久しぶりに映画らしい映画を観たと感じた「PERFECT DAYS」。
封切映画で良かったらパンフレットを買う習わしでしたが、前回パンフレットが売り切れだったので今日1人で2回目を観に行ったものの、再販されたパンフレットは再び売り切れ…。
記憶を頼りに、自分が印象的だった部分を備忘録に書こうと思いながらもなかなか筆が進みません。
というのも、下手な言葉よりも映画に使われた音楽が全てという気もするほど、映像と音楽の組み合わせが絶妙でした。
The Kinks 「Sunny Afternoon」
The Animals 「House Of The Rising Sun」
Velvet Underground 「Pale Blue Eyes」
Otis Redding 「The Dock Of The Bay」
Lou Reed 「Perfect Day」
Patti Smith 「Redondo Beach」
The Rolling Stones [Walkin’ Thru The] Sleepy City
金延幸子 「青い魚」
Van Morrison 「Brown Eyed Girl」
Nina Simone 「Feeling Good」
上記リストはこちら↓のサイトから引用させて頂きました。音楽も聴けるのでたびたび利用させていただくと思います。
https://www.three-minutes-philosophy.com/perfect-daysbgm/
音楽を聴けば、それぞれのシーンがまざまざと蘇ってきますね。
#朝焼けの首都高を軽バンで仕事に向かうシーンは、旅行のような毎日の始まりを象徴して、少しだけわくわくしたり緊張したり。
#道を掃く音、苗木への葉水、自販機で缶コーヒー、神社の木漏れ日、銭湯や居酒屋での会話、そしてトイレ掃除など、日々繰り返されるルーティンは、写経のようでもあり現代音楽のようでもある?
#きらきらと変化する木漏れ日と、脈絡なく映像が連なる夢とは、目に映るものの中に確かなものがあるような/ないような感じがとても似ているんだなと気づかされたり。
#⚪︎×ゲームって双方が真剣に勝負すると必ず引き分けになる稀有なゲーム、それがわかっていながらゲームに参加するのは遊び心のある挨拶のようなもの?
#歳の離れた異性の感性は少しだけ危なかっしいけど、それ自体がきらきらしていて、日々の世界が違って見える可笑しみや艶っぽさがあったり。
#逆に距離や世代の近い関係にある人との関係修復や関係維持ほど、複雑な想いを言葉にできずにフリーズしてしまうもどかしさがあったり。
そんな風に無口な主人公の心に、もやもや/くるくるといろいろな想いが去来しながら迎えるラストシーンは、ニーナ・シモンのジャジーな歌声と役所広司の泣き笑いのような顔のアップだけ。
その音楽と映像がそのまま此方の心に転写されるような終わり方が、映画らしい映画と感じさせたのかも。
ヴェンダース監督の「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」を久しぶりに見返したくなりました。できれば映画館で(^^)
Posted at 2024/02/04 23:04:27 | |
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