
クルマ・ジャケコーナー第417回は、井上鑑の「PROPHETIC DREAM-予言者の夢」(1982)です。
完全後付け💦400回記念“レーシングカー・シリーズ”第17弾!
井上鑑(いのうえあきら 1953 - )、ご存知でしょうか?
東京都世田谷区出身の編曲家、作曲家、作詞家、キーボーディスト、音楽プロデューサーです。
妻はシンガーソングライターのやまがたすみこ(山県すみ子 1956 - )
カレッジ・フォーク系からニュー・ミュージック系そしてシティ・ポップへと路線変更し、近年、再評価が進んでます
「SUMIKO LIVE」/やまがたすみこ(1976)
↑ 構成・演出:大瀧詠一!
バックは鈴木慶一とムーン・ライダース、渡辺俊幸
それほどシティポップの香りはありません
「FLYING」/やまがたすみこ(1977 8thアルバム)
↑ プロデューサー:松本隆、サウンド・クリエーター:鈴木茂
自作曲が減り(作曲1曲のみ)、ほぼ全作詞を松本隆、作曲は鈴木茂、細野晴臣、佐藤健、伊藤銀次ら
Youtube Sumiko Yamagata (やまがたすみこ) - Flying (Full Album, 1977, Japan)
「モモ」名義で、つくば科学万博の「住友館」テーマ曲『空に会おうよ』(1985 作詞:矢野顕子、作・編曲:坂本龍一)も歌ってます
Youtube モモ(やまがたすみこ) 空に会おうよ/大地の詩 (1985) ●レコード音源
↑ 茨城開催なので何度か足を運びましたがあまり覚えてません💦
井上鑑は、桐朋音大在学中にCM音楽作家としてデビュー
日本の元祖ガールズ・バンドとも言われる「GIRLS(ガールズ)」のアルバム制作に大きく関わってます
1stアルバム「野良猫」/GIRLS(ガールズ)(1977 1stアルバム)
A面はオリジナル6曲で、デビューシングル『野良猫』以外の5曲を作曲(うち3曲は編曲も)
B面は、ブロンディの『IN THE FLESH』、ランナウェイズの『CHERRY BOMB』、キッスの『HARD LUCK WOMAN』など洋楽カバー6曲を収録
どういう経緯でGIRLSに曲を提供したのか知りたいものです…
Wikipediaに載ってないので、もしかして井上鑑の黒歴史?💦
クルマ・ジャケ「Love Jack」/ガールズ もお読みいただければ幸いです
井上鑑はフュージョンバンド「PARACHUTE」(パラシュート 1979 - )に3rdアルバムから正式メンバーとして参加(1stアルバムは小林泉美が在籍し、井上は2ndアルバムから参加)
「HAERE MAI」/PARACHUTE(1981)
Youtube Haere Mai (full album) - Parachute (1981)
「COLOURS」/PARACHUTE(1982 ベストアルバム)
メンバーは、松原正樹と今剛のツインギターに、林立夫(Ds)、斉藤ノヴ(Per)、マイク・ダン(B,Vo)、安藤芳彦(Key,Vo)
4thアルバム「Sylvia」(1982)でオリジナルアルバムのリリースは止まってるようです
井上鑑は、寺尾聰との関係で注目されるようになります
寺尾聰の3rd~9thシングルのアレンジを担当(作詞は『ルビーの指環』が松本隆、それ以外は有川正沙子、作曲は全て寺尾聰)
↓ 私が持ってる寺尾聰のシングル
『SHADOW CITY』(1980 3rdシングル)はヨコハマタイヤASPECのCMソングになり、CMにはニキ・ラウダが登場
『出航 SASURAI』(1980 4thシングル)
『ルビーの指環』(1981 5thシングル)
『Long distance Call 長距離電話』(1982 6thシングル)
そして、『ルビーの指輪』、アルバム「REFLECTIONS」でレコード大賞編曲賞を受賞!
『ルビーの指環』/寺尾聰(1981 6thシングル)
1981年の年間第1位!
