クルマ・ジャケコーナー第414回は、Rosemary Butlerの「ウイニングラン」(1983)です。
完全後付け💦400回記念“レーシングカー・シリーズ”第14弾!
Rosemary Butler(ローズマリー・バトラー 1947 - )、ご存知でしょうか?
アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスのシンガーです
(生まれは東海岸ロードアイランド州プロビデンス)
高校時代、女性バンド「レディバーズ」でベースを弾きながらロックンロールを歌い、TV番組に出演したり1964年にはローリング・ストーンズのオープニングアクトを務めたりし?!、シングルも出したようです
1967年には女性だけのサイケデリック・ロックバンド「デイジー・チェイン」(後に「バーサ」)で2枚のアルバム(「バーサ」、「キャント・ストップ・ザ・マドネス」)をリリース
Youtube Birtha - "Rock Me"
VIDEO
その後、ボニー・レイットと出逢い、レイットの紹介で、ジャクソン・ブラウン、マイケル・マクドナルド、ジョン・ホールらと交流をもつようになり、1970年代後半から1980年代初頭にかけて人気のバックアップシンガーになります
おそらくそのきっかけとなったのは・・・
ジャクソン・ブラウンのライブアルバム「Running On Empty(孤独なランナー)」(1977)
このライブ盤は代表曲のオンパレードではなく、“ツアー”をテーマにしたアルバム
収録曲は新曲かカバー曲で、バックステージやリハーサルルーム、ホテルの部屋、ツアーバスの車内で録られた曲なども入ってます
で、アルバムの最後を飾るのが『The Load Out』~『Stay』のメドレー
この『Stay』のバックコーラスでローズマリー・バトラーは大注目されるわけです
Youtube Jackson Browne The Load Out and Stay Live BBC 1978
VIDEO
ライナーノーツの日本語訳詞(対訳:水木まり)
『ザ・ロード・アウト』の最後の部分~『ステイ』
♪
みなさん ぼくたちの演奏を盛りあげてくれるのはあなたたちなんです
そこに坐って待つのもいいけれど
それよりぼくたちに手を貸してください
さあ ぼくたちと一緒に唄いませんか
間違えたりしませんよ
朝の太陽が暗闇をうち破って輝くとき
あなたたちはあなたたちの町で目覚めるけど
ぼくたちは ここから何千マイルも離れた見知らぬ町へ行かなければならないんですから
♪
みなさん もう少し長くいてください
ぼくたちは もう少し長く演奏していたいんです
プロモーターは気にしないでしょう
ユニオンだって許してくれるでしょう
もう少し時間をもらえたら
そんな時間のことなんか忘れてもう1曲歌いましょう
この『Stay』はMaurice Williams and the Zodiacs(モーリス・ウィリアムス&ザ・ゾディアックス)の1960年ヒット曲で、“君のババもママも心配なんかしないから、もう少しだけ一緒にいて僕と踊ってくれないか”というラブソング
それをジャクソン・ブラウンは“プロモーターは気にしない、ユニオン(組合)も許すはず、だからもう一曲一緒に歌いましょう”と替え歌にしているんですね
いやあ、いいライブです❣
2023年3月のジャクソン・ブラウンの来日公演にバックコーラスとして参加してたようですが、きっとラストで『ステイ』歌ったことでしょう♪
私が持ってるローズマリー・バトラー参加アルバムは・・・
「Sweet Forgiveness(愛に乾杯)」/Bonnie Raitt(1977)
『Gamblin' Man』『Runaway』『Sweet Forgiveness』『Two Lives』の4曲にマイケル・マクドナルドとともにボーカルで参加
「Middle Man」/Boz Scaggs(1980)
『Angel You』、『Isn't It Time』の2曲のバックアップ・ボーカル
Youtube Boz Scaggs - isn’t It Time (1980) AOR
VIDEO
「Get Closer」/Linda Ronstadt(1982)
タイトル曲など3曲に参加
Youyube Linda Ronstadt - Get Closer
VIDEO
つい先日亡くなってしまったドリー・パートンを偲んで…このアルバムのラスト『My Blue Tears』(ドリー、エミルー・ハリス、リンダのハーモニー)も
Youtube My Blue Tears
VIDEO
私が持ってるバトラーのソロアルバムは、
「Rose」/Rosemary Butler(1983)
36才ぐらいでの初ソロアルバム
う~ん、なかなかのファッションですね😅
大柄でスタイル抜群💛
みんなから愛される姉御ってな感じです
Youtube Rosemary Butler - Rose (full album)
VIDEO
↑ 日本盤レコと内容・曲順がだいぶ違います【 】が日本盤レコの曲順と(邦題)
1 Through Different Eyes
2 What You Really Want【A4】3:21
3 Tears In The Night
4 You Light Up The Night【B2】11:00
5 Call Of The Wild【A1】(ウイニングラン) 14:30
6 Imagination
7 I Just Can't Let Go【A2】 21:23
8 Choto Matte Kudasai【B3】25:28
9 Take The Floor
10 First To Know
B2『You Light Up The Night』がシングルカットされました
Youtube Rosemary Butler - You Light Up The Night (1983)
VIDEO
↑ AOR的でなかなかイイです!
