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伏木悦郎のブログ一覧

2010年01月10日 イイね!

仕事始め

仕事始め若干遅まきながら……ではありますが、今年も例年通りNAIAS(北米国際オートショー=デトロイトショー)が年初の仕事始めになります。

本当は三が日明けからウンウン唸って原稿を捻り出していたので、本人はすでにエンジンが掛かている感じではありますが、まあ本年はここからということで、気を引き締めて行きたいと思います。

思えば、ミレニアムの2000年からやる!と決めた国際モーターショー取材。まだほとんどの人々が本場は欧州とばかりに殺到していた頃、日本の自動車産業の生命線は北米だ……という勘が働いた。

正確には、バブルの時代にその気になった日本メーカーが西へ西へと欧州指向に前のめりになり、その時期に雨後の筍みたいに増えた同業を欧州出羽守にしてしまったとばっちりで、そっち行きが薄くなっちゃったからこっちだね……となった。

しかし、それは結果オーライで、大気清浄法(ZEV法)……とここまで書いた---@シアトル・タコマ空港デルタスカイラウンジ---ところで時間切れ。

ここからはNW2382便の5D席……しかし、それは結果オーライで、大気清浄法(ZEV法)がクローズアップされた1995年頃は、いち早くアメリカ発の環境問題の情報に接することができた。

民主党のクリントン政権下では、まず情報ハイウェイ構想によってインターネット時代が幕を開け、その後をアル・ゴアが受け継いでいたら現在のアメリカの牽引車になりそうなグリーン革命がいち早く花開き、同時多発テロもイラク戦争も回避できたのかもしれない。スマートグリッドも10年早く確立していて、ビッグスリーも生き残っていたかも。

歴史にもしもはなしなのでこのくらいにしておこう。日本の失われた10年の後半は、グローバル化が急進した10年の始まりだった。

1985年のプラザ合意による円高容認は、内需を拡大できないままにカネ余りを生み、国内外を対象とする不動産投機に巨額の資金がなだれ込み、マンハッタンのロックフェラーセンターを買ったあたりでパチンとバブルが弾けた。

結果的にあのバブル経済は、日本車にとっては史上空前の絢爛豪華なニューモデルを排出させ、高性能、高機能、高品質を世界レベルに引き上げた。

バブルが弾けた"清貧の時代"は、ちょうどリーマンショック後の日本メーカーの意気消沈にそっくりな状況をもたらしたが、幸運なことに日本にはその頃から活況を呈し始めた北米市場があった。その活況による欧州市場も日本メーカーにとって開拓の余地のあるフロンティアと看做された。

ポストバブルから一貫して国内市場は痩せ細って行く右肩下がりの状況にあったのだが、海外市場の拡大によって国内生産も海外生産も右肩上がりで伸び続けたため、国内に危機感は生れなかった。

実質的には軽自動車とミニバン以外に目立ったヒットモデルはなかったのに、海外の収益によって日本メーカーに暗いムードは見られなかったし、その恩恵に浴したメディアも次代に向けた備えを怠った。

清貧の次代の直後に訪れたゼロエミッション(ZEV)法に、北米頼みの色彩を強めた大手メーカーはビビったが、好戦的かつ親日的な共和党政権の発足によって旧来型の枠組みが維持され、デトロイトのロビー活動によって良き時代のアメリカ車に止めを刺す利幅の多い大型車やSUVの氾濫がもたらされた。

日本メーカーもそのお零れに預かって、過去最高益の我が世の春を謳歌したが、同輩の山口正己ではないが、世の中バランスが取れるようになっている。

東南アジア、IT、中国、そしてリーマンショックの金融バブルと、日本に始まるバブルの連続の果てに、20世紀はつつがなく幕を閉じた。21世紀に入って10年で、20世紀は完全に終わった。多分、ヘンリーフォードがT型フォードでモータリゼーションを生み出した1907年頃もそんな感じだったのだろう。

時代が変わるには、ショックが必要だ。蒸気機関や馬から自動車に変わった時代感覚は、多分 今我々が直面しているグリーンエネルギー革命と同じだったのだろう。このまま推移すれば、次世代エネルギーが確立した頃に反作用的な恐慌状態が訪れるのだろうか?

