
時差で時系列がぐちゃぐちゃだが、ロンドンLHR空港に着きパーキングシャトルでNCP。オーリス・ハイブリッドをピックアップまではすいすい。さあ、宿にチェックインというところで、ん?ナビは?モニタースペースは小さく、たまたまラジオの画面になっていた。すわ、GPSが付いてない!? 早合点でプチパニック。遠くなった目の影響でモニター回りのスイッチが見えなかっただけ。ちゃんと付いてるぢゃん、ナビ。
パーキングからクラウンプラザまでは至近。四つ星だが、hotwireレートは9野口英世。駐車場が別料金14ポンドだったことと合わせて、今回の旅の最高宿泊費である。
朝チェックアウトして即Goodwoodに向かおうかとも考えたが、今後2日間の宿は初めてのガトウィックGTW空港近くのウォースというところ。直前発作的に渡英を決めたのでグッドウッド周辺チチェスターはもちろん、ブライトンもサザンプトンもポーツマスも宿は全滅。GTW・WorthからG/W会場までは約40マイル(64㎞)も離れている。このホリデーインは、やはりhotwireで1.6諭吉/2泊と経済的だが、はたしてどの位移動時間が必要か見当もつかない。じゃあ、というわけでまずチェックインして往復の行程を理解することに。M3からM25でGTWに向かうが、LHRから40マイル位あるんだね。

けっこう渋滞もあったりして先が思いやられた。チェックインすると、正規レートだと200ポンドもするとレセプションのボードにあった。英国の物価は対円でのポンド高の影響で、為替は160円/ポンドにもなるが、現地の人々にとっての実勢では100円/ポンドほど。それでも十分高い料金ということになるけれど。郊外の雰囲気のいい宿は部屋も広くて快適。まあ、昼過ぎに会場入りできればいいか、とRIMOWAを拡げてグッドウッドに向かうことにした。

ルートはGPS任せだが、A25を行くようだ。しばしラウンドアバウトと工事区間が頻繁に出る町の雰囲気を走り、10マイルほど行くと片側2車線から対向2車線のいわゆる英国のカントリーロードに入った。これがね、もう我が生涯ベスト3に入る至高の天然サーキット。対向2車線区間は60mph、片側2車線は70mph、集落や住宅のあるところでは40、30mphに制限される。日本では60km/hがmaxだが、いい感じで屈曲するワインディングを約100km/hでビュンビュン。滞在中ポルシェ911(特にナロー)の多さが印象に残ったが、分かったよイギリス人の気持ちが。こういう道ならスポーツカーに乗りたくなるもん、絶対。
道行くクルマにミニバンの姿はなく、ほとんどがいわゆるCAR。ハッチバックでもセダンでもスポーティなモデルが好まれているようで、9割がMT(マニュアルトランスミッション)であるという。ラウンドアバウトを使いこなすには断然MTのほうが都合がいい。

基本的にめったやたらと信号を設置して交通を止めることで安全を図る(責任を取ることを恐れる行政官僚の無為無策の結果だ)日本の道路システムとはコンセプトが間逆で、なるべくクルマは走って流す。山がちで平地が少なく人口の密集度の高い日本となだらかな丘陵地帯が続く英国を同列に語ることは難しいが、日頃からこういう環境を走っていればそりゃクルマ好き、走り好きになるって。
40マイルの行程、はたしてどうなることやらと思っていたが、何のことはないきっちり1時間でグッドウッドの指定GATE4先のパーキングにたどり着いていた。ぐずぐずしていて午後になったから?ではなくて、曜日に関係なく1時間でちゃんと着くのだった。
この地は7年ぶりだが、それまでに5回ほど通った印象深い景観。記憶は瞬く間に蘇えった。12万エーカー(1エーカーは4046.9㎡だから、48.564ヘクタール!)という広大な敷地に、競馬場、ゴルフコース、サーキット、飛行場そして農場が広がる。グッドウッドハウス周辺の牧草地はクルマ以外にアクセス方法のないこの地にとって天然の駐車場に早変わり。乾燥すると猛烈な土埃、雨が降るとグチャグチャの泥濘となるが、貴族の領地だからこそのGoodwood Festival of Speedなのである。

裏口になるスーパーカーパーキング側から入場するとすぐそこにプレスセンターがあった。去年まではなかった規模で、どうやらマセラティがスポンサードしているらしい。建屋の前には歴代クワトロポルテがずらり並べられていた。


プレスセンターに落ち着くと、しばし動く気になれず。FBの更新やらメールチェックやらで瞬く間に時間が過ぎる。まぐまぐ!のメルマガの更新も気になる。時差の関係でうっかりするとただでさえ締め切りを破りがちな執筆が滞りかねない……諸々でもたもたしている間になかなか暮れない日も傾き始めた。
せめて、カントリーハウス前のセンターディスプレイだけでも撮っておこう……おもむろに勝手知ったる会場を歩き始めた。当然コース上ではメインイベントのヒルクライムの真っ最中。コースサイドの人垣が薄くなったところに歩を進めると「あっ!ご無沙汰です!!!」やおら恰幅のいい中年おじさんに声をかけられ、強引に握手された。(ん?誰?)どこぞのメーカーの知り合いだったか?
するとそのおじさん、隣の奥方と思しき女性に「兄貴の同級生で……」と紹介している。(はて? メーカー関係者で弟まで知り合いの人っていたか?)思い出せないので、適当に対応してグッドウッドハウス前のディスプレイに向かった。何枚か写真を撮ったところで「あっ!!」思い出した。あの顔は1970年代にレースを始めた際にチーフメカニックを任せた同級のヨコヤマケンイチの弟のハルヒコじゃんか。

急いでさっきの場に戻って(悪りぃ悪りぃ)と心でつぶやきつつ、最初から気がついていたかのように話を再開させた(汗)。しかし、こんなところで30何年ぶりに会うか?聞けば、どうしてもGoodwoodだけは見ておきたかった。その昔僕のレース参戦メンバーに加わり富士スピードウェイ通いをした、まあ好き者である。今は電子関係のエンジニアをしていて、「トヨタがなかなか離してくれないんだよね」とか言っていた。
兄貴は当初からのメカニックの道を究め、今は浜松で雇われ社長をしているとか。弟のハルちゃんは、親父さんの血筋かそっちの道に進み成功しているようだ。スケジュールの関係で今日(金曜日)だけしか見られない。ヒースロー近くに宿を取りレンタカーでやってきた。そして明日はスイスに飛ぶという。何と言うか夫婦連れ立っての人生の卒業旅行風?彼もそろそろ60に近づく年頃だ。
奥さんに旦那の付き合いも大変だね……水を向けると「いえいえ、楽しいです」なかなか相性はいい模様。名残惜しいというか、なんか奇妙な感覚になって、どうやって辞儀をしたか覚えていないが、こんなこともあるんだね一人で動くと。俺は何か持っている?まだ、なにも取材していないのに物語がひとつ書けてしまうあたり、神がかりな感じ? まあ今回はリハビリみたいなもんだから……深く考えるのはやめてさあ次行ってみよう。
タイトル画像は、Goodwood Festival of Speed2013のプレスバッヂとエントリーリスト。
本日(8月1日)のブログは
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Posted at 2013/08/01 13:33:32 | |
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