
クルマ・ジャケコーナー第101回は、フィンガー5の「スーパーカーブギ」(1977)です。
フィンガー5(フィンガーファイブ 1972? - 78? 2003)、ご存知でしょうか?
フィンガー5は沖縄県の兄弟を基本としたグループです。
占領下の沖縄で父親が経営する米軍公認のバーで、まだ小学生だった長男・玉元一夫(G 1955- )、次男・光男(D 1957- )、三男・正男(B 1959- )が「オールブラザーズ」としてバンド活動を始めたのがスタート。なんと、インスト・バンドだったそう!?
後から四男の晃(G 1961- )と長女の妙子(O 1962- )が参加させられ・・・
プロデビューを目指し上京(1969)。母が運転する車で米軍キャンプで歌いながらチャンスを待ち、「ベイビー・ブラザーズ」としてメジャーデビュー(1970)。
『私の恋人さん』(1970 作詞:玉元正男、作編曲:玉元一夫)
リード・ヴォーカルは三男の正男。
シングルを3枚発表しますが売れず・・・
そして沖縄返還の年(1972)、「フィンガー5」と改名し再デビュー。
『キディ・キディ・ラブ』(1972 作詞:玉元正男、作曲:玉元一夫、編曲:山崎泉)
そうそう、ブレイク直前だったか直後だったか、私の地元のスーパーマーケットのオープニングイベントに来たとか来るとか来ないとか・・・(1973 クラスの女の子の話の回想)
2ndシングル『個人授業』(1973 作詞:阿久悠、作編曲:都倉俊一)がオリコン1位の大ヒット!
水島新司(1939 - 2022)ジャケ!
ギターは高中正義らしいです?!
いや、こんなワンピ・ミニスカ先生だったら勉強した!(笑)
『個人授業』に続き、学校での恋愛をテーマとした『恋のダイヤル6700』、『学園天国』もミリオンセールスを記録!
メインボーカルの晃は、ハイトーンボイスとトンボメガネ(サングラス)で人気アイドルとなりました。
3rdシングル『恋のダイヤル6700(シックスセブンオーオー)』(1973 作詞:阿久悠、作編曲:井上忠夫)
「東映まんがまつり・フィンガー5の大冒険」(1974)の主題歌。
1stアルバム「個人授業/FINGER 5 FIRST ALBUM」(1973)
母が名付けたというグループ名の元となった「ジャクソン5」の『Goin' Back To Indiana』を『オキナワへ帰ろう』とした歌など、約半数が日本語カヴァーソング。
4thシングル『学園天国』(1974 作詞:阿久悠、作編曲:井上忠夫)
小泉今日子のカバー(1989)や、香取慎吾の『慎吾ママの学園天国 -校門篇-』(2001)もヒットしましたね。
2ndアルバム「学園天国/FINGER 5 SECOND」(1974)
『学園天国』、『恋のダイヤル6700』以外はオズモンズやパートリッジ・ファミリー、モンキーズなどの日本語カヴァー。
「フィンガー5オリジナル わたしの恋人さん」(1974)
フィンガー5名義としては唯一、キングレコードから発売されたアルバムで、旧ベイビー・ブラザーズ名義の曲を中心に収録。Wikipediaでは3番目のアルバムとして記載されてます。
5thシングル『恋のアメリカン・フットボール』(1974 作詞:阿久悠、作編曲:都倉俊一)
6thシングル『恋の大予言』(1974 作詞:阿久悠、作曲:井上忠夫、編曲:馬飼野俊一)
Wikipediaには「元は『上級生』がA面だったが、ボーカル晃の変声期と重なり、A面とB面が差し替えられた。」とあり、それが ↓
6thシングル『上級生』(1974 作詞:阿久悠、作編曲:井上忠夫)
3rdアルバム「恋の大予言/フィンガー5 サード・アルバム」(1974)
日本語カヴァー曲はなく、全曲オリジナル(?) Finger5 オリジナル・コーナーとしてラスト3曲は光男や正男の作詞作曲。
ジャケでオセロみたいなゲームができるようなんですが、メンバー5人がコマになっていて、どうやってやるの??
しかし、ジャケを切り取ってゲームした人、いるのかなあ・・(笑)
このころ発売された「君がフィンガー5だ!」(1974)
オリジナルのほか、妙子の唄なし、晃の唄なし、全員の唄なし、など非常に凝ったカラオケ・レコ。フロアで使えそう!
