
クルマ・ジャケコーナー第268回は、Mel Torméの「Mel Tormé with the marty paich dek-tette」(1956)です。
Wikipediaでは、「Mel Tormé and the Marty Paich Dek-Tette (with Marty Paich and his Dek-Tette)」
レコ屋などではアルバム・タイトルを「Dek-tette」、「and The Marty Paich“Dek-tette”」としているところもあり、メル・トーメが、ピアニスト・アレンジャーのマーティ・ペイチと組んで作ったアルバムで、「Dek-tette」はMarty Paichのバンド名かと思われます
Marty Paich(マーティ・ペイチ 1925 - 95)は、あの「TOTO」のキーボーディスト、David Paich (デヴィッド ペイチ 1954 - )のお父さん!
ペギー・リー、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーン、アート・ペッパー、レイ・チャールズ、ニール・ダイアモンド、エルトン・ジョン・・・、そしてメル・トーメと仕事をした音楽家(ピアニスト、作曲家、編曲家、レコードプロデューサー、音楽監督、指揮者)です。
マーティ・ペイチ、他にもこんなアルバムにも関わってます。
「Randy Meisner」/Randy Meisner(1978)
↑ B2,4,6のストリングスを担当
クルマ・ジャケ「Randy Meisner」/Randy Meisner でご紹介してます
「Cry Like a Rainstorm, Howl Like the Wind」/Linda Ronstadt(1989)
↑ Tr.1, 2, 8, 10のオーケストラ・アレンジ・指揮を担当
『I Keep It Hid』は名曲ですね~ あぁ~リンロン💜
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I Keep It Hid
そして、本日の主役、
Mel Tormé(メル・トーメ 1925 - 99)、ご存知でしょうか?
アメリカの歌手、作曲家、編曲家、ドラマー、俳優、作家
4歳でプロとしてオーケストラと演奏(゚Д゚;)、8歳の頃からラジオ番組に出演する“神童”だったそうです。
『The Christmas Song(クリスマスソング)』(1945)を作曲

(Nat King Coleが録音したものが有名?)
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Judy Garland & Mel Tormé - The Christmas Song
この頃、俳優としても活躍し、フランク・シナトラ主演のミュージカル映画「ハイアー・アンド・ハイアー」(1944)で映画デビュー。ミュージカル映画「グッド・ニュース」(1947)では主役ではありませんが、アイドル的な人気を得たとのことです
↑ たぶん、「グッドニュース」でのメル・トーメ
図書館から借りた『デヴィッド・ストーン・マーティンの素晴らしい世界』/村上春樹(2024 文藝春秋)に、“「歌うボーイ・ドラマー」として活躍していたメル・トーメは歌手の道を選んだ”とありました。
最初のレコード『Careless Hands』(1949)がNo.1ヒット!

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Mel Torme - Careless Hands 1949
他に代表曲として『Again』、『Blue Moon』などがあり、キャピトル最初の12inch LPアルバムにはトーメが作曲した『California Suite』が収められてるそうです。
ポップシンガーからジャズシンガーに転身し、7枚のヴォーカル・ジャズ・アルバムをリリース(1955 - 57)
そのすべてがマーティ・ペイチ率いるグループ(デク・テッテなど)との共演で、本日ご紹介のレコもその1枚
特に編曲に優れ、他のミュージシャンから信頼され、グラミー賞を2回受賞(14回ノミネート)してます。
Robert Wells(ロバート・ウェルズ)と共作した『Born To Be Blue』(1947)をヘレン・メリルも歌ってますが、これも名曲ですねえ
「Hellen Merill with Clifford Brown」(1954)
私が持ってるメル・トーメのアルバムは、本日ご紹介のと70年代の2枚のみ
5thライブアルバム「Mel Tormé live at the Maisonette」(1975)
24thアルバム「Tormé: A New Album」(1977)
トニー・ベネットをして「ジャズの百科事典」と言わしめ、シナトラと並ぶアメリカジャズ界の巨人であり、その温かみと繊細さを兼ね備えた感傷的な歌声から「ベルベットの霧」と呼ばれたそうです(Wikipediaより)
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、
「Mel Tormé with the marty paich dek-tette」/Mel Tormé(1956)
ジャケ裏では「"Mel Tormé" and The Marty Paich "Dek-Tette"」
Youtube
Lulu's Back In Town
ネットのレコ屋の紹介文によりますと・・・
「メル・トーメが、人気アレンジャー、マーティー・ペイチを迎え、バド・シャンク、ジャック・モントローズ、ボブ・クーパーらを擁し、マーティ・ペイチもピアノで自ら参加している名盤」
Bud Shank(Alto Sax)は、ママス&パパスの『夢のカリフォルニア』(1965)のフルート・ソロでも知られるミュージシャン
さてさて、ジャケのクルマは・・・
「COVER DESIGN:BURT GOLDBLATT」いやあ、このアートワークは面白いです!
イタリアの伝説的な公道自動車レース「Mille Miglia(ミッレミリア)」(1927 - 57)で走ったようなクルマたちでのコラージュ(?)
まず、ジャケ上部中央、縦に並んだ大きな3台
①MG TF Midget (1953 - 55) ?
②Jaguar XK 140 (1954 - 57) ?
③Maserati A6GCS/53 spyder(1953) ?
次に、側頭部の大きな4台
④アメ車?・・・判りませんでした😿
どなたかお願いします! m(__)m
⑤MG YT Tourer(1948 - 50) ?
⑥Triumph TR2(1953 - 81) ?
TRはTriumph Roadstarの頭文字だそうです。
⑦Alfa Romeo 6C 2500 Super Sport Spyder Corsa(1939 - 40) ?
う~ん、ちょっと違うなあ・・
そして、耳の上の大き目な5台
⑧AC Cobra(1962 - 67) ?
⑨Morgan Plus 4(1950 - 69) ?
⑩Austin-Healey 100 (1953 - 56) ?
⑪MG MGA(1955 - 62) ?
⑫OSCA MT4Spider by Morelli(1955) ?
O.S.C.A.(Officine Specializzate Costruzione Automobili-Fratelli Maserati S.p.A.)は、1947年にマセラティ兄弟によって設立されたイタリアのレーシングカーおよびスポーツカーのメーカー
最後に、ジャケ左上のクルマ
⑬Ferrari 195 Inter Coupe(1950 - 51) ?
⑭も結構、特徴的なんですが、近いクルマを見つけられませんでした😿
かなり違うと思われますので、コレかも~、みたいなコメント、ぜひお願いいたしますm(__)m
【登場車両】
上記😅
【自己採点】
クルマ度 8点(全部合わせて。全て判ったら満点!? )
魅惑度 8点(面白~い! 60~70年代のクルマでコレやってくれないかなぁ)
音楽度 7点(「ジャズの百科事典」、歌声は「ベルベットの霧」♪~)