クルマ・ジャケコーナー第80回は、森進一の34thシングル「別れの接吻(くちづけ)」(1975)です。
森進一(もりしんいち 1947-)、ご存知でしょうか?
独特のハスキーボイスで聴かせる歌手です。まあ、一聴して判ります。
元々は普通の声で、ルックスが良いため、ポップス系でデビューする予定でスクールメイツに入っていたそう。
しかし、森を見出したチャーリー石黒が、声を潰し(!?)演歌を歌わせるとし、1966年、『女のためいき』(作詞:吉川静夫、作曲:猪俣公章)でデビュー。
『恍惚のブルース』でほぼ同時期にデビューした青江三奈と共に「ため息路線」として売り出されました。
「夜と恍惚とため息と」/青江三奈・森進一(1969 ?)
かすれ声で女心を歌う森は、酷評もあったそうですが、その後も『命かれても』『盛り場ブルース』とヒットを重ね、デビュー3年目、『花と蝶』でNHK紅白歌合戦に初出場(1968)します。
以来、紅白には2015年まで48回連続出場!
出場2回目にしてトリを務め、白組におけるトリ歴代最年少記録保持者!トリ出場回数は9回!
デビュー50周年の2015年、48回目の紅白限りでの勇退を宣言。トリ前で『おふくろさん』を熱唱し、半世紀にわたる紅白出場に終止符を打ちました。
『おふくろさん』(1971 作詞:川内康範、作編曲:猪俣公章)といえば、「おふくろさん騒動」(2007)がありました。(森が作詞者 川内康範に無断で、イントロ前に「いつも心配かけてばかり いけない息子の僕でした」というセリフを入れ、川内が激怒した騒動)
20thシングル『おふくろさん』(1971 作詞:川内康範、作編曲:猪俣公章)
最後の紅白でも「かあさ~ん」と絶叫してしまってますね~(^-^;
『おふくろさん』は初のオリジナル・アルバム「旅路」(1971)に収録されてます。
そのアルバム「旅路」には川内康範の長文コメントが載ってます。
『森進一は、まだこれといったかたちをとってのリサイタルをやっていない。・・・「おふくろさん」をはじめに持ってきたのは、森進一の人生航路の出発点に、どうしても母と子の愛情を置きたかったからである。・・・「おふくろさん」は後年、作曲家猪俣公章の代表作として数えられることは間違いないであろう。・・・』
川内康範氏にとっても特別な曲だったからこそ、激昂したのでしょう・・・。
日本レコード大賞受賞曲『襟裳岬』では新境地を開きました。
29thシングル『襟裳岬』(1974 作詞:岡本おさみ、作曲:吉田拓郎、編曲:馬飼野俊一)
16thアルバム「湯けむりの町」(1975)
『精霊流し』『心もよう』『旅の宿』『岬めぐり』『結婚するって本当ですか』など、フォークナンバーのカバー・アルバム。
29thアルバム「北酒場」(1982)
タイトル曲のほか、『哀愁のカサブランカ』『夢の途中』『聖母たちのララバイ』などを歌ったカバー・アルバム。
1982年には56thシングル『冬のリヴィエラ』(作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一、編曲:前田憲男)を発表。
サントリー「ウインターギフト」CMソング。
「リヴィエラ」とは、イタリア語で「海岸」を意味するそうです。
58thシングル『モロッコ』(1983 作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:井上鑑)
『冬のリヴィエラ』と同じスタッフによる、コチラも名曲ですね!
『熱き心に』/小林旭(1985 作詞:阿久悠、作曲:大瀧詠一、編曲:大瀧詠一・前田憲男)
AGFマキシムCFソング。
図書館からこんなCDを借りました。
「森進一 Special Selection ~コラボレーション・ベスト」(2010)
57thシングル『紐育(ニューヨーク)物語』(1983 作詞:松本隆、作曲:細野晴臣)を含め、かなりいいです!
演歌歌手と呼ばれることを嫌い、流行歌手として、井上陽水、谷村新司、シャ乱Q、長渕剛、細野晴臣、松山千春、BORO、坂井泉水(ZARD)、小室哲哉らの曲を歌ってます。
30thアルバム「紐育物語」(1983)、欲しいなぁ~
41thシングル『東京物語』(1977 作詞:阿久悠、作曲:川口真編曲、馬飼野康二)なら持ってるんだけどなあ・・・(笑)
この曲をコンサートでアンコールに歌うことが多いそうです。
新たなファンを獲得し、歌手として順風であったようですが、私生活では大原麗子と離婚(1984)。
離婚後、「じゃがいもの会」を設立し、社会福祉活動などにも力を入れるようになります。
そして、この活動が縁で森昌子と結婚(1986)。生中継された結婚式は、TV視聴率45.3%だったそう!
昌子ちゃんといえば・・・デビューシングル
『せんせい』/森昌子(1972 作詞:阿久悠、作曲:遠藤実、編曲:只野通泰)
森進一と森昌子はその後離婚(2005)しますが、3人の息子がおり、長男と三男はそれぞれロックバンド「ONE OK ROCK」と「MY FIRST STORY」のボーカリスト!
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、
「別れの接吻(くちづけ)」/森進一(1975)
作詞:阿久悠、作曲:平尾昌晃、編曲:馬飼野俊一によるロッカバラード。
ドラム、トランペットで始まり、そこにあの声がかぶさります。
♪ 霧が流れてる
あなたは帰る 別れの朝
ゆれてるあなたの肩に
何かいいたい 何もいえない ・・・
B面も『霧笛』(作詞:山上路夫、作曲:平尾昌晃、編曲:馬飼野俊一)で、「霧」の唄(?)
さてさて、ジャケのクルマは・・・?
フェンダーミラーが平ミラーということぐらいしか・・・・
ミラーに映ったボディを見ても・・・?
ネット上に別カットの写真がありました。
日産セドリックと見ましたが、どうでしょう?
【登場車両】
日産 セドリックセダン
3代目 230型系(1971 - 75) 4ドアセダン 2000デラックス ?
【自己採点】
クルマ度 7点(ガンバレ、ニッサン!)
魅惑度 6点(森進一、イケメンです)
音楽度 5点(『冬のリヴィエラ』だったら9点?!)