しかし、コレも切り取ったり、「ステキな先生の絵」をかいた人いるかなあ?(笑)
7thシングル『華麗なうわさ』(1974 作詞:阿久悠、作編曲:都倉俊一)
妙子がシングルで初めてのメインボーカル曲。クルマ・ジャケですね。
前シングル『上級生』で憧れの上級生が学園を卒業し、フィンガー5も学園恋愛の歌から卒業・・・?
このころ、晃が「フィンガー5あきら」としてソロシングル『つばさがあれば』(1974 作詞作曲:たきのえいじ、編曲:三枝伸)、ソロアルバム「ぼくの好きな歌」(1974)をリリースしてます。
トム・ジョーンズやプレスリー、カーペンターズなどの日本語カヴァーや小坂明子の『あなた』のほか、つのだ★ひろ作詞作曲の『悲しきクラス替え』などを収録。
また、こんなEPも。
『フィンガー5とクリスマス・パーティー』(1974)
前年の同タイトルEPに「ホワイト・クリスマス」を追加したコンパクト盤。
73年盤は水島新司画伯ジャケ!(欲しいな~)
4thアルバム「華麗なうわさ/アルバムNo.4」(1975)
8thシングル『名犬ラッシー』(1975 作詞:山上路夫、作曲:山下毅雄)は4thアルバムと同日発売。
↑ フジテレビ「新・名犬ラッシー」(1975)の主題歌。レコード会社の契約関係で実際に使われたのは麻生よう子が歌ったものらしいです。
山下毅雄(やましたたけお 1930 - 2005)は「ルパン三世」の音楽でも知られる人物。
9thシングル『バンプ天国』(1975 作詞:阿久悠、作曲:井上忠夫、編曲:馬飼野俊一)
10thシングル『ぼくらのパパは空手の先生』(1975 作詞:阿久悠、作曲:三枝伸、編曲:深町純)
ハードスケジュールで晃が過労で入院するなどし、休養も兼ねて渡米(1975 - 76)。
長男の一夫がグループを抜けマネージャーに専念(1975)。
代わりに甥(長女の息子)の具志堅実(1967- 当時7才)が加入。
11thシングル『帰ってくるよ』(1975 作詞曲:フィンガー・ファミリー、編曲:ジーン・ペイジ)
演奏はロス・アンジェルス・ポリドール・オーケストラ。
こちらもクルマ・ジャケですね! しかし、実くんはなぜに裸足? (かなりやんちゃ坊主だったらしいです)
5thアルバム「ジェット・マシーン ニュー"フィンガー5"から愛をこめて」(1976)
インナーには「アメリカ生活の記録」として1975年8月から12月までの日記やポートレートが載っており、「8/22に日本出発、9/20~30に『帰ってくるよ』を録音、10月に一夫が帰国し新しいフィンガー5がスタート・・・」などが記されてます。
12thシングル『ジェット・マシーン』(1976 作詞曲:三枝伸、編曲:ジーン・ペイジ)
13thシングル『飛べ!すてきなベイビー』(1976 作詞:及川恒平、作編曲:惣領泰則)
14thシングル『101人ガールフレンド』(1976 作詞:阿久悠、作編曲:都倉俊一)
持っておらず😿
15thシングル『モンローウォークのお嬢さん』(1976 作詞:阿久悠、作編曲:都倉俊一)
16thシングル『恋のラッキー・ストライク』(1977 作詞:竜真知子、作曲:井上忠夫、編曲:あかのたちお)
持っておらず😿
そして、本日ご紹介のレコ、17thシングル『スーパーカーブギ』(1977) となります。
具志堅実がリードボーカルのようです。
18thシングル『ぼくは眠れない』(1977 作詞:荒木一郎、作編曲:小田健二郎)
6thアルバム「フィンガー5 NOW!!」(1977)
晃がハイトーンが出せなくなったことなどもあり人気が落ち、77年頃からのシングル、アルバムをジャンク箱で見つけることはなかなかありません。
シングル20枚、アルバム7枚を残し、1978年に実質的に解散
その後、兄弟数人での「ザ・フィンガーズ」などのグループ結成や、再結成(2003 The 30th Anniversary!!)をしてます。
現在は晃のみが音楽活動を行っており、江木俊夫(フォーリーブス)、あいざき進也、高道(狩人)との4人組ユニット「s4(エスフォー)」を組み活動をしているようです(「TASTE4」に改名)。
さて、本日ご紹介のクルマ・ジャケ・レコは、、、
17thシングル『スーパーカーブギ』(1977 作詞作曲:小泉まさみ、編曲:佐孝康夫)
1976年~78年頃にかけて、池沢さとしの漫画『サーキットの狼』(1975-79 少年ジャンプ連載)などの影響で、スーパーカーブームが起きました。
私も友だちんちで『サーキットの狼』を読みました。
スーパーカー消しゴムに夢中になった記憶はありません・・・
ジャケ裏には「★写真提供:'77ワールド,スーパーカー・フェア事務局」とあり、シングル発売日が7/21なので、「ワールドスーパーカー・フェア」(1977.7.28~31晴海貿易センター)の直前。まさにスーパーカーブームの真っ只中!
