
クルマ・ジャケコーナー第120回は、THE SQUAREの「Midnight Lover」(1978)です。
THE SQUARE(スクェア 1976 - 、88~T-SQUARE)、ご存知でしょうか?
1976年、明治大学の学生だった安藤正容(安藤まさひろ)によって結成。
大学生ビッグバンド界で名を馳せていた伊東毅(伊東たけし)らが加入し、アルバム「Lucky Summer Lady」を発表し本格的に活動を開始。
1stアルバム「Lucky Summer Lady」/THE SQUARE(1978)
6曲中5曲をリーダーである安藤が作曲。
B2『I WON'T LAST A DAY WITHOUT YOU(愛は夢の中に)』はカーペンターズのカヴァー。
「Cover Photographs from Canon AE-1 TV commercial film」とあり、ジャケはキヤノン一眼レフカメラ「Canon AE-1」のTVCMから引用されたものらしい・・・
CMコピーは「連写一丸」ですが、前後から連写できるカメラはないと思います(笑)
2ndアルバム「Midnight Lover」(1978)
本日ご紹介のレコです。
1stから僅か3ヶ月後にリリースされました。2ndも6曲中5曲が安藤の作曲。
3rdアルバム「Make Me A Star」
またまたジャケ買い必至のレコ。
モデルは「マリー・アンナ・クラヴィン」。
アグネス・ラムと同じくハワイ出身のモデルで、女性誌・JJ表紙をいくども飾ったカバーガールだそうです。内容はジャケ負け?!
スクェアのメロディアスなインスト曲は、初期のころからTV・ラジオ番組のテーマ曲やCM曲に数多く使われました
『TOMORROW'S AFFAIR(トゥモロー)』(1980)
↑ TVドラマ「突然の明日」(主演:三浦友和)のテーマ曲
4thアルバム「Rockoon」(1980)
クルマ・ジャケですね!
VW Karmann Ghia (カルマンギア 1955 – 75)ではないでしょうか。
紹介レコ、コッチでもよかったかなあ~(笑)
ライナーノーツに「ユーミンのおしゃべり」「ユーミン、ザ・スクェアを精神分析」が載っており、
『半年以上私と一緒にステージをやってきたことで、ずい分変わった面もあるみたい。・・・いい意味でのジャズ・マインドみたいなものまで失ってしまったのなら、ちょっと悪いなあと思っているところもありますね。・・・こういうクォリティーの高いポップな音楽がミドル・ティーンまでひっぱっていければ、日本でも30才過ぎてもロックを聞くような人の人口が増えるんじゃないかしら。』 な~んてこと書いてます。
この頃、スクェアはユーミンのバックをしてたんですね!
youtubeに「[1979.08.28] ユーミン with THE SQUARE」という動画がありますね。
「
ユーミン「OLIVE」コンサート1979年」というブログにも貴重な情報が。
5thアルバム「MAGIC」(1981)
変わりジャケ。ドキドキしながらめくると・・・
これまではほぼ安藤の曲でしたが、今作は4曲が久米大作(Key)の作品(久米大作は「PRISM(プリズム)」のオリジナルメンバー)。
タモリがB2『SUNSHINE SUNSHINE』ではトランペットを、B5『かわいいテクノ』ではナレーションとヴォーカル一部を担当。
タモさんのツアーにも参加してたことがあるようですね。
A1『IT'S MAGIC(マジック)』はマリーン(Marlene 1960 - )がカバーしてます。
「MAGIC」/マリーン(1983 5thアルバム)
A3『IT'S MAGIC』のバックは、安藤まさひろ(G)、岡澤章(B)、伊東たけし(Sax)、渡嘉敷祐一(D)ら。
LD「マリーン ファースト・ステージ」(1983 中野サンプラザ)でのバックは、和泉宏隆(Key)、伊東たけし(Sax)、土方隆行(G)、村上ポンタ秀一(D)ら。
6thアルバム「脚線美の誘惑」(1982)
和泉宏隆(Key)が加入し、スクェア・サウンドが確立。
7thアルバム「うち水にRainbow」(1983)
A1はビートルズの『HELLO GOODBYE』。これがなかなかイイんです。
なんでも、このアルバムはユーミンがコーディネートし、タイトルやジャケなどに関わったそうで、オリジナル曲も提供。
B1『黄昏で見えない』がそれで、後にユーミンが作詞し『幻の魚たち』となって小林麻美が歌ってます。
安藤もユーミンのアルバムに参加してますね。
「REINCARNATION(リ・インカネーション)」/松任谷由実(1983 14thアルバム)
A1『REINCARNATION』のラストで安藤のソロを聴くことができます。
8thアルバム「ADVENTURES」(1984)
ジャケに写る小さなゴムボートには・・・
A2『ALL ABOUT YOU』、B3『TRAVELERS』が「サントリーホワイト」のCMに起用され、伊東たけしが単独(?)出演。
伊東たけしの顔とともにスクェアの名が広く知られることになり、オリコンアルバム総合チャートで最高8位を記録となるなど、フュージョンアルバムとして異例の大ヒット!
