏休みまで一ヶ月を切って来たのでこの辺で御機嫌取りのダメ押しをしながら僕自身も楽しんでしまおうって訳です。
CRF号と我家の司令官を乗せたcw号が関越道沼田ICを経由して道の駅“川場田園プラザ”に到着しました。
途中の赤城SAの“水沢うどん”で朝食は済ませてあるので、ここではまず本日第一回目のストレス発散(お買い物)をしてもらいます。
○道の駅田園プラザ 地元の農産物やハム/ソーセージに地ビール等々を物色している間にパチリ。

これから向うお山のあたりに雲がかぶっていてちょっと心配な僕。
到着してからもう一時間以上も経過しています。
○片品村花咲の湯 少し荷物が増えて重くなったcw号はここからの山岳路を少々喘ぎながら辿り着きました、第二回目のストレス発散の場所。

群馬県片品村にある“花咲の湯”です。 「ここは2時間ネ」と打ち合わせしたらCRF号を降車してオフロード装備をする僕。
僕のお楽しみがスタートです。
○赤倉林道

出発してから約5キロで赤倉林道のダートが始まります。
事前の情報収集では「廃道化していて走行不可」とか「とても整備されていて快走できる」とかあやふやです。 まあ行ける所まで行ってみましょう。
しばらく続く林間コースは流水クレパスが深い所が有ったり大きめな砕石がゴロゴロ転がっていたりとオフ車にしては小径ホイールのCRF号には厳しい路面です。

標高を上げていくと景観が開けて来たのでここで小休止してパチリ。
ここまでのライディングはスタンディングスタイルが多かった為に少し汗ばんでいたのでバックパックからスポーツドリンクを取り出して水分補給します。

先の所あたりがピークだったようで、道は下りが多くなって来ました。
路面がフラットダートに変化して、こんな切り通しを通過しながら進んで行くと。

『この先道路崩壊につき通行できません』ゲートクローズです。
今までの経験上で半信半疑な僕は自己責任を肝に銘じて二輪専用路から進入しました。

渓流沿いの素晴らしい風景を気持ちよく下っています。 ここまでまったく路面に取り立てて異常は無し。
たまに現れる深いクレパスに気を付けていれば快適に走れます。

この川底は岩盤です。 マイナスイオンたっぷりの冷気ですっかり汗も引きとても爽やか、いや少し寒い位かも?

走路が川を跨ぐ場所でパチリ。 岩伝いに川面まで降りてみました。

だいぶ標高を下げてくると林道は川から離れてきて赤倉林道も終わりです。 スタートしてから約11Kmでした。
こちら側もゲートクローズ。 でも結局どこにも崩壊箇所は見あたりませんでした。 これだから半信半疑になってしまうんだよナ。
右の大石の所の急斜面にオフ車のタイヤ跡が有ったので迷わず我CRF号もそこを通過しました。
今までの経験上、本気の通行止めはどうやってもエンジン付では突破出来ない様になっています。
先ほどcw号で通過した県道64号をCRF号で“花咲の湯”まで戻ります。
急な勾配とコーナーRで喘ぎながらだったcw号と違って今度はエンジンパワーを使い切っての軽い車体も相まって軽快に峠を登って行きます。
○吹割の滝

cw号に戻ってCRF号を格納して着替えを終わると約束の時間丁度、超御機嫌で戻って来た司令官を乗せて向った次の目的地は“吹割の滝”です。
滝に一番近いお店の駐車場にcw号を停めて

いわなの塩焼きに誘惑されました。 が!

実はビールの方が目的だった? 僕はお水ですが。 (笑)
いわな定食ときのこ蕎麦でお昼ご飯にします。 いわな一匹ではちょっとおかずとしては不足気味かな。
食後は滝へ降りて行きました。

それ程期待していなかったのでその落差(気持ち/高低差)にビックリ! なかなか他では見られない光景でしたヨ。
川床が岩盤でV字型に割れた所へ流れ落ちる水しぶきが吹き上がる事から『吹き割れ』と由来されるそうです。 『東洋のナイアガラ』と呼ばれているそうな。
少し下流には“鱒飛の滝”も有り、そこで鱒の遡上を止めてしまうそうです。
どちらも僕にはノーマークな名所で、思わぬ発見をした気になりました。
そしてcw号まで戻る道は急な登り階段で、ウチのボスの御機嫌が心配になります。
○老神温泉 それでは次の目的地で御取り持ちをば。

