
クルマ・ジャケコーナー第147回は、小林旭の「自動車ショー歌」(1965 ?)です。
小林旭(こばやしあきら 1938 - )、ご存知でしょうか?
図書館で借りたCD「昭和コミックソング大全」では・・・
アキラの『ズンドコ節』(1960 20thシングル)がトップバッター!
主演映画「海を渡る波止場の風」挿入歌。共演は浅丘ルリ子。
CDの解説には・・・
『日活のホープとしてアクション映画を中心に大活躍を遂げた“マイトガイ”こと小林旭。歌手としても多くのヒットを飛ばした。作品の傾向は二派に分かれ、ひとつは「ギターを持った渡り鳥」(1959)や「さすらい」(1960)に代表される哀愁のバラード、そしてもうひとつが本作や「アキラのホイホイ節」(1960)など、民謡・俗謡のアレンジや、オリジナルでもユーモアに満ちたテンポのいい“節もの”であり、独特の高音が活かされた傑作が連なる。』(一部省略・年号加筆)
ちなみに、CDは『スーダラ節』(植木等 1961)、『あゝやんなっちゃった』(牧伸二 1964)・・と続き、ラストを締めくくるのは・・・
『ゆけ!ゆけ!川口浩!!』/嘉門達夫(1984)
『金田の大冒険』(つボイノリオ)なども収録! オススメのCDです。
私が持ってる小林旭のレコは・・・
82ndシングル『ついて来るかい』(1970) 作詞曲:遠藤実、編曲:只野通泰
映画「ネオン警察 女は夜の匂い」主題歌。
84thシングル『ごめんね』(1971) 作詞曲:遠藤実、編曲:只野通泰
92ndシングル『昔の名前で出ています』(1975) 作詞:星野哲郎、作曲:叶弦大、編曲:斉藤恒夫
売上200万枚突破、小林旭最大のヒット曲。この曲で紅白初出場(1977)!
映画「多羅尾伴内」(1978)の挿入歌。
「多羅尾伴内(たらおばんない)」といえば大瀧詠一の変名ですが、もしかしたら、ここからとったのかも・・・?
そして、大の小林ファンを公言していた大瀧詠一が書き下ろした曲が・・・
124thシングル『熱き心に』(1985)
作詞: 阿久悠、作曲・編曲: 大瀧詠一、ストリングスアレンジ: 前田憲男
ロング・ヒットし、紅白にも『昔の名前で出ています』以来9年ぶり2回目の出場。
味の素「マキシム」のCMとして流された時、歌手名が公表されず、歌声から加山雄三と勘違いされたとか。加山雄三は後にカバーしているようです。
それにしても、曲調の振れ幅が大きいという点で、小林旭と大瀧詠一はよく似てる感じがします。
【参考サイト】
TAP the POP 小学生の頃から憧れていた小林旭のために、大瀧詠一が懇親の力を振り絞って作曲した「熱き心に」
ライブ・アルバムも持ってました
「さすらいの道・小林旭 オンステージ」(1977)
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、
「自動車ショー歌」/小林旭(1965 ?)
4曲入りEP盤(33 1/3R.P.M)で、他に『ほらふきマドロス』、56thシングル『東海節』、52ndシングル『宇宙旅行の渡り鳥』を収録。
全て1964年のシングルで、『東海節』が1964年12月10日リリースなので、このEP盤は1965年早々のリリースなのでは?と考えます。
『ほらふきマドロス』はオリジナル盤シングルのB面です。
93rdシングル『自動車ショー歌』(1975)
↑ オリジナル盤は残念ながらクルマ・ジャケではありません~
大ヒット曲『昔の名前で出ています』の次のシングルだったんですね。
やはり振れ幅が大きい~!
『自動車ショー歌』(作詞:星野哲郎、作曲:叶弦大、編曲:重松岩雄)は、映画「投げたダイスが明日を呼ぶ」(1965)の挿入歌。売上60万枚のヒット曲!
