
クルマ・ジャケコーナー第199回は、片岡長次郎の「俺は流れの旅役者」です。
片岡長次郎(かたおかちょうじろう ? - 2008)、ご存知でしょうか?
NHK連続テレビ小説「いちばん太鼓」(1985 - 86)は、昭和40年代の九州・筑豊を舞台に、劇団一家に育った青年が実の母を捜しながら大衆演劇の担い手になるまでを描いたドラマですが、そのモデルとなった、2代目・片岡長次郎と思われます。
↓ この本には・・・
『わがいちばん太鼓 旅役者 片岡長次郎』/(聞き書き)内川秀治(1986)
第二次大戦中は満州で軍の通訳官として働き、終戦後捕虜になってから帰国するまでの壮絶な体験、片岡長次郎一座に入り、若手で頭角をあらわし始めた頃、座長の正妻と駆け落ち同然で飛び出し・・・など片岡長次郎が語った人生が記されています。(未読です)
昭和41年に病床の初代に呼び戻されて2代目を継ぎ、九州演劇協会や「片岡演劇道場」(熊本市)を設立。
後年にはバラバラだった全国の劇団座長を説得し、初めての全国座長大会を成功させる功績を残してます。

↑ 2001年3月 篠原演芸場(撮影:臼田雅宏氏)トリミング
現在、「片岡演劇道場」(熊本市)は、3代目座長 橘大五郎(1987 - )が継いでがんばってるようです。
いつの日かおじゃましてみたいです。
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、
「俺は流れの旅役者」/片岡長次郎(発売年不明)
B面の『名月赤城山』の玄海竜二は、片岡長次郎の長男!
親子クルマジャケレコは世にこの1枚?!
玄海竜二(1956 - )のプロフィールには“4歳で初舞台”、“平成7年には九州演劇協会会長”、“平成18年の熊本城築城400年記念創作舞台では「清正」役を務めた”とありました。
2017年には脳梗塞で倒れるもリハビリに励み、現在も大衆演劇文化に尽力してるようです。
「片岡演劇道場」を長男・玄海竜二は継がなかったんでしょうか?
親子の確執があったのか・・・
このレコが出た頃はいい関係であったハズです。
父・片岡長次郎はだみ声の浪曲(?)。
♪「俺はしがねぇどさ回りなんだ。 旅から旅を回りながら・・」
と長セリフをはさみながら自らの道を歌い上げてます。
B面・玄海竜二の方は舞台のようにナレーションや台詞が入ります。
捕方「御用だ 御用だ 御用だ 御用だ 国定忠治御用だ!」
忠治「騒ぐな! 俺の名前を手の平に 三度書いてこう頂けば 怒りが落ちる 熱病がさめる、男やくざの守本尊、国定忠治を怒らせりゃ 手前ら首は胴から離れずぞ。 日寄り続きで ほこりが立たあ、 静かにしろい!!」
いやあ、聴かせます!
さてさて、ジャケのクルマは・・・
こういう荷台のトラックを“アルミバン”または“箱車”って言うそうです(?)
で、このトラックは「日野レンジャー」の“箱車ではないでしょうか?
フロントエンブレムは”RANGER-SD”と読めるので、1977年発売のトップグレードKL-SDと思われます。
フロントに虎が!
これがホントのデコトラ!(笑)
運転席の上に見えるのは目的地なんでしょうか?
「玄海」は玄界灘?「姫川」は福井県越前市姫川??
その上には「色恋無用」?!
いやあ、芸のため、“色恋”はあった方がいいんじゃないかなあ(笑)
・・・あ、“愛”がそこにあるからいいんですね!
【登場車両】
日野レンジャーKL-SD 1977 - 80年頃 ?
【自己採点】
クルマ度 5点(まさしくデコトラ?!)
魅惑度 6点(世に1枚の親子クルマジャケレコ?)
音楽度 5点(浪曲?聴かせます!)
Posted at 2023/12/29 05:34:22 | |
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