『ルビーの指環』が日本レコード大賞、松本隆が作詞賞、寺尾聰が作曲賞、井上鑑が編曲賞を受賞!
「Reflections」/寺尾聰((1981 2rdアルバム)は井上鑑が全編曲
「Atmosphere (Reflections2)」/寺尾聰(1983 3rdアルバム)も全編曲:井上鑑
↑ 主なミュージシャンは井上鑑(Key)、今剛(G)、高水健司(B)、林立夫(D)
そして満を持してソロデビュー
『GRAVITATIONS』/井上鑑(1981 1stシングル)
↑ AB面とも自身の作詞・作曲・編曲
A面曲は本日ご紹介のアルバムに収録
メンバーは、林立夫(D)、岡沢茂(B)、今剛(G)、斎藤ノブ(Per)、EVE、井上鑑(Backing Vo)
Youtube
井上鑑 Gravitations シングルヴァージョン
ヨコハマタイヤASPECのCM曲に使われました
Youtube YOKOHAMA Tire Part.7 (Akira Inoue)
BMWを運転するのはニキ・ラウダ!
↓ コチラの動画もYOKOHAMAタイヤのCM
1曲目が安部恭弘の『We Got It』(ドライバーはポール・フレール)
2,3曲目は寺尾聡『SHADOW CITY』の(ドライバーはニキ・ラウダ)
Youtube YOKOHAMAタイヤCM その3 再アップ
YOKOHAMAタイヤのCMには、稲垣潤一の『ドラマティクレイン』や、安部恭弘の『WE GOT IT !』、『STILL I LOVE YOU』、『CAFE FLAMINGO』なども使われていたようです
「ASPEC SPECIAL」/井上鑑、稲垣潤一、寺尾聰、安部恭弘、小柴大造&エレファント(1982)
1980年代、在籍していた東芝EMIの「ニューウェーブ4人衆」(稲垣潤一、安部恭弘、鈴木雄大、井上鑑)としてプッシュされました
「Modern Wave」/井上鑑、稲垣潤一、安部恭弘、鈴木雄大(1983)
このへんの話は、
クルマ・ジャケ「Double Imagination」/安部恭弘
クルマ・ジャケ「HEART & SOUL」/稲垣潤一
でもご紹介してます
「ニューウェーブ4人衆」の中で最も売れるようになったのは稲垣潤一
井上鑑はどちらかというと裏方的に活躍してた感じがします
私が知ってる、井上鑑が深く関わった作品は寺尾聰以外に・・・
「A LONG V-A-C-A-T-I-O-N」/大瀧詠一(1981)
↑ keyboadsに井上鑑の名がクレジットされてます
「ナイアガラ・トライアングル vol.2」/佐野元春、杉真理、大瀧詠一(1982)
↑ OHTAKI's SIDEのキーボーディスト並びにストリングス・アレンジに井上鑑の名がクレジットされてます
「EACH TIME」/大瀧詠一(1984)
↑ ストリングス・アレンジを担当
キーボード奏者として「井上“SAAB”鑑」とクレジットされてますが、当時サーブを愛車としていたことからのようです
当時、日本でインテリ層の支持を得たという「99GLEコンビ・クーペ」あたりかな?
この「EACH TIME」はクルマ・ジャケコーナー第2回(2020.4.25)で取り上げており、読み返すと、“10数台のクルマが描かれていますが、クルマ・ジャケとは呼べないかも~(笑)”な~んて書いてます。立派なクルマ・ジャケですよね!
