ブッシュクラフトについて調べていると、「プーッコ」という言葉が出てきました。
puukko、フィンランド語でナイフのこと。

※画像はWikipediaより拝借
ブッシュクラフトの発祥は北欧なので、いわゆるスカンジグラインドを含めたブッシュクラフト・ナイフの原型となるスタイルは、このプーッコにあるようです。
ということで、引き続きの思考実験。
まずはプーッコをハンドメイドするBush'n Bladeの大泉さん(フィンランド在住)の作品の一つを見てみます。※画像は下記参照。
https://sites.google.com/site/bushnbladeshop/sale
■Bush'nBlade カスタムプーッコ90
全長: 195mm
刃厚: 4mm
刃渡り: 90mm
刃幅: 23mm
鋼材: 80crv2 炭素鋼
柄:カーリーバーチ/白樺樹皮積層/真鍮
シース : レザー /ウッドインナー
これがクラシックなプーッコのスタイルで、ハンドルやシースも自然素材を使い、刃渡りは掌の横幅程度、ベベル位置(刃幅)はスカンジとコンベックスの中間ぐらい。
ビギナーが手を出せる価格ではないけど(中古のZEISSレンズぐらい)、とても美しい伝統工芸品。
その大泉さんがフィンランドで見つけて推奨している、リーズナブルなプーッコがある。
■カウハヴァンプーッコパヤ【Mout Visa77】
全長:195mm
刃厚:3mm
刃渡り:77mm
重量:77g
鋼材:炭素鋼(炭素0.8%含有)
柄:カーリーバーチ
Bush'nBladeの5分の一の価格なのは、ブレードやハンドルの材質、仕上げの違いが大きいのかな?
これらから類推するに、刃厚は3ミリ以上、刃幅は2cmぐらい、刃渡りは8-9cmと一般的なブッシュクラフト・ナイフよりも小ぶりで、細かな木工に向いているのがプーッコと言えそう。
刃厚があるからバトニングもできるけど、むしろそれは斧に任せるスタイルか?
(詳細は大泉さんのYouTubeを参照)
一方、前回心惹かれたIZULA2は、プーッコよりも刃渡りがやや短くフラットグラインドだから、細かな木工だとプーッコの方がやりやすいのかも?
で、思い出したのは、かつて飛騨で椅子づくりのワークショップに参加した時のこと。
鋸を使う時よりも、さまざまな大きさの豆鉋を使って好みの曲線を出す作業が楽しかったんですよねー。プーッコでカリカリと木工するのも、その豆鉋作業に似ているのかな?
例えば、ククサと言われる白樺のコブを使った木製カップがありますが、あれがまさにフィンランドのブッシュクラフトなんですね。

※画像はWikipediaより拝借
また、フィンランドでは小学校などでプーッコを作ったり使ったりする授業もあるらしいので、プーッコはフィンランド版肥後守とも言えそう。
まぁ思考実験もいいけど、論より証拠。
現物を手に取って試すことができるといいのになぁ。(^^)
Posted at 2020/08/02 00:09:17 | |
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