まあ、いま機上で朝っぱらから(こっちはもう一度1月10日をやり始めなのだ)赤ワインを嗜みながら書いている戯言ではあるけれど、2010年は本格的な21世紀の始まりの年だと僕は考えている。

成田を飛び立つまでは、今年は何故か渡航が嫌で億劫な感じがしたが、飛んでみれば何のことはない、やる気がズンズン湧いてきた。悩む前に動け。ぐだぐだ考えているより、具体的に身体を動かした方が良い。『からだとクルマ』というタイトルの意味は分かり辛いかもしれないが、まあそういうことです。

いずれにしても、今年は今までとこれからがくっきりと分かれ、見通しが利き始める年。過去に恋々としている暇はない。僕の興味は常に未来にある。今年のNAIASは、どんな未来を見せてくれるのだろう?

ということで、デトロイト・メトロポリタン空港に到着。デルタ・スカイラウンジでポチッと送信……っと。

成田を発って15時間半であります。(写真は後ほど)

Posted at 2010/01/11 01:24:30 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2010年01月08日 イイね!

I'm home.

I'm home.年明けからすでに8日が過ぎてしまった。この間、遊び呆けていたわけではなく、必死にpcのkeyboardを叩いたり、頭掻きむしっていたわけです。結果として出来上がった記事の評価は皆さんにして頂くしかないけれど、書いた本人の自画自賛によれば、相当読みごたえがあって面白い。

お題ですか? ホンダです。今日までで国内でこなせる13ページを脱稿し、明後日(10日)に旅立つデトロイトでその特集で6ページ、NAIASの速報が6ページ?やっつけて、めでたく1月20日発売号が店頭に並ぶことを祈るばかりであります。

世界的な不況のあおりで、雑誌は青息吐息? 知ってるよそんなこと。皆さん生活防衛のほうがプライオリティが高くて、レベルの低いエンターテインメントに出費することができません。まったく仰る通りです。いままで通りで済むとは、少なくとも僕は思っていません。今月20日発売のdriver誌をちゃんと買って、読んでもらえれば、数多あるfakeが浮き彫りになるのではないでしょうか。

誰が何を言っても、僕の住んでいる世界での唯一最大テーマはサバイバル。やるべきことをきちんとやって、それでも駄目なら仕方がない。しかし、あの程度のあの手合いに負けるのは悔しいなあ。ということで、本年も自由気儘にやらせて頂きとう存じます。やっとcarview special blogに戻れて嬉しい!!
Posted at 2010/01/09 04:01:15 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2010年01月01日 イイね!

再びFERRARI CALIFORNIA話をば……。

再びFERRARI CALIFORNIA話をば……。「フェラーリ・カリフォルニアに興味はありませんか?」師走に入ったある日、FERRARIの広報業務を行なっているP社のKTOさんから耳寄りな電話。「あります、あります、大変あります」

「なら、貸してあげます」「せっかくの機会だから、数日間借りられると嬉しいなあ。ちょっと遠出をしてみたいんです」「いいですよ4日間お貸ししましょう」

心待ちにした12月18日がやって来た。いそいそと六本木ヒルズまでピックアップに。FERRARI JAPANは08年からここの37階に本社を構えている。寡聞にして知らなんだ。応対は同社広報のKTAさん。

B4の地下駐車場に案内され、ロッソコルサの試乗車とご対面。ワールドプレミアのパリサロンでも見たし、その後のモーターショーでも折に触れ見ているはずだが、乗るクルマのリアリティは格別だ。何と言っても幅が圧巻だ。

後で調べると、全長4575㎜、全幅1910㎜、全高1325㎜、ホイールベース2670㎜。ドライバーズシートでの取り回しはコンパクトだが、ワイドボディがもたらす量感はやはり世界に冠たるプレミアムのスケール。

オールアルミのボディは1860㎏。4.3Lの90°V8にトランスアクスルの7速DCTを組み合わせ、複雑な折り畳みで収納するメタルトップ機構を備える。タイヤはフロントに245/40ZR19、リアに285/40ZR19を収める。スチールボディだったら2トンは覚悟しなければならなかっただろう。

こういうクルマの場合聞くは一時の恥…で臨むことが望ましい。路上で万歳ほどかっこ悪い話もない。ということで、コクピットドリルは詰まらぬ齟齬のないよう慎重を究めることにした。

しかし、六本木ヒルズから路上に繰り出すときの晴れがましい感覚は久しく味わってこなかったもの。慎重になりすぎて、いきなりミスコースしたりして。ここから八丁堀の編集部に行き、永田町の宿にチェックインしたあと忘れ物を取りに一旦帰宅したり……という話はすでに当日のブログに書いた。