そして、“【登場車両】アメ車(たぶん)十数台” とお茶を濁してました💦
車種が判り、リニューアルしましたので、お読みいただければ幸いです ↓
クルマ・ジャケ「EACH TIME」/大瀧詠一
大瀧詠一とは1970年代後半にCMソングの仕事などをきっかけに出会い、井上曰く“師弟関係”という深いつながりだったとのこと
大瀧の70年代から80年代のレコーディング参加を通して様々なことを学んだと語っており、90年代に入って大瀧が活動再開した際もほぼ全てのレコーディングに参加
『幸せな結末』/大滝詠一(1997 14thシングル)
↑ 『フィヨルドの少女』(1985)以来12年ぶりのシングル
作詞:多幸福、作曲:大瀧詠一、編曲:井上鑑
“多幸福”は大滝と亀山千広(フジテレビのプロデューサー)、永山耕三(TVドラマ「ロングバケーション」(1996 主演:木村拓哉・山口智子)のプロデューサー)の共同ペンネーム
カップリングの『Happy Endで始めよう』とともにかつてのバンド「はっぴいえんど」にかけてますね
TVドラマ「ラブジェネレーション」(主演:木村拓哉・松たか子)の主題歌となり、大滝名義で初のシングルトップ10入り(オリコン2位)する大ヒット❣
大滝詠一ナイアガラ・レコード50周年記念「Eiichi Ohtaki's NIAGARA 50th Odyssey Live」(2025.7.12)でもサウンド・プロデューサーを務めました
Youtube Eiichi Ohtaki's NIAGARA 50th Odyssey Live ダイジェスト映像
「ニューウェーブ4人衆」の一人、稲垣潤一との関わりも深く・・・
デビュー曲の『雨のリグレット』(1982)など数多くの作品をアレンジしてます

↑
『エスケイプ』(1983 4thシングル 作詞・編曲:井上鑑、作曲:筒美京平)
『夏のクラクション』(1983 5thシングル 作詞:売野雅勇、作曲:筒美京平 富士写真フイルムのカーオーディオ向けノーマルポジション(IEC TYPE I)用カセットテープ「GT-I」CMソング
『ロング・バージョン』(1983 6thシングル 作詞:湯川れい子、作曲:安部恭弘 横浜ゴム「アスペック」CMソング)
『バチェラー・ガール』(1985 9thシングル 作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一 横浜ゴム「インテック」CMソング)
そして、私が大好きな南佳孝との関係は・・・
「SEVENTH AVENUE SOUTH」/南佳孝(1982 7thアルバム)
↑ ストリングスアレンジをニック・デカロ(Tr.1,2,8)と井上鑑(Tr.9)
「DAYDREAM」/南佳孝(1983 8thアルバム)
↑ 井上鑑が全編曲、ミックスはElliot Scheiner
エリオット・シャイナーはグラミー賞8回受賞のプロデューサー、ミキサー、エンジニアでスティーリー・ダンの「Aja」も手掛けてます(他にもトト、フリートウッド・マック、クイーン、エリック・クラプトン、ジャクソン・ブラウン、イーグルス、エアロスミス等々!)
「Aja(彩)」/Steely Dan(1977 6thアルバム)
「冒険王」/南佳孝(1984 9thアルバム)
↑ アルバムラストのタイトル曲『冒険王』だけが井上鑑の編曲で植村直己氏に捧げられたバラード
冒険王 南佳孝 (PV)
『二人のスロー・ダンス』/南佳孝(1985 19thシングル オリジナルアルバム未収録)
作詞:松本隆、作曲:南佳孝、編曲:井上鑑
TVドラマ「夫婦生活』(主演:桃井かおり)主題歌
クルマ・ジャケ「12 LINES Ⅱ」/南佳孝 Part 1 もお読みいただければ幸いです
そして、シティ・ポップの貴公子・山本達彦が「スティーリー・ダン」フリークであることから、井上鑑が全曲アレンジを手がけ、エリオット・シャイナーがニューヨークでミックスダウンしたアルバムが…
「MARTINI HOUR(マティーニ・アワー)」/山本達彦(1983 6thアルバム)
↑ 全曲、キーボードが山本達彦ではなく井上鑑
A5『FAREWELL MIDNIGHT BLUE』はスティーリー・ダンっぽくてニヤリ
B4『BIRD』は山本達彦らしい曲 鈴木茂のギター・ソロもいい感じのAORナンバー
私が大好きな安部恭弘(ニューウェーブ4人衆の一人😅)との関わりは・・・
「tune box the summer 1986」/安部恭弘(1986 5thアルバム)
↑ 全10曲中5曲が井上鑑のアレンジ
そのうちの1曲、A2『テネシー・ワルツ』はTVドラマ「木曜ドラマストリート」の主題歌となりました
『テネシー・ワルツ』(1986 9thシングル 作詞:売野雅勇、作曲:安部恭弘)
Youtube Tennessee Waltz
クルマ・ジャケ「夏の翼」/岩﨑元是&WINDY でちょいご紹介した「From South Avenue」(1987 2ndアルバム)は井上鑑が編曲、サウンドプロデュース、ピアノとシンセサイザー演奏を担当
Youtube Motoyoshi Iwasaki & WINDY - From South Avenue (1987) [Full Album]
「TROUBLE IN PARADISE」/杏里(1986)
↑ それまでの“サマー・ポップ”路線から脱皮するため、井上鑑をサウンドプロデューサーおよびアレンジャーに迎え、ロンドンでレコーディングされた10thアルバム
プログレ三大グループ(Yes,King Crimson,Genesis)に在籍(Genesisはツアー・メンバー)したドラマーBill Bruford(ビル・ブルーフォード:昔はビル・ブラッフォード)や、後にTOTOのドラマーとなるサイモン・フィリップスなどが参加!
