WBC 遊びだから真剣になれる

トレーニングコーチとして有名な立花龍司さんが
メッツに行った時のエピソードで、
メジャーリーガーは遊びだから真剣になれる
ということを話してくれました。








WBCに限らず、スポーツにおける国際大会で、
もっとも重要なのは、
遊びを極めた人たちの戦いであり、
いかに試合で楽しめるかだと思っています。

一方で、プロアスリートになるような人の共通項目として
異常なまでの負けず嫌いさがあります。
プロになれるかどうかを分けるのはそこ。

遊びだから真剣になれる。
でも負けるのは嫌だし楽しくない。
だから勝つために努力を惜しまず、
試合で全力を出し切る。

今回のWBCでそれを体現していたのが大谷選手です。
野球少年そのままの気持ちで不可能と思われた二刀流に全力で挑み、
誰よりもプレーを楽しんでいました。
　

本来、野球はとても自由でゆるいスポーツです。
例えば野球場。
ダイヤモンドのサイズは決まっていますが、
野球場自体どこも大きさがまちまち。

グリーンモンスターのあるフェンウェイパークはその典型です。　


Baseballを塁球と訳さずに野球と命名した意味。
野球は野っぱらで球と棒を使う遊びなんです。

その遊びが、いつのまにか日本では勝利史上主義にとって替わり、
組織の大人たちの求める学生らしさを選手に押し付け、
野球本来の遊びのマインドからかけ離れた、
ただただ窮屈なスポーツの代表になってしまいました。

今回のWBCの侍ジャパンの優勝は、
そうした日本の野球観のみならず、
日本のスポーツ観そのものを変えるのかなと思っています。