すぐ近くの“老神温泉”で本日二回目の入浴をして頂きます。
「今度は三時間でネ」

駐車場でCRF号を降ろします。 近くに車を停めた温泉客が不思議そうな目で僕を見ています。

時刻は午後二時、吹割の滝下流にかかる“ないらく橋”を渡って本日二本目の林道“栗原川線”へ向います。
関東トップクラスのロングダートで途中に“皇海山”(すかいさん)への登山口が有るのでその手のマイカーが多いらしい。 この全行程40Kmにも及ぶその殆どが崖の上のトラバースルートはオフ車乗りには有名なので兼ねてから走破予定にして有りました。
○栗原川林道

老神温泉から吹割の滝の少し手前まで戻ってからアクセスしてここからスタート。
沢山看板/案内表示が有って混乱します。『通行可』だったり『登山口先からは通り抜けできません』だったり、まあどっちにしたって行けるとこまで行くんですけどネ。
ODOメーター47.3Kmからスタート。

しばらくは簡易舗装の緩い登り坂が続いてここからダートが始まります。
するといきなりブラインドコーナーから対向車(四輪)が現れました。 時刻は午後三時近く、そろそろ登山者のマイカーが下山してくる時間なのだナ。 気をつけねば!

こんな感じの岩盤の切り通しが多いルートで景観はまったくと行って良い程見あたりませんでした。
大きめな砕石が転がっている区間さえ気をつければ比較的ハイスピードで走行が出来ます。
各サイトで登場する素掘りのトンネル少し手前で先行する二台のオフ車に追いつきました。 その為か、肝心なトンネル画像を取り忘れる失態。
二台共に左へよけて道を譲ってくれたので左手で挨拶して追い抜かせてもらいました。
確か250ccだったと思うけど、どうやら景色や路面を噛み締めながら走行しているらしい。
抜かさせて見ればこんなおチビさん(笑)、大きいのは排気音だけで拍子抜けさせてしまったかも?

中間地点の皇海山登山口に到着しました。 ここまで対向乗用車5台とすれ違いましたが、そのうちの2台はまったく無警戒の林道初心者らしい運転で少しこちらがヒヤリとしました。
一台オフ車が停めてあってヘルメットや荷物が置いてあってライダーの姿は見あたりません。 山頂へ向けて登山中なのでしょう。
すると先ほどの二台がやってきました。
スズキ・ジェベル250とカワサキKLX250(かな?)共につくばナンバーで、「万沢林道へいったが通行不能だった」のでこちらへ来たそうです。

入口から20Km走行なのでここまでで半分の行程になる。 標高は1444mと思ったよりは上がった様です。
お二人とはしばしの林道談義の後、約束の戻り時間までに厳しくなって来ているのでお先にスタートしました。

あまり眺めの無いルートでもたまに視界が開ける所も。
恐らく午前中に走った“赤倉山”あたりが見えています。
ここへ来るまでに鹿に二回遭遇しました。 しかし、前回の“西名栗線”の時と同様にどうして直前に飛び出して来て横切るのかなー? 以後少しペースダウンしました。

何か有りそうなちょっとした広場が有ったので停車。
そこは林道の標と支線への分岐点でした。 荒れていて1kmで行き止まりらしい“根利平川林道屋敷支線“へは入らずに傍らの標を見ながら小休止

ふむふむ、30年以上の歳月と10数億円を費やして完成したそうな。
こんな山奥に良くもまあ・・・さぞや大変だった事でしょう。
帰宅後に調べてみると、利根村がこの林道を観光地としてプッシュしているらしく、原則として解放の方針との事。 なる程それで入口の『通行可』の珍しい看板が有る訳だ。
なんてしている内に先ほどの二台が合図しながら通過して行きました。

また途中で追い越しさせてもらって先を急ごうとペースアップした矢先に今度はナント熊さんが登場しました! 「へーっ、この辺でも熊が出るんだっ」 先のコーナーで立ち止まってこちらを見ていた後にすぐに茂みに隠れたので充分に確認できなかったけど、あの黒い物体はきっと熊に違いないと思う。
ここは両側に支線が有りますがどちらも行き止まりらしい(?)なのと時間的に厳しいのでパス。
するとまた後方から排気音が近づいて来たので急いで スタートしました。
毎回毎回挨拶しながらの追い越し/追い越されはそろそろ面倒になっていますから。

