
クルマ・ジャケコーナー第116回は、五輪真弓の16thシングル『合鍵』(1979)です。
五輪真弓(いつわまゆみ 1951- )、ご存知でしょうか?
東京出身。銀座でギターの弾き語りバイトをしたり、渋谷のジャンジャンや米軍キャンプなどで歌いながら、ニッポン放送「バイタリス、フォークビレッジ」のオーディションに合格し、歌手デビューへ。
ユーミンの前年にデビューし、日本女性シンガーソングライターの草分けとも呼ばれるようです。
今年(2022年)、デビュー50周年。
「五輪真弓デビュー50周年アニバーサリーイヤースペシャル企画 カレンダー待受画面ダウンロードプレゼント」なんていうのがネットにありました。
2013年までに44枚のシングルと22枚のアルバム(ライブ含まず)を発表しているようですが、私が持ってるレコで少しまとめてみます。
シングル『少女』とアルバム「少女」の同時発売でデビュー。
1stシングル『少女』/五輪真弓(1972)
1stアルバム「五輪真弓/少女」/五輪真弓(1972)
A5作詞:永井良司を除き、作詞・作曲:五輪真弓でとてもアコースティックで内省的なアルバム。
ロサンゼルス録音で「デモテープを聴いて感銘を受けたというキャロル・キングがレコーディングに参加!」(A3,B3でピアノ)というふれこみでしたが、実際のところは・・・
レコード業界に新規参入(1968)したCBSソニーは、「五輪真弓」という素晴らしい素材のために「UMI」という彼女だけのレーベルをつくり・・・
当時アメリカで人気の「シンガーソングライター」というスタイルで売り出そうと考え、「タペストリー」が大ヒット中のキャロルキングを参加させてこの1stアルバムを制作したようです。
「Tapestry(つづれおり)」/Carole King(1971)
「五輪真弓/少女」は商業的に成功し、その後多くミュージシャンたちが海外レコーディングを行う先駆けともなりました。
2ndアルバム「風のない世界」(1973)
ハリウッド録音。今回もキャロル・キングがピアノで参加(A3,B3)。
シングル『少女/煙草のけむり』/(197? 06SH 601)
デビュー曲『少女』と4thシングル『煙草のけむり』(1973)のカップリング盤(?)
発売時期不明です
1stライブアルバム「冬ざれた街」(1974)
渋谷ジャンジャン(Jean Jean)における初ライブ収録盤。
Joni MichellやCarole Kingなどの曲も歌ってます。
バックメンバーは、石川鷹彦(A.G)、;深町純(P,Key)、村岡健(Sax)、大村憲司(E.G)、高水健司(B)、村上秀一(D)!
3rdアルバム「時をみつめて」(1974)
ロサンゼルス録音。Larry Carlton(G)、Russ Kunkel(D)、Danny Kortchmar(G)、Jim Horn(Horns)、Leland Sklar(B)などがバックを務めてます。
2ndライブアルバム「本当のことを言えば」(1975)
渋谷ジャンジャンでのライブ収録盤。
Craig Dorege(Key)、Leland Sklar(B)、村岡健(Horns)、林立夫(D)、大村憲司(G)、河原直美(Per)らがバックを務めてます。
ラリー・カールトンのギターなどがスタジオでオーヴァーダビングされたようですね(必要あったのかな?)。
4thアルバム「Mayumity - うつろな愛」(1975)
ロスからDavid Campbell(Arrengement)とLoren Newkirk(E.P)を招いて収録したり、自宅でレコーディングしたりしたそうで、本人曰く「自分の声質が自然の空気の中で最大限に生かされた録音」だそう。
細野晴臣(A4)、鈴木茂(A1,2,4,B2,4)との初セッションも!
3rdライブアルバム「The SHOW- Best Concert Album'75」(1975)
1974-75の2年間に3枚のライブアルバムをリリース!
5thアルバム「えとらんぜ」(1977)
パリ録音。4thアルバムを絶賛したCBSフランスの招へいで渡仏し制作されたアルバム。
A面はフランス語に訳された『少女』『冬ざれた街』など。
6thアルバム「蒼空 - TODAY」(1977)
ハリウッド録音。Larry Carlton(G)、Lee Ritenour(G)が参加したアルバム。
1977年頃は“クロスオーヴァー”がブームとなり、渡辺貞夫のバックにリー・リトナー、五輪真弓のバックにラリー・カールトンと2大ギタリストが来日。
ネット情報では、ラリー・カールトンのライブで五輪真弓がゲストとして数曲歌い、青学の学園祭に五輪真弓のバックにラリーカルテンカルテットが出演。1曲目に『Room 335』を演ったそうな?!
