ホイルのレストア【2】

かれこれ25年見続けて来ましたが、今でも実に美しいデザインのホイルと思います．NA6由来の7本のスポーク数は田中デザイナーの8本のデザインから無断で平井主査が変更した件
「重量の条件をクリアするため、まぁええじゃろうと思ってワシが独断で決めた、田中には後から謝ろうと」
「田中に説明したら『いや、スポークは奇数本の方が躍動感が出るからそれでよい』と」
苦言を予想していた平井主査はこの田中氏の返答にたいへん感心されたと仰います．

ちなみに青い森の秘宝館の展示物「バービー（人形）のミアータ」では彼女のミアータのホイルのスポークはなんと8本です！このおもちゃのミアータがなぜ8本になったか？平井主査は秘宝館のミアータを手に取り、この逸話を（後に聖書に記載）思い出して下さいました．
秘宝館にお越しの方はぜひその目でご確認を．

この美しいNA8ホイルはどなたがデザインしたのでしょうか？
VRAの15インチホイルに対してこれはユーノスロードスターの為だけにデザインされたホイル、似合わないはずがありません．



何シテルで書いた件、NA8純正ホイル（鍛造）のスタッドボルト穴．
スリーブがないと気が付いた次第．クラックが走った話は聞かないです．
ちなみに米ではストックのホイルにはボルト穴が開いておらず、購入されてから車種に応じたボルト穴を空けるものもあります．



NA6ホイル．スチールのスリーブがインサートされています．



今日は午後から作業開始、結局表のクリアはくりを2面、裏のお掃除を1面でタイムアップでした．



こうしてみると汚い中古ホイルの裏面．
ディスクとの接触面は一度フライスで研磨したいところ．
それをするなら現状の錆びたディスクを交換しないと．
ならパッドもぜひ新品に、
マツダのレストア車がバーゲン価格だと思いはじめています．

さて、ウンザリする姿のこいつを、



あわぶくぶくの時間．





とにかく黒いものが除去できれば目的達成．
裏面は綺麗になるならクリア、そうならなくともシルバーでパウダーコートを発注するつもりです．



リム裏には何らかのラベルを貼ろうと画策中．



剥離剤を塗ってふやけたクリア塗膜を除去．
驚くほど美しいポリッシュ面が現れます．



剥離剤は一度にたくさん塗ると溶けた塗膜が固まって除去しにくくなります．
少しずつ作業してすぐシャワーで流した方がよいです．



ガリ傷、腐食多数ありのこのホイルが綺麗になるのでしょうか？
とはいえ今さら程度良の中古品を4万ほど払って買ってからレストアする費用を加算するより現状のホイルを加工した方が安く上がるでしょう．
手持ちのVRA純正（美品）は処分する事にしました．

先日の報道でご存じかと思いますが私はVRA純正の姿にこだわる道から脇道へステアリングを切りました．



指がサンポール臭くてスチールウールが刺さってちくちくします．
剥離剤がほんの少し付着した腕がひりひり火傷のように痛いです．