
11時にホテルをチェックアウト。10分足らずでEWRのターミナルB。
オンラインでチェックインを済ませていたので、ボーディングパスのプリントアウトとバゲッジを預けるだけ。
そういえばオンラインチェックインの際、DTW(デトロイト)までのNW1853便の状況を確認すると3Cとあった。ファーストだ。念のためシートマップを確認すると、最前列の1Dが空いている。即変更。
定刻から少し遅れ気味なのが気になり、到着した搭乗予定のコンパクトな双発のEMBRAER175型機を眺めに行くと、牽引車はタイヤチェーンを巻いていて、雪がちらほら舞い始めている。
優先ボーディングで機内に入ると、前が壁で足元広々のシートは完璧だった。隣はグレイスという名の、典型的なアメリカンマム。早口で一方的に話しかけられ、緊張感はすぐに失せた。
狭い機内の隣席に話しかけ、CAとも軽口を叩き合う。フランクというのは時に鬱陶しいこともあるけれど、簡単に人の垣根を低くするのもまた事実である。
時折「あら、私って早口かしら? 話いていることわかる?」まあ大体……と答えざるを得ない。「今日は寒いわよ。NYも雪になるみたい」なかなかボーディングブリッジを離れない窓の外を見ると、機体に凍結防止剤のスプレーが始まった。
「デトロイトは10インチ位雪が積もる予報だとダンナが言っていたわ」なかなか飛び立たないのはDTWの天候調査のせい。機内アナウンスのトーンもやや暗い。
50分遅れでテイクオフ。雪が舞いほんの500m上昇しただけで視界は晴天の10%ほどになった。
グレイスは、自動車部品関係の会社に努めていて、仕事の関係でニュージャージーに頻繁に出掛けるという。俺はフリージャーナリストでNAIASに取材に行くところと言うと「あら、そう?」。
carview.co.jpを紹介したので、彼女はこの写真を確認することになるだろう。
互いに本を読み始めると「それはどっちの方からどう読むの?上から下?」そう、そして文章は右から左に流れている。日本語には漢字とひらがなとカタカナという3つの文字があって、アルファベットも併用するんだ。読んでみる?というと「無理」。
路線バス感覚の機内は、ファーストといってもサービスは薄い。期待して空港では何も口にしなかったが、見事にハズレ。
搭乗待合室で隣り合わせた老婦人が「機内では何も出ないから食べているのよ」バナナを頬張りながら話しかけてきた意味が分った。まあ、ファーストだったのでミラーライトとスナック菓子とバナナ一本が口にできただけでも幸せか。
厚い雲の中を降下して開けた視界は銀世界。タッチダウンした滑走路に目をやると凍結していた。翌朝の混乱を予想して、ショー会場のCOBOセンターに直行し、press accreditationを済ませることにする。
プレス受け付けは確か17時まで。考えている暇はないので、チェッカーキャブというまあハイヤー乗り場に直行した。クルマはリンカーン・タウンカーで気の良い黒人ドライバーとの道行となった。
「この商売には、このクルマは最高さ。雪道?任せておきな。こいつはトラクションコントロール付きだからリアドライブでも大丈夫さ。ABSもあるしな」
プリウスみたいなハイブリッドはどう思う? ビッグスリーはどうなっちゃうのかね?……クルマの話題を持ち出せば、大体男同士の会話は成立するものである。
チップ込みで54$はリラックスできた車内を考えれば納得だった。事前申請をすませていたので、クレデンシャル受け取りはものの10秒。
先着しているカメラマンに電話すると「先にホテルに入ってからと思っていたんですけどタクシーがこないんですよ。時間切れですかね」そのホテルは歩ける距離ではなかったか。
まあ、この雪じゃな。今年はCOBOと目と鼻の先の宿が取れたという某編集者は「もうプレスパス受け取りは済ませました」編集者が初NAIASの我がチームは遅れをとったか。
ここからまだ話がある。
今回はまず編集/カメラと同じ宿を予約してたのだが、計算するとどう考えても赤字がちらつく宿代。他を検討すると対岸のウィンザー(国境…といってもデトロイト川をトンネルで越えるだけだが)に3連泊だと20%オフで、上のホテルの半額以下とあった。
以前某編集チームと合同で泊まって国境往来の面倒に懲りたウィンザーだが、予約した宿はカナダ側に深く入ったロケーションではなく、COBOセンターのまさに対岸。プレスデイの期間中はプレスシャトルサービスがある。NAIASのmedia roomにあったので、決めたわけである。
しかし、土曜の今日はプレスシャトルはまだない。はて……とインフォメーションで尋ねると、皆首をひねる。なんとかイエローキャブを確保できたが、45$+トンネル通行料だという。
そういえばさっきのチェッカーキャブの運転手も、ウィンザーのホテル直行だと+40の92$だと言っていた。ま、こういうこともあるか…ときには割り切りも必要だ。
猛烈な睡魔が襲ってきて、飯も食わずにベッドにもぐり込んだ。今夜中の1時過ぎ。12時30分というデジタル時計の数字に思わず寝過ごしたかッ!!飛び起きたら深夜だった。時差ぼけは大丈夫だろうか。
約7時間後にショーフロアオープンとなり、8時間後にGMのプレスコンファレンスで09年NAIASの幕が開ける。
Posted at 2009/01/11 15:44:26 | |
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