↓ このレコは当時かなり売れたのではないでしょうか。
「Larry Carlton(夜の彷徨)」/Larry Carlton(1978)
「Mr. 335 Live in Japan」/Larry Carlton(1979)
7thアルバム「残り火」(1978)
A1『さよならだけは言わないで』がシングルヒットし、TBS「ザ・ベストテン」でテレビ初出演。
13thシングル『さよならだけは言わないで』(1978 作詞・作曲: 五輪真弓、編曲: 船山基紀)
8thアルバム「岐路(みち)」(1979)
パリ録音。アレンジは全曲Michel Bernhole。
A1『合鍵』が本日ご紹介のシングル。
9thアルバム「恋人よ」(1980)
先行シングルA1『恋人よ』(1980 18thシングル 作詞・作曲: 五輪真弓、編曲: 船山基紀)が大ヒット(オリコン1位)!
第22回日本レコード大賞金賞を受賞(1980)!
NHK紅白歌合戦にも『恋人よ』で初出場(1980)し、1988年まで通算5回出場しています。
この最大のヒット曲『恋人よ』の歌詞は、五輪のデビュー当時のプロデューサーの葬儀に参列した帰り道で思いついたものだそうです。
4thライブアルバム「春愁」(1981)
パルコ西武劇場でのライブ・アルバム。
クレジットも写真もないのでバックメンバーはわかりません。
10thアルバム「マリオネット」(1981)
パリ録音。
A3『リバイバル』は20thシングル(1981)。この曲でNHK紅白歌合戦(1981)に2年連続2回目の出場。
11thアルバム「潮騒」(1982)
A2『心の友』はラジオから火が付いたインドネシアで「第二の国歌」とまで言われるほど大ヒットした曲。
1982年に香港スタジアムで初の日本人ワンマンコンサートを行うなど、東南アジア各国で人気を得、『恋人よ』は現在でも歌い継がれているとか・・・。
6thライブアルバム「1984五輪真弓ライヴ 熱いさよなら」(1984)
中野サンプラザ(1984年6月)でのライヴ録音。
バックは鈴木宏二(P)、坂下秀実(Key)、広瀬徳志(D)、榊原雄一(B)、徳武弘文(G)、土方隆行(G)、村岡建(Sax,Fl)、矢坂順一(Per)。
B5『熱いさよなら』はTVドラマ「ザ・サスペンス」のテーマ曲。
12th「窓 〜せめて愛を〜」(1983)、13th「風の詩」(1985)、14th「時の流れに」(1986)は持ってません・・・
15thアルバム「Wind and Roses」(1987)
タイトル曲A1『Wind and Roses』はデビュー45周年ツアー(2017)でのアコギ弾き語りをYoutubeで見ることができます。
五輪真弓「Wind and Roses」Live Performance
https://www.youtube.com/watch?v=JnZfsNAvvQo
16th「ノスタルジー」(1988)以降も持ってません・・・
五輪は1984年に結婚。独立し五輪真弓音楽事務所「ロレイユ」を設立。
1980年代後半からは出産・育児のため活動をセーブ。
2013年に9年ぶりのオリジナルシングル『BORN AGAIN』を発表、全国コンサートツアーなど行い、現在でもライブ活動は行っているようです。
さて、本日ご紹介のクルマジャケ・レコは・・・
『合鍵』/五輪真弓(1979 16thシングル)
♪ ・
・
あの人の アパートの窓あかり みつめてる
私はかえれない もうあの部屋には
・
・
駐車場に 置き去りの 乗り馴れた 車にも
あの人の 横顔の 冷たさが 浮かんでる
・
・
ドアをあけさせて もういちど
アパートの「合鍵」は返したけど、クルマの「合鍵」はまだ持ってる・・・
あのクルマでのドライブ・・・ なんて深読みしてみたくなります。
代表曲の一つのようですが、図書館で借りたCDの『合鍵』収録状況は・・・
「Lovers & Friends」(2013 デビュー40周年記念ベスト) 未収録 ×
「五輪真弓ライブ 心の友〜 AFTER DECADES」(2016 7thライブ) 収録 〇
「GOLDEN☆BEST五輪真弓-スペシャルセレクション-」(2017 21stベスト) 収録 〇
・・・微妙ですね(;^_^A)
さてさて、ジャケのクルマは・・・
パリ録音ですので、パリで撮影、フランス車と言えば・・・
シトロエンGSパラスと思います!
【登場車両】
Citroëns GS Pallas 1977 – 79 ?
【自己採点】
クルマ度 7点(シトロエン、一度乗ってみたいものです。)
魅惑度 6点(パリの寒空と五輪真弓・・・合い過ぎ?)
音楽度 5点(クルマの合鍵だったら面白いな~。再評価されるべき歌手ですね。)