歌詞は・・・
♪ Su Su スーパーカーブギ
Su Su スーパーカーブギウギ
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ランボルギーニ カウンタック パンテーラ
ポルシェターボ パンサーデビル ロータス
どれにしようか ドライブ
急げ急げスーパーカー 夜が明ける前に
眠る君のくちびるに やさしくキスをするのさ
フェラーリ ベルトーネ アルティーヌ
アストンマーチン マトラシムカ マセラッティ
どれにしようか ドライヴ
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メーカー名、カロッツェリア名、車名などが入り混じっててわかりにくいのですが、調べてみました。
【 】は「サーキットの狼」でのドライバー (^-^;
ランボルギーニ・カウンタック LP400S(Lamborghini Countach LP400S 1974 - 90)【ハマの黒ヒョウ】
デ・トマソ・パンテーラ(De Tomaso Pantera GT4 1974 ?)【栃木の農家の息子 ぼっちゃん】
ポルシェ911カレラ RSR 2.1ターボ(Porsche 911 Carrera RSR Turbo 1974 ?)【早瀬佐近】
ポルシェ930ターボ(Porsche 930 Turbo 1974 - 89)【早瀬ミキ】
パンサー・デ・ビル(Panther De Ville 1974 - 85)
コレってスーパーカーなんでしょうか?
ロータス・ヨーロッパ(Lotus Europa 1966 - 75)【風吹裕矢】
フェラーリ・308GTB(Ferrari 308GTB 1975 - 85)【フェラーリの女豹・田原ミカ】
ベルトーネ(Bertone)デザイン、ランチア・ストラトスHF(Lancia Stratos HF 1974 - 75)【北海の龍・原田和夫】
アルピーヌ・A310 (Alpine A310 1971 - 84)
歌詞に「アルティーヌ」とあるのは「アルピーヌ」の間違いですね。
アストンマーティンDBS(Aston Martin DBS 1967 - 72)
マトラ・シムカ・バゲーラ(Matra Simca Bagheera 1973 - 80)
マセラティ・ボーラ(Maserati Bora 1971-78) 【切替テツ】
・・・で、ジャケのクルマは・・・?
【登場車両】
ジャケ12時の位置で、実が右手に持ってるのは「ランボルギーニ・カウンタック」
以下、時計回りに、
正男が左手で抱えてるのは「デ・トマソ・パンテーラ」かなあ?
妙子のは「マセラティ・ボーラ」?
6時の位置も「マセラティ・ボーラ」?
ブログアップ後、あざらし2010 さんから「マセラティ メラクではないか」とコメントをいただきました。
確かにそう見えます! あざらし2010 さん、ありがとうございます!m(__)m
「ボーラ」がV8で「メラク」はV6。ほぼ同じボディですが、「メラク」はエンジンフード部分をフラットにし、後方視界を良くしながら、ルーフからテールまで斜めに梁を渡し、横から見るとファストバックスタイルに見えるデザイン。
光男のは「ポルシェターボ」
晃は「フェラーリ 308 GTB(1975 - 85)」 ?
ジャケ中央は、Porsche 356 ?
ジャケの角は・・・?
コレはスーパーカーじゃないよな~~
スーパーカーに乗ったことがなくよく知らないので、疲れました・・(笑)
間違いなどがありましたらご指摘いただければ幸いです。m(__)m
【自己採点】
クルマ度 7点(♪ Su Su スーパーカー!)
魅惑度 8点(マセラティ・ボーラ、メラク知りませんでした)
音楽度 6点(ブーム便乗商法はネ~、でもF5好きだな~)