9thアルバム「Stars and the Moon」(1984)
TV番組のテーマ曲となったA1『いとしのうなじ』、B2『OVERNIGHT SENSATION』の2曲は従来のスクェア・サウンドですが、短調のバラード曲が多いアルバム。
10thアルバム「R・E・S・O・R・T」(1985)
初の海外(ハワイ)録音盤。
このアルバムからは12インチシングルが2枚発表されその1枚が ↓
『OMENS OF LOVE』(1985 作曲:和泉宏隆)
『OMENS OF LOVE』は『ウインク・キラー』(作詞:松本隆)として小泉今日子が歌ってます。
「Flapper」/小泉今日子(1985 7thアルバム)

↑ ジャケ内側にはKYON2とクルマ~👍
この『ウインク・キラー』は野村宏伸(のむらひろのぶ)のデビュー曲でもあります。
野村宏伸はコチラのジャケに写ってるのでご覧ください。
クルマ・ジャケ「メイン・テーマ」/薬師丸ひろ子
1stライヴアルバム「THE SQUARE LIVE」(1985)
1985年6月21日 大阪フェスティバルホール、6月24日 愛知厚生年金会館でのライヴ録音盤。
LPには『君はハリケーン』などが入っておらず、CDがおすすめ?
でも、8ページの写真集付き!
ちなみに、この前年の渋谷公会堂でのライヴLD(レーザーディスク)を持ってます。
「THE SQUARE COVCERT LIVE ADVENTURES」
いやあ、安藤さん、カッコイイ~💛
11thアルバム「S・P・O・R・T・S」(1986)
アルバムタイトル通り、スポーツにちなんだA3『HIT AND RUN』、A5『OVERHEAD KICK』、B1『DROP GOAL』などが入ったアルバム。
ジャケもタイトル・イメージで悪くないんですが、、、
↓ コレはねえ・・・
12thアルバム「TRUTH」(1987)
タイトル曲A5『TRUTH』がF1グランプリのテーマ曲に起用され、F1ブームと共に大ヒット!
この年(1987)、アメリカのフュージョンバンド「HIroshima(ヒロシマ)」のオープニング・アクトでの演奏がエピックのプロデューサーの耳に留まり、翌年、アルバム『TRUTH』を全米で発売、そして初の全米ツアー!
アメリカに「SQUARES」という名のバンドがあったため、バンド名を「T-SQUARE」と改名してます。
1991年には伊東がLAでのソロ活動に専念するため脱退。後任に本田雅人が加入。
伊藤はそれまでにすでに3枚のソロアルバムを出してます。
「DEAR HEARTS」/伊東たけし(1984 ソロ1stアルバム)
一方、安藤は80年代には1枚のみ。
「MELODY BOOK」/安藤まさひろ(1986 ソロ1stアルバム)
この時期、こんな曲提供も。
「SUPREME(スープリーム)」/松田聖子(1986 13thアルバム)
↑ 聖子ちゃんが活動休止中(妊娠・出産)にリリースされ、音楽番組への出演がなく、結婚によってファン離れが危惧された中、最大のセールスを記録したアルバム。
A1『螢の草原』が安藤まさひろ作曲。
作詞はすべて松本隆で、安藤の他、南佳孝、玉置浩二、来生たかお、大沢誉志幸などが作曲。
なんと、A4『チェルシー・ホテルのコーヒー・ハウス』は宮城伸一郎!
えっ知りません? チューリップのベーシストです。
『チェリーブラッサム』、『夏の扉』、『白いパラソル』(いずれも1981年)を作曲した財津さんの代打だったのかなあ・・・
その後、本田、和泉の2人が同時に退団(1998)などがありながら、「T-SQUARE」として多くの(16作?)のアルバムを発表。
バンドは、安藤と伊東のユニットになったり、リーダーである安藤が脱退するなどしながらも、「THE SQUARE」、「T-SQUARE SUPER BAND」、「T-SQUARE & THE SQUARE Reunion」、「T-SQUARE alpha」などの名義で数々のアルバムを発表・・・
13thアルバム「YES,NO.」(1988)以降は持っておらず、ほとんど聴いてません・・・
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、
「Midnight Lover」/THE SQUARE(1978)
1stと3rdの素敵ジャケにはさまれた地味ジャケ~(笑)。
ドアに小さく書かれた「162 West Hubbard」を検索すると、シカゴのダウンタウンのようです。
Google のストリートビューで見てみると・・・
改装されてますが、ジャケの建物がほぼそのまま残ってます!
クルマは・・・?
Toyota Camry Solara(米国トヨタ・カムリ ソラーラ)Convertible Top!
このクルマ、初めて知りました。
いやあ、今回、この探索が一番時間かかった(笑)
このジャケの写真は、写真家の操上和美(くりがみかずみ 1936 - )氏が撮ったもの。
「Switch(2015.4.20号)」の表紙の写真も氏の手によるものだそうです。
ライナーノーツには「ダイレクト・ カットによる素晴らしい音質によって、このグループのバイタリティ溢れる若々しさをストレートに伝えることに成功している。」とありますが、私のシステムと駄耳では、スタジオの気迫が伝わってくるとまでは・・・
さてさて、ジャケのクルマは・・・
PORSHE 914 ですね!
クルマ・ジャケ「View from the ground(風のマジック)」/Americaで一度登場しています。
ので、今回は省略~ (;^_^A)
【登場車両】
PORSHE 914 1969-76
【自己採点】
クルマ度 8点(「ワーゲン・ポルシェ』は4thアルバムの『プアマンズ・ポルシェ』へ?)
魅惑度 7点(今もこの建物があるとはね~ 感慨深い・・・)
音楽度 7点(1st、3rdのようにジャケ負けしてない?!)
長文駄文ブログ、いつもお付き合いいただきありがとうございます。m(__)m