
クルマ・ジャケコーナー第275回は、Suzi Quatroの「THE SUZI QUATRO STORY」(1975)です。
Suzi Quatro(スージー・クアトロ 1950 - )、ご存知でしょうか?
米国出身、英国在住の女性ロッカー(Vo. B)です
父親はセミプロのミュージシャンで、その父のジャズバンドでドラムやパーカッションを演奏していたそうです(クアトロが今でもスタジオで使用するのは父親からもらった1957年製のフェンダー・プレシジョンベースギターだとか)。
1964年に姉パティらと「The Pleasure Seekers」を結成(後に姉アーリーン、妹ナンシーも加入)し、地元デトロイトを拠点にジェファーソン・エアプレインらとツアーもしたようです。
↑ 左からパティ・クアトロ、アーリーン・クアトロ、アイリーン・ビドリングマイヤー、ダーリン・アーノン、スージー・クアトロ(1966)(Wikipediaより)
19歳の時、ジェフ・ベック・グループのレコーディングで訪米中だったプロデューサー、ミッキー・モストと出会い、渡英(1971年末)
ソロ名義で1stシングル『Rolling Stone』(1972)をリリース
Youtube
Suzi Quatro - Rolling Stone
フォークソング調で、ポルトガルでチャート1位となるも他国では売れず、その後、ハードロック路線へ
以下、私が持ってるレコを中心にご紹介~(日本盤での発売年)
1stシングル『Can The Can』(1973)
日本デビューシングル 三つ折りジャケ
ジャケには“イギリス全土を震撼させた背徳のサディスティック・ロック!!”
小柄であどけないルックス、レザー・ジャンプスーツに身を包み、男どもを従え、ベースを弾きながらのシャウト!
イギリスを含むヨーロッパ及びオーストラリアでナンバーワン・ヒットを記録
2ndシングル『48 Clash』(1973)
“サディスティックに迫る背徳の女ロックン・ローラー、スージーQの第2弾!!”
イギリス3位
3rdシングル『Daytona Demon』(1973)
“超強力第3弾~スージー・Qのロックン・ロール・エネルギー!!~”
イギリス14位
1stアルバム「SUZI QUATRO(サディスティック・ロックの女王)」(1973)
4thシングル『Devil Gate Drive(悪魔とドライブ)』(1974)
イギリス1位! 持ってません~😿
5thシングル『Too Big(トゥ・ビッグ)』(1974)
“たまらないスージーの魅力に君もあなたも完全にダウン・・迫力の第5弾”
イギリス14位
2ndアルバム「QUATRO(陶酔のアイドル/クアトロ)」(1974)
全英でヒットした『ワイルドワン』『トゥ・ビッグ』『悪魔とドライブ』を収録
オーストラリアのアルバム・チャートで1位 全米でトップ150入り
6thシングル『The Wild One(ワイルドワン)』(1974 来日記念盤)
“陶酔の第6弾 これでキマった!!陶酔のアイドル,スージーQの最新大ロックン・ロール・ナンバー”
イギリス7位
3rdアルバム「Your Mamma Won't Like Me(ママに捧げるロック)」(1975)
タイトル曲は全英シングル31位
アルバムは、ドイツ、ノルウェー、ニュージーランドでトップ50入り、アメリカでは146位
8thシングル『I May Be Too Young(恋するヤング・ガール)』(1975 来日記念盤)
“誘惑の第8弾”
4thアルバム「Aggro-Phobia(クアトロ白書)」(1976)
日本で39位(最後のチャートイン?)
持ってません・・・😿
9thシングル『Tear Me Apart(恋はドッキリ)』(1977 来日記念盤)
“激烈の第9弾!”
1stライブ・アルバム「Live And Kickin'」(1977)
中野サンプラザと大阪厚生年金ホールでの録音(1977 6月)
ライナーノーツに、NHKの番組で沢田研二と『ハートブレイク・ホテル』を歌ったなんて話が載ってます
日本とオーストラリアでのみリリースされたライブ盤ですが、イギリスでリリースされてないってことは人気が急下降してた?