そして到着した分岐点。 そう言えば書き忘れましたが、先ほどの登山口まででナビ上のルートは終わっていてここまでまったくルート表示はありませんでした。
やっとここで地図上のルートにアクセス出来たのでナビで老神温泉までのルート探索をしているとあとからの二台が追いついてきました。 彼らはここから画像右側の“新地林道”へ向うそうで、僕は根利村へ向けて左へと向かいお別れです。

関東ではめずらしい動物除けのフェンス。 鹿による農作物の被害が多いらしい。
セルフ開け閉めで通行には問題無し。

ゲートオープン。 貴重な体験をしました。

橋を渡る前を左折すれば“小中新地林道”だけど今回はパス。 ここで”栗原川林道“が終了、走行距離は89Km-47Km=42Kmとなります。 さすがに40Km以上もダートを走ってくると久しぶりの舗装路にホッとします。
時刻は午後四時半、県道62号/267号を北上して途中”薗原ダム“を右手に見ながら国道120号に入れば“老神温泉”はすぐそこ。

約束の時間午後5時にはcw号のもとに帰り着き、車載して着替えを済ませると丁度司令官が温泉から出て合流です。 本日のCRF号の走行は完了、走行距離は108Kmとなっています。
さあ次の目的地に向けてcw号をスタートさせます。
○南郷しゃくなげの湯

最終目的地“南郷しゃくなげの湯”に到着しました。
実は先ほどCRF号でココは通過しており、その際に営業時間を確認済(午後9時まで)
さすがに僕も最後には入浴したい訳で、前の老神温泉は午後7時までで終了ではゆっくり出来ませんからネ。
入館する前に又始まりましたお買い物、ここでも農産物をタップリと。 「もういい加減にしてくれ」は僕の声にならない独り言。(笑)
施設的には内風呂2つにサウナと露天風呂が2つと少なめですが、後で司令官に聞くと「ココのお湯が一番良かった」らしいです。
ゆっくりと汗を洗い流して露天風呂に浸かっていると突然の雷雨が! それもかなりの大粒の雨が大量に。
すこしのぼせ気味だったほてった体に冷たい雨が気持ち良いのなんのって。 あまり出来ない体験です。
お風呂上がりには施設内の食堂にて夕食まで済ませてから帰路につく事にしました。
“赤城もち豚の生姜焼き”が特産らしいので注文、食前に司令官の本日3回目となるビールと僕のノンアルコールビールで乾杯。 成る程その名の通りモチモチした食感の豚肉を美味しくいただきました。
さあ渋滞が予想される関越道へ向けてcw号のステアリングを握ります。
その頃には先ほどの雷雨も上がり、路面から立ち上る湯気をヘッドライトで照らし出しながら沼田ICを目指します。
渋滞表示は高坂SA付近25Kmの渋滞、それでも走行しているうちに段々と減ってゆく渋滞。
最終的には約10Kmのノロノロ走行位で済み、2時間半で無事に帰宅する事ができました。 cw号の本日の走行距離は360Kmです。
買い物三昧に美味しい食事をいただき、三カ所の温泉でゆっくりと日頃の疲れを癒した我家の司令官はもとより、僕も念願のチェック済み林道を走破出来たので大満足の一日となりました。
しかし新たなる懸念が沸き上がりました。 「これから独りで林道へいけるのだろうか?」
○後始末

そして連休最終日の今日はCRF号の泥落しとcw号の洗車で後始末もスッキリと完了しました。
改めて眺めるといよいよCRF号のリヤタイヤは摩耗限界に近づきました。
そろそろ候補タイヤをリストUPしておきましょう。
※ 帰りの車内の会話で夏休みの事に触れるといつもより断然明るい口調の受け答えが!
そろそろ僕の努力が功を奏して来た様です。
自分も楽しみながら御機嫌が取れれば一石二鳥となった筈。
でもまだ一ヶ月弱の間は油断は禁物ですネ・・・。 【~_~】