今回は金曜日から月曜日までの4日間、蕩尽の限りを極めようということだが、当然糧を得るための予定は入っているわけで、そのやり繰りの中からビジネスマンズエクスプレスとしての資質を見極めようという魂胆である。

まずはcarviewの忘年会があり、翌日の昼までに栃木に行き夕刻まで用足しが予定されている。その後はなるべく長距離を走りたいが、北方面は雪の恐れが大。当然西行きしかなく、しかも月曜16時から青山で重要なインタビューの予定が入っている。

日数は4日あるが、間隙を縫って可能な限り距離を伸ばす。忙しいクルマ好きなら誰でも抱える悩みを、最新のFERRARI CALIFORNIAは解消してくれるのか、そうでもないのか。もうね、買った気になって確かめたいことをチェックする感じ?

寸暇を惜しんで飛び回る。元気がないとなかなかできないけれど、優秀なお金持ちというのは大体元気が良いもんである。俺の場合は元気だけはあるが、懐は悲しいほどに軽い。ビンボー臭いのは論外だが、実際どのくらいお金かかるのかね? 素朴な疑問に答えるのは楽しい。

しかし驚いたな。予想を遥かに上回る乗り心地の良さ。シャシーとパワートレインを統合制御するMANETTINOは、CONFORTばかりでなくSPORTを選んでもフラットで上質感の高い乗り味、乗り心地を印象づける。

ボディの精度と剛性の高さ、ステアリングフィールの上質な仕上がりと、回転域に応じて音色を変えるサウンドチューンの妙……何処をどう走っても乗り飽きることがない。本当に良く考えられている。

芦ノ湖スカイラインでは撮影もそうだが、走ることにどれだけ夢中になったか。東名/伊勢湾/名神と高速道路を乗り継いでも退屈とはまったく無縁。変幻自在のスピードの幅の広さがこれほどまでに豊さをもたらすとは……。

道中の様々なシーンについてはこちらを参照してください。写真に少し(かなり)コメントを付けてあります。

オープンにしてもウィンドディフレクターを付ければクローズドボディとそう変わらぬ快適性が約束される。トップを閉じればもちろん快適さに何ら支障は残さないだろう。

時間に余裕があって、せめて高速道路にコストが掛からないという状況が用意されるなら、このクルマで日本国中を走り回ってみたい。その足の長さには、正直驚いたし、もしも叶うなら次に手にしてみたいと真剣に思わせた。

4日間の総走行距離は1485.8㎞。プレミアムガスの消費量は263.88L。燃費は5.63㎞/Lとなった。時間に追われていたこともあり、エコランに徹することはできなかった。 まあこんな走りをしたわけです。可能ならどこまで伸びたか?これは次のお楽しみということにしておこう。

けっして、安価なクルマでもランニングコストが小さいクルマでもないけれど、得られる満足度は、そういってはおこがましいが十分支払った額に見合うものという気がする。

願わくば、そう遠くない将来、東京の南青山6-4-10にオープンするロッソ・スクーデリア(Rosso Scuderia)ショールームを訪れて、好みのカリフォルニアをオーダーできる境遇を得たいもの。生きている限り可能性はゼロではない……いつもの金言を胸に、もう少し頑張ってみよう。

久しぶりに奮い立たされたような感慨を味わった。FERRARI CALIFORNIAとの遭遇は、僕にとって2009年最大のトピックだったと思っている。

淑女が下着を脱ぐような……なんだか艶っぽい動作。これは意図的なのだろうか?






Posted at 2010/01/02 00:20:37 | コメント(7) | トラックバック(0) | 日記
2010年01月01日 イイね!

本年もよろしくお付き合い願います。

本年もよろしくお付き合い願います。新年明けましておめでとうございます。物凄い緊張感とともに2010年は幕を明けました。我が身にとってはサバイバルが最大のテーマとなる年。もちろん前進あるのみ!!であります。 皆さんのご多幸をお祈りいたします。
Posted at 2010/01/01 01:35:08 | コメント(21) | トラックバック(0) | 日記
スペシャルブログ 自動車評論家&著名人の本音

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何シテル?   03/24 18:25
運転免許取得は1970年4月。レースデビューは1975年10月富士スピードウェイ。ジャーナリスト(フリーライター)専業は1978年9月から。クルマ歴は45年目、...
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