クルマ好きオヤジで知らない人はいないと思いますが、私が知ったのはカラオケでの先輩歌唱(笑)
この3作前のシングルが・・・
50thシングル『恋の山手線』(1964)
作詞小島貞二、作曲:浜口庫之助、編曲:小杉仁三
♪ 上野オフィスのかわいい娘
声は鶯谷わたり
日暮里笑ったあのえくぼ
田端ないなア好きだなア
駒込したことアぬきにして
グッと巣鴨がイカすなア
と、『自動車ショー歌』を先取りしたダジャレソングです。
後の93rdシングル『ゴルフショー歌』(1975)は・・・
♪ ターフで紳士なゴルファの皆さん
お目々もパットなキャディさんと アスーイスイ
(中略)
ローラボーッとチャコちゃんにしびれて
(後略)
ローラ・ボー(1955 - )、ご存知でしょうか?
昭和のオヤジの心を鷲掴みした美人プロゴルファー「グリーンの妖精」!
1973~97年に、優勝こそないものの、2位10回、トップ10入り66回という実力の持ち主。カレンダーで見た記憶があります。
小林旭、ゴルフの腕前もかなりのものだったとか。
さて、『自動車ショー歌』は、メーカーや車名が織り込まれた歌詞で、長らくNHKでは放送禁止だったようです。
♪
1. あの娘をペットに したくって
ニッサンするのは パッカード
骨のずいまで シボレーで
あとでひじてつ クラウンさ
ジャガジャガのむのも フォドフォドに
ここらで止めても いいコロナ
2. ビュックリするほど タウナスで
おまけに心臓が デボネアで
おやマアキュリーな 人だこと
てなてなおだてに すぐルノー
オペルオペルは もうお止し
あんまりコルトじゃ 身がもたぬ
3. あなたは私の ブルバード
ミンクス買うよの 約束を
キャロルと忘れて ダットサン
こんど逢ったら コンテッサ
とっちめちゃおうと マツダけど
逢えばやっぱり オースチン
4. ベンツにグロリア ねころんで
ベレットするなよ ヒルマンから
それでは試験に クライスラー
鐘がなるなる リンカーンと
ワーゲンうちだよ 色恋を
忘れて勉強を セドリック
私の解釈としては・・・
1. (スナックの)あの娘を恋人にしたくって
日参するのはバカかなあ
骨の髄まで搾られて
後で肘鉄くらうのさ
ジャンジャン呑むのも程ほどに
ここらで止めてもいい頃か
2. ビックリするほどタフで
おまけに心臓がでっかくて
おやまあキュートな人だこと
ってなおだてにすぐ乗るの
おべっかはもう止めて
あんまり凝ると身がもたないわよ
3. あなたは私の青い鳥
ミンクのコートを買うよの約束を
コロッと忘れて脱兎さ
今度逢ったらコテンパン
とっちめちゃおうと待つんだけど
逢えばやっぱりあ~好きよ
4. ベンツにゴロリと寝転んで
デレッとするなよ昼間から
それでは試験に暗いすよ
鐘が鳴るなりリンカーンと
若いうちだよ色恋を
忘れて勉強せんとあかんよ
1番が、スナックに通い続ける男(学生)
2番は、あんまり私に入れ込むとダメよ~と言う女
3番は、ミンクは買ってもらえなかったけどやっぱり好きと言う女
4番は、下宿のオヤジの小言
という設定です(笑)
YouTube 自動車ショー歌、小林 旭 、藤あや子
で、藤あや子が3番を歌ってますがピッタリです。でも1番も歌ってて、小林旭は2,4番なんですよ・・・
↓ コチラに奥深い読み解きがありました。いやあ興味がつきません。
YAHOO!JAPAN 知恵袋
オリジナル歌詞は「ここらで止めてもいいコロナ」ではなく「ここらで一発シトロエン」で、放送禁止処分を受け、歌詞変更し再発売したそうですが、初盤は大変なお宝レコですな~。
しかし「ここらで一発シトロエン」、どういう意味なんでしょ?
「一発してもえ~か」ぐらい?(;^_^A)
YouTube にはたくさんの「自動車ショー歌」がアップされており楽しめます!