アルバムA1『Call Of The Wild』が本日ご紹介の曲
ウエストコーストっぽい曲もグゥ~
80年代の産業ロックっぽいハードポップ曲がちょっとかな…💦
それにしてもB3『Chotto Matte Kudasai』は一体・・・
まさかゴールデン・ハーフのカバー(元はサム・カプー (1971))?!
曲を作った人は全く違うようですが…
A2『I Just Can't Let Go』のバック・ボーカルはリンダ・ロンシュタット、ニコレッタ・ラーソン❣(Youtubeでは21:23~)
他に、
ギターにアンドリュー・ゴールド、マーク・ゴールデンバーグら
バック・ボーカルにクリフ・マグネス、ダグ・ヘイウッドなどの名があります
マイケル・ラフの名もあってビックリ😲(よりによって『Choto Matte Kudasai』のシンセ)
↓ AOR名盤とされてます
「Once in a Lifetime(シティ・ウォーキン)」/Michael Ruff(1984)
VIDEO
ボニー・レイット、ジェイムス・テイラー、ジャクソン・ブラウンなどの名もクレジットされてます(友情出演?)
・・・でも、あまり売れなかったのかな~
当時はこれ1枚だったみたいで、2枚目のソロアルバム「You Just Watch Me」がリリースされたのは30年後の2013年
Youtube You Just Watch Me (feat. David Lindley, Michael Finnigan, Leland Sklar & Russell Kunkel)
VIDEO
そんなローズマリー・バトラー、日本でかなり注目された時期がありました
草刈正雄主演・角川映画「汚れた英雄」(1982)の主題歌『汚れた英雄(原題:Riding High)』を歌い、日本でもその名が知られるように
Youtube 【MV】汚れた英雄(RIDING HIGH)/ローズマリー・バトラー/オリジナルMusic Video 角川映画『汚れた英雄』主題歌/歌詞表示/和訳/ 昭和の名曲が令和の映像で蘇る
VIDEO
オリコン洋楽シングルチャートで1982年12月27日から11週連続1位で売り上げ35万枚!
この「汚れた英雄」のサントラは、
クルマ・ジャケ「Bravas Brothers」/渡辺貞夫 で登場しています
「汚れた英雄 - The Last Hero Origial Sound Truck」(1982)
シングル『汚れた英雄』/ローズマリーバトラー(1982)
↑ A面が映画の主題歌、B面が挿入歌『The Last Hero』
来日ソロ公演は行ってないようですが、歌番組「夜のヒットスタジオ」に何度か生出演してます
Youtube Riding High / Rosemary Butler (1983年3月『汚れた英雄』)
VIDEO
↑ この時、外タレとしては珍しく番組恒例のオープニングメドレーにも参加したそうです
角川のアニメ映画「幻魔大戦」(1983)の主題歌『光の天使(英題:Children Of The Light)』は21.6万枚の売り上げ
「幻魔大戦 オリジナル・サウンドトラック」(1983)
音楽監督はE.L.Pのキース・エマーソン!!?
映画(原作:平井和正・石森章太郎)の方も「宇宙戦艦ヤマト 完結編」や「ドラえもん のび太の海底鬼岩城」を上回り、アニメ映画でこの年トップの興行成績だったようです
Youtube 【珍品堂】ローズマリー・バトラー - 光の天使
VIDEO
↑ 「夜のヒットスタジオ」出演時の動画ですね
原田知世主演映画「愛情物語」(1984)のサントラ盤にも参加
「愛情物語 オリジナル・サウンドトラック」(1984)
ちなみに、この「愛情物語」のサントラ盤の1曲目がジル・クルーチの『DANCING IN THE NIGHT』で、
クルマ・ジャケ「Dancing in the night」/Jill Colucci でご紹介しております
このサントラにはローズマリー・バトラーの歌が3曲も収録されてます
『ウイニングラン (CALL OF THE WILD)』、『CHOTTO MATTE KUDASAI』、『男が女を愛する時 (WHEN A MAN LOVES A WOMAN)』なのですが、『ウイニングラン (CALL OF THE WILD)』は本日ご紹介の曲(??)
