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伏木悦郎のブログ一覧

2013年11月18日 イイね!

東京モーターショーウィーク始まる

今週は東京モーターショー(TMS)ウィーク。東京ビッグサイトに移して2回目、ポストリーマンショックの幕張メッセ(2009年=第41回)以来難しい状況が続いてきたが、起死回生・本領発揮となるか?

LA・広州とかぶり、アメリカ勢はテスラのみ。市場性を持たない中国・韓国メーカーが顔を見せることもなく、欧州勢は5%強のシェアを分け合うジャーマン3グループを中心に仏(PSA、ルノー)、英(ジャガー/ランドローバー)、スウェーデンVolvoに留まる。

国際と謳うことなく60年の歴史を重ね、世界の名のある国際モーターショーとは異なる状況を放置してきたmediaを含むすべての関係者は事実を正確に情報化する必要があるだろう。

東京ビッグサイト(展示面積8万㎡)は1996年にオープンした日本最大のコンベンションセンター。青島幸男元都知事の決断で中止となった世界都市博覧会に合わせ晴海から移された国際見本市会場で、意外に思う人が多いが実は4年前までの幕張メッセ(1989年オープン、同7.2万㎡)より大きい。

単に集客を考慮した都心の利便性で開催地移転となったわけではないということだが、クルマでのアクセスを想定しない自動車ショーというのは少なくとも先進国では少数派。その異様さに思いが至らない辺りにこの国の行政官僚の許認可権にあぐらをかいた視野の狭さ、そのお役人体質と変わらぬ業界団体の内向き指向、それを指摘できないメディアのお上意識と発信力不足の連鎖の深刻を憂う。

多くの人々は東京モーターショーを古くからそう言われているように世界5大モーターショーのひとつと誇らしげに感じていると思うが、それは2007年の第40回まで続いた100万人超の観客動員による興行としての大きさを比較検討した結果。ショーの中身は基本的に国内メーカーとわずかなインポートメーカーによるドメスティックな内容に留まっていた。これまで英語表記で一度もInternationalを名乗ったことがないことに気づく人は少ない。

コンベンションセンターのスケールは致命的ともいえるほど小さく、日本最大の東京ビッグサイトは世界のコンベンションセンター中67番目でしかない。

世界最大のコンベンションセンターはドイツのハノーバー(約47万㎡=屋内)で東京ビッグサイトの約6倍。隔年開催で今年9月にも訪れたIAAのフランクフルトは35.5万㎡。ジャーマン3が巨大ホールで覇を競い、欧州勢の他にアメリカ、日韓中印のアジア勢が広大な敷地内のホールに十分なスペースを与えられる。

ドイツはメッセ(見本市)が文化として根づいていて、他にもケルンやデュッセルドルフなどにも25万㎡級のコンベンションセンターが数多く揃う。それだけでなく、メッセ文化の輸出にも熱心で、中国のモーターショーの共同運営社としてドイツのメッセカンパニーが名を連ね、アジア最大の広州(約34万㎡)、上海(20万㎡超)、北京(10万㎡超)などのコンベンションセンターの建設はドイツ系建設会社が関わっている。

IAAフランクフルトショーにおけるドイツメーカーの圧倒的存在感はホールの巨大さでストレートに伝わる。それだけで世界に向けての強烈な情報発信となっていて、ドイツブランドの名声を高めることに一役買っている。同じような気分を中国のモーターショーでも感じる。

上海モーターショーを初めて訪れた驚きは忘れられない。V字にレイアウトされた巨大なコンベンションセンターの展示棟は、今年さらに向こう側のもう一辺(北棟)が加わり一日でゴルフ2ラウンド分は歩くことを覚悟する必要がある。

北京はそれよりコンパクトだが、驚きは広州。上海、北京の隔年交互開催に対し広州は毎年。最初に訪れた5年ほど前は2フロアの一棟だけ。これでほとんどのメーカーを収容するほど巨大な建屋で、当時2棟が完成していて残り2棟は建設中だった。

全部揃えば世界中の自動車メーカーと部品メーカーをすべ屋内で展示収容できるのではないかと思える圧巻のスケール。世界を一堂に集め知ることができる見本市の器を持っている。そのことの意味を、世界中を相手に全シェアの20%近くを握る日本は深く考える必要がある。

と、またまた書き出すととめどもないいつもの調子になってしまったが、ちょっとヤバいよな……という現実はさておき、東京モーターショー2013、盛り上げないといけないね。

今年はここ10年で初めてLAをパス、しばらくご無沙汰の広州も当然諦めた。どちらもローカルな位置づけではあるけれど世界の中の日本を実感させる国際感覚という点では東京の何倍もインパクトがある。東京の存在感を高めるためには、とにかく発信する気構えが必要だ。

TPPとの絡みはないとは思うが、今回デトロイトの3社は失礼にも東京をパスしてきた。上海、北京、広州におけるデトロイト3のプレゼンスを目の当たりにしている者としては何か背筋の寒い思いがするが、東京に来ないと後悔するというくらいのショーにしないと。その意味での情報発信は大事だし、メディアに属する者としては一役買わなければと思っている。

今回も、会場内で内外の100車種以上の同乗試乗会が行なわれ、僕もタクシードライバーとして参加します。多くのジャーナリストが分担する関係で僕の出番は11月23、24日(土曜/日曜日)。時間の都合つく方は気軽にお立ち寄りください。西ホール脇の野外展示場が会場です。

また、ちょっと告知を怠っていましたが、日本ジャーナリスト協会(AJAJ)会員によるガイドツアーにも参加します。担当は11月25日(月)2部12:00~14:00、4部17:00~19:00、26日(火)4部17:00~19:00、28日(水)1部9:30~11:30、4部17:00~19:00、29日1部9:30~11:30、2部12:00~14:00 以上です。

いずれもお待ちしております。
Posted at 2013/11/18 16:51:05 | コメント(4) | トラックバック(0) | 日記
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