母国アメリカではそれほどヒットしませんでしたが、イギリスを中心にヨーロッパ、オーストラリアで大きな成功を収めました。
日本でも5年連続(1974-78)で来日公演するなど人気が高く、2014・2015年には20年ぶりの日本公演も開催!
1978年には結婚していた(1976)バンドのギタリスト・Len Tuckey(レン・タッキー)と東京で披露宴(1992年に離婚)
1979年に英バンド「Smokie(スモーキー)」のクリス・ノーマンとのデュエット曲『Stumblin' In(メロウなふたり)』が全米4位とアメリカでの初大ヒット!
Youtube
Chris Norman, Suzi Quatro - Stumblin' In (ZDF Disco 27.11.1978) (VOD)
オーストラリアでのみヒット(9位)した『Rock Hard』(1980)以降はヒットしてないようですが、コンスタントにシングル・アルバムをリリース
2019年には、8年ぶりのソロアルバム「No Control(永劫の女王)」 をリリース
ドキュメンタリー映画「スージーQ」が公開されました(日本では2022年公開)
Youtube
【本編映像】映画『スージーQ』5/6(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開
↑ ジョーン・ジェットやデボラ・ハリーも大きな影響を受けてたんですね
2021年、70歳で、アルバム「The Devil In Me(スージーの心奥)」をリリース!精力的に活動し続けてるようです!
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、
「THE SUZI QUATRO STORY」/Suzi Quatro(1975)
ジャケに「Golden Hits」とあるようにベスト盤です。
帯には“全世界のヤングのアイドル、スージー・クアトロのデビューから現在に至るまでの輝ける足跡。未発表曲「ローリング・ストーン」を含む三年間の集大成”
フロントガラスから覗いてるのが最初の結婚相手のレン・タッキーかな?
ポスター入ってました~
さてさて、ジャケのクルマは? 特徴は・・・
① 逆三角形のような三角窓
② 白い二重円ステアリングと滑らかなメーターフード・ライン
③ 後席窓とCピラーの特徴的なライン
④ リアガラスにピラー(?)
⑤ 3トーンのシート
高級アメ車と読んでキャデラックあたりから画像検索しました
1955 Cadillac Coupe de Ville
↑ ②③は似た感じですが、①②⑤がNG
1958 Chevrolet Bel Air ?
↑ ①はまずまずですが、Cピラーが全く違います
1955 Buick Century 4-door Riviera ?
↑ かなり近い感じがしますが、インパネがどうも違う感じ
特徴が全て一致するクルマはなかなか見つからず、過去最高レベルの難しさ💦
・・・でしたが、ついに見つけました!!
1957 Oldsmobile Starfire 98 Holiday Coupe
(オールズモビル スターファイア98ホリデー・クーペ)
オールズモビルは1897年創立、プジョー、ルノー、フィアット、オペルに次ぐ世界で最も古い自動車ブランドの1つ
1908年にはゼネラルモーターズ・カンパニーに買収されGMのブランド(ビュイックやキャデラックより下)でしたが、2004年にその名が途絶えています。
実は、本日ご紹介のレコは、
クルマ・ジャケコーナー第3回(2020.4.25)
クルマ・ジャケ「ABBA」/ABBA で登場して以来、約4年半もかかって車種探しをしてたレコ
4年半は大嘘ですが、かなり苦労したことに違いありません💦
広角レンズにより強調されたベース・ヘッド、オープンリール、メンバーの配置、カワイ子ちゃんもいるし、ダブルジャケ(見開きジャケ・ゲートフォールド)のクルマジャケとしては最高レベルと認定したいと思います
【登場車両】
Oldsmobile Starfire 98 Holiday Coupe 1954 - 57
【自己採点】
クルマ度 8点(とにかく見つかって良かった~ いいクルマだあ😅)
魅惑度 9点(最高レベル!見開きで壁に飾りたい!)
音楽度 8点(結構ポップ 陶酔のアイドル!)