
クルマ・ジャケコーナー第218回は、ガールズの「Love Jack」(1978)です。
ガールズ(GIRLS 1977 - 79)、ご存知でしょうか?
日本の元祖ガールズ・バンドとも言われる5人組グループです。
メンバーは、
ジニー(立岡安佐美 B) → ジル(近藤有子 B)
イリア(奥野敦子 L.G)
リタ(野元貴子 Vo)
レナ(井戸一江 S.G)
サディ(坂野修子 D)
メンバーのニックネームの頭文字を並べると「G.I.R.L.S.」!
1stシングル『野良猫』/ガールズ(1977)
Youtube
GIRLS ガールズ 野良猫 NORANEKO

↑ リタは高校3年生(17才)と答えてます。
イリアが大学生で、他は全員女子高生だったようです。
シングルB面は、当時日本で大人気だった「The Runaways(ザ・ランナウェイズ)」(1975 - 79)の『CHERRY BOMB(チェリー・ボンブ)』の日本語カバー。
ザ・ランナウェイズの影響を大きく受けてることがわかります。
『CHERRY BOMB(チェリー・ボンブ)』/The Runaways(1977)
“ボンブ”っていうのがね~💦
リード・ボーカルのCherie Currie(シェリー・カーリー 1959 - )は当時16歳。コルセットとガーターベルトに悩殺されましたが、コレは買えなかった😅
Youtube
THE RUNAWAYS - CHERRY BOMB live in Japan 1977 (higher quality)
1stアルバム「野良猫」/ガールズ(1977)
A面は、デビューシングル『野良猫』などオリジナル6曲、B面は、『CHERRY BOMB』の他、KISSの『HARD LUCK WOMAN』、THE ROLLING STONESの『HONKY TONK WOMEN』、BLONDIEの『IN THE FLESH』などカバー6を曲収録。
2ndアルバム「パンキー・キッス」(1977)
左からジル、イリア、リタ、レナ、サディ。
ブロンディの『X Offender』をカバーしてますが、 デボラ・ハリーも「ガールズ」を知ってたんですね!
ブロンディは、
クルマ・ジャケ「Plastic Letters」/Blondie でご紹介してます~。
2ndシングル『パンキー・ハイスクール・ラブ』(1977)
Youtube
【パンキー・ハイスクール・ラブ】ガールズ (GIRLS) (1977年)
海外でも注目され、2枚のアルバムを編集した「ザ・ガールズ」がヨーロッパでリリースされたそうです。
こんなLPも出してるんですね。
「グリース」/スロッグ&ガールズ(1979)
「SLOG(スロッグ)」というバンドとの共演。ジャケはリタと本宮児海?
映画「グリース」のサントラの日本語カバーアルバムだそうですが、ちょっと聴いてみたい気もします・・・
「ガールズ」、演奏力はありましたが、時代が少し早すぎたのか、本日ご紹介の3rdシングル『Love Jack』が最後となり解散へ。
ガールズバンドが日本で広く認知されるのは「SHOW-YA(ショーヤ)」(1981 - 98, 2005 - )や「プリンセス プリンセス」(1983 - 96, 2012 - 16)あたりからだったように思います。
「Show-Ya」は1981年のヤマハ主催音楽コンテストの関東地区予選(?)「EastWest」で、レディス部門の2位(?)(1位は「Tango Europe」)で全国大会「LIGHT MUSIC CONTEST」への出場権を得ています。
「EastWest'81/LIVE」
「EastWest」にレディース部門が設けられたのは1979年の第4回大会から(ジュニア、シニアも)。「ガールズ」の影響が大きかったことは否めないでしょう。
DiscⅡB5『Sunny Rose』が「Show-Ya」の演奏。
ちなみに、グランプリは『爆発銃(バップガン)』(のちの爆風スランプ)。
「ガールズ」解散後・・・
リタ(野元貴子)は「PINUPS(ピンナップス)」(1980)を結成、シングル『あなたにオーバーヒート』をリリース。その後、新バンド「GATE BALL(ゲートボール)」(1983)を結成。