それにしても、当時の日本でなんでこれほど注目されたんでしょうね…
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、
「ウイニングラン」/Rosemary Butler(1983)
ジャケ上部に“日本ヘラルド映画配給・イタリア映画「ウイニングラン」オリジナル・サウンドトラック主題歌”とあり、レーベルには“WINNING RUN(Call Of The Wild)”と記されてます
原題は『Call Of The Wild』
VIDEO
先に述べた原田知世主演映画「愛情物語」(1984)のサントラ盤にも収録されてる曲なんです(ちょっと不思議ですがスルーします)
映画「ウイニングラン(原題:Turbo Time)」(1983)は、「ポール・ポジション」(1978)とほぼ同じスタッフにより制作されたイタリア映画(日本では1983年12月公開)
「ポール・ポジション」がF1グランプリを中心に扱ったのに対し、「ウイニングラン」は2輪レース中心にF1もという感じで、レース映像やライダー、ドライバーへのインタビューなどで構成されています
映画の原題が「Turbo Time」で、フェラーリやルノーなどのターボパワーと、それに対抗するノンターボ(DFVエンジン)勢の熾烈な戦いが収録されてるそうです
Youtube にFullでアップされてました!(1:26:35)
Youtube Turbo Time (1983 Film)
VIDEO
事故シーンなどもたくさんあります
↓ 0:40 辺りの画面がジャケとほぼ同じです
字幕に“Urheilulaji,joka väkivaltaisuu― dessaan on kaunsta katseltavaa.”とあるのをGoogle翻訳してみると、フィンランド語で、意味は“暴力性を伴いながらも、見ていて美しいスポーツ”
ということで、ジャケのクルマは・・・
ジャケのドライバーはニキ・ラウダでしょうか?
先頭の白いNo.2とその右の赤いマシンは・・・
No.2のマシンは、1981年、年間2位となったカルロス・ロイテマンの「ウィリアムズ FW07C」?
ノンターボのフォード・コスワース・DFVエンジンで1980~81年にかけて15戦連続入賞という当時の新記録を樹立し、1980年にはコンストラクターズタイトルを獲得したマシン
ジャケの背景は1981年のベルギーGPかもしれません
とすると、右の赤いマシンは、ディディエ・ピローニがドライブする「スクーデリア・フェラーリ126CK」(フェラーリ初のターボエンジン搭載)❓
中央のNo.5のマシンはネルソン・ピケが乗る「ブラバム・フォードBT49C」 ?
(ハイドロニューマチック・サスペンション、V型8気筒のコスワース・DFVエンジン搭載)
左のNo.1も「ウィリアムズ FW07C」で、ドライバーはアラン・スタンリー・ジョーンズ
前年1980年に5回優勝しF1ワールドチャンピオンになったドライバーで“弱小ウィリアムズ”を強豪チームにした立役者
81年もチャンピオン争いをする中、チームメイトのカルロス・ロイテマンとの関係が悪化し、互いにポイントを奪い合い、結果ネルソン・ピケに負けることに…
1981年のベルギーGPは、
ロイテマン(ウィリアムズ FW07)が優勝
ネルソン・ピケ(ブラバム・フォードBT49C)はリタイア
ディディエ・ピローニ(スクーデリア・フェラーリ126CK)は8位
1981年のチャンピオンはネルソン・ピケ、2位がロイテマン
コンストラクターズ・チャンピオンはウィリアムズ・フォード、2位がブラバム・フォード、フェラーリは5位
ターボ車が完全に主流となるのは1984年以降のようです
【登場車両】
Williams FW07C 1981
Ferrari 126CK 1981
Brabham Ford BT49C 1981
【自己採点】
クルマ度 7点(NA vs Turbo ジャケ?)
魅惑度 6点(ニキ・ラウダは1979年に一度引退、82年に復帰なのでこの場にはいないはず❓)
音楽度 7点(80年代初めの日本での洋楽の一つの象徴❓)