井上鑑はこのレコーディングに参加したピーター・ガブリエル(ゲイブリエル)のギタリストであるデヴィッド・ローズと意気投合し家族ぐるみで付き合う仲となり、後に連名アルバム「HEAD, HANDS AND FEET」(1989)をリリース
Youtube Akira Inoue, David Rhodes - Head, Hands And Feet - [Full Album]
↓ こんなCDもリリースしてます
「雪のひとひら(Snowflake)」(1992)
ポール・ギャリコの「Snowflake」を、訳:矢川澄子、音楽:井上鑑、朗読:矢野顕子&ピーター・ゲイブリエル、歌唱:やまがたすみこ&デイヴィッド・ローズで制作した音楽・朗読CD
アメリカの小説家、ポール・ギャリコ(Paul Gallico 1897 - 1976)といえば、「ポセイドン・アドベンチャー」(1969)
そして、短編小説「Snow Goose」(1940)は英プログレッシブ・ロック・バンド「キャメル」(1971 - )の「スノー・グース (Music Inspired by The Snow Goose)」(1975 3rdアルバム)の元になりました
↑ 曲の合間に物語の朗読を挟む予定が、ギャリコ側から許可が下りずインスト曲になったとか
杏里のほかに井上鑑がアレンジで携わった女性アイドルは・・・
『ラブジャックサマー』/榊原郁恵(1979 12thシングル)
Youtube
榊原郁恵 ラブジャックサマー5連発 1979
他に『夢みるマイ・ボーイ』(1980)も井上鑑がアレンジ
郁恵ちゃんの眩しいビキニ姿を見たくなったらコチラ ↓
クルマ・ジャケ「愛のシルエット」/榊原郁恵
岩崎宏美・良美の姉妹とは…
『摩天楼』/岩崎宏美(1980 22ndシングル オリジナルアルバム未収録)
『プリテンダー』/岩崎良美(1984 16thシングル 作詞:売野雅勇、作曲:井上大輔、編曲:井上鑑)
『摩天楼』は作詞が初起用の松本隆、作曲:浜田金吾、編曲:井上鑑でAOR・シティポップ
バックは井上鑑 (key)、山木秀夫 (ds)、髙水"大仏"健司 (b)、今剛 (g)で、後に「井山大今」(いのやまだいこん、2011 - )なるインストバンドを結成し福山雅治の作品作りやライヴの中核としても活動中
Youtube 岩崎宏美「摩天楼」1980
ヒロリン、イイなあ…💛
と思った方は、
クルマ・ジャケ「ベスト・ヒット・アルバム」(1978)/岩崎宏美 へGo!
↑ この頃のクルマ・ジャケのブログ、簡潔でいいですよ😅
・・・というあたりで字数制限 😿
まあ、今回はそうなるだろうなあ、と思ってました
Part 2 は、ピンク・レディーとの関係あたりから・・・
もう少しお付き合いのほど、よろしくお願いいたします m(__)m