ジニー(立岡安佐美)は「ジャングルズ」、ジル(近藤有子)は「ぴかぴか」というバンドで活動したようです。
イリア(奥野敦子 1957 - )は近田春夫のバックバンド「BEEF」にギタリストとして参加した後、元「近田春夫&ハルヲフォン」の高木英一(B,Vo)と結成した「ジューシィ・フルーツ」(1980 - 84、2009、2013 - )でブレイク。
Youtube
ステレオ音楽館 JF 1980
「ジューシィ・フルーツ」はジャンク箱で時々見かけます。
『ジェニーはご機嫌ななめ』/ジューシィ・フルーツ(1980 1stシングル)
『なみだ涙のカフェテラス/恋はベンチシート』/ジューシィ・フルーツ(1980 2ndシングル 両A面)
『二人の東京』/ジューシィ・フルーツ(1980 5thシングル)
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、
「Love Jack」/ガールズ(1978)
ラストとなった3rdシングル。作詞はガロの大野真澄、作編曲は柳田ヒロ。
左からレナ、サディ、リタ、イリア、ジルと思われますが、だいぶジャケの雰囲気が変わりました。曲もポップです。イリアが可愛いっす💦
Youtubeに「夜のヒットスタジオ」での演奏がありました。素晴らしい!
Girls ガールズ Love Jack ラヴ・ジャック
B面『フライング・フライデイ』は作詞:康珍化、作編曲:井上鑑。
さてさて、ジャケのクルマは・・・
はっきりと「SUNBEAM」の文字が見えたので、今回は少し楽でした~(*^^)v
「サンビーム」は1901年には生産車を発売したイギリスのメーカー。
1920年にTalbot(タルボット)などを傘下に収めるSTDモーターズ社の一員に。
1935年に経営破綻し「Hillman(ヒルマン)」、「Humber(ハンバー)」などを生産する「Rootes Group(ルーツ・グループ)」に買収され、サンビームの名は途絶えます。
その後、ルーツ社は2シーターのロードスターを「Sunbeam Alpine(サンビーム アルパイン)」(1953 - 55)の名で発売。
1963 Sunbeam Alpine Roadster
そして、1959年に登場した「2代目サンビーム アルパイン」が今回のジャケのクルマと思います。
「2代目サンビーム アルパイン」(1959 - 68)には、シリーズI~Ⅴがあります。
シリーズIでラリー・モンテカルロ2,000cc以下クラスで優勝(1969)、シリーズIIをベースとしたサンビーム・アルパイン・ハーリントンでル・マン24時間レース(1961)で総合16位・クラス2位、燃効率指数賞ではフェラーリを抑え1位!
シリーズIIは、映画「007 ドクター・ノオ」(1962)で、ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)が乗り、特殊装備はありませんが「最初のボンドカー」とされることもあるようです。
Youtubeに動画がありました。
Sunbeam Alpine Series II [Dr. No]
ジャケの「サンビーム アルパイン」ですが、テールフィンが控えめになり、フロントグリル、サイドランプもデザイン変更された「シリーズⅣ」(1964 - 65)と思われます。
ちなみに、シリーズⅤ(1965 - 68)は、フロント先端の「SUNBEAM」の文字が無く、センターロックワイヤホイールはオプションにも無かったようです。
アルパイン・シリーズIVのボディに4.2リッター・フォードV8ユニットを積んだ「サンビーム タイガー」(1964 - 67)というクルマもあったみたいで、その可能性も無くはない?!
Sunbeam Tiger 1965
【登場車両】
Sunbeam Alpine(サンビーム・アルパイン シリーズIV)(1964 - 65)
【自己採点】
クルマ度 7点(英国ライトウェイト(?)・オープン!)
魅惑度 7点(カワイ子ちゃんたちとオープンカー!太腿が眩しい💦)
音楽度 7点(意外とクセになります💛)