「自動車ショー歌」小林旭 / NIPPON CROWN CO. LTD.
(映画シーン満載+クルマ!の力作)
自動車ショー歌(日本自動車博物館にて)
(実車+車名入り!石川県小松市、行きたいな~)
小林 旭 自動車ショー歌(1964年)
(車名入り!)
小林旭 - 自動車ショー歌
(映画シーンと歌詞入り)
自動車ショー歌 小林旭
(当時の歌謡ショーかな? 歌詞入り)
♫ 自動車ショー歌 ♫ 小林旭
(BSプレミアム「泣いた!笑った!こころの歌~小林旭~)
こんな面白い歌ですから、リスペクト曲が多く存在するようです。
所さんの1stアルバム「ジョージ・ファースト 現金に手を出せ!!」(1977)のA7
『タバコショウカ』。
♪ ラッキーストライクと思っていたらば
ケントはずれで ラークができず
セーラム服の女学生を キャメルと思えば I CANT NOT
・・・
38のタバコが出てくるそうですが、よくわかりません~
『自転車ショー歌』/忌野清志郎
映画「茄子 アンダルシアの夏」(2003)の主題歌(作詞:星野哲郎)。
♪ 子猫がミヤったコルナーゴ
ぼくの彼女はビアンキで
プジョーが読めなくコメンサルう
・ ・・
コチラはもっとわかりません~~
『陣内の自動車ショー歌』/陣内孝則(1982)
「ここらで一服シトロエン」「ビュックリするほどシャルマンで」「シティシティあなたのファミリアで」「いすゞな気持ちでついていく」「コロナと忘れてダットサン」「今度会ったらアルファロメオ」「ロレットするなよフェアレディ」など、歌詞が一部変更されてます。
『平成自動車SHOW歌』/横浜銀蝿(2002 作詞:翔、作曲:TAKU)
♪ マーチでミニカけた キューブなキャミ
マジェスタ 俺に気がアルト?
・
・
で、私も作詞してみました。「自動車ショー歌」の5番 !
♪ 結局テスラに アウトランダー
モーガンばるから デイトナし
アスコット シエンタ ヤリスだよ
ユーノス ミライのプリンスさ
シャレード待ってて おクレスタ
アコード アウトビアンキアバルト
【翻訳(学生が歌う5番)】
結局テストに アウトだったー
もーがんばるから デイト無し
明日こそ 絶対 やります
夢は未来のプリンスさ
それまで待ってて おくれよー
あ、今度会ったらベッドで暴れてやる~
(大笑) 補作、お待ちしております。
さてさて、ジャケのクルマは・・・
アキラが見てるのは「フォード・マスタング(ムスタング)」のカタログですね。
ネット上にこのカタログの画像がありました!
「1964 Ford Mustang Sales Brochure」
「Brochure(ブローシュア)」はカタログのことみたいです。
Mustangはこれまでに2度登場してますので、クルマに関してはソチラ参照で(^-^;)
クルマ・ジャケ「Those Were The Days」/Johnny Mathis
クルマ・ジャケ「明日にいのちを」/黒沢年男
そしてジャケのもう1冊の「Brochure」は・・・
「MERCEDES BENZ 280SL」ではないでしょうか?
幌のロードスターと着脱可能なハードトップが付いたクーペと思います。
しかし、アキラはどこで「Brochure」を見てるんでしょう?
そして赤いモフモフは・・・?
むか~し、肌触りがあまり良くないアクリル(?)の物(色は金色?)を親戚の家で見た気がします。(?_?)
「MERCEDES BENZ 280SL」はコチラで登場してます~
クルマ・ジャケ「Fundamental Roll」/Walter Egan
【登場車両】
Ford Mustang 初代前期 1964 - 68
MERCEDES BENZ 280SL 2代目 1963 - 71
【自己採点】
クルマ度 7点(♪ ジャガジャガのむのも フォドフォドに)
魅惑度 7点(ここはどこ? 赤いモフモフは何?)
音楽度 8点(すん晴らしい歌詞とメロディ)
長文駄文ブログ、お付き合いいただきありがとうございます。m(__)m