伏木悦郎のブログ一覧

写真の保存にはいつも手を焼いている。これまで何度消失したことか。いま死滅状態の外付けHDDが一つある。100V用であったのをうっかり忘れ、3年前の北京ショーに出掛けた際にホテルでコンセントに繋いだところ、ボッと青い炎と煙が出て"あっ"と思った時にはすでに遅し。ここには相当量のデータが残っているはずなのだが、未だにレスキューに至っていない。


近頃では自動的にバックアップが取れるようにしたつもりだが、先日も妙な兆候があって、上海から帰って来て改めてチェックしてみると、あるべき画像が消えている。探索をしてみると何とか修復ができてひと安心。ついでに全体を検めてみると、こんな懐かしい写真が目に留まった。かつてのHPに貼ってあった内の何とか残っている(多くはサムネイルだけで、大きな画像は失われた)4点。FaceBookに貼ってみたんだけれど、せっかくだからこっちにも紹介。


それぞれの写真の説明はこちらに書いてあるので見てください。みんカラでも同じことですが、FBへのお友達リクエストはお気軽に。

まあ、全然クルマとは関係のない話が続くわけですが、FaceBookで高校同窓生繋がりを模索したら、一学年下の朝之から同級のポン友・立生と何十年ぶりかの再会とあいなった。

互いに音信不通だったのが偶然パチンとつながった。FREE(無料)が前提の最新ITの威力を再認識するとともに、"縁"の不可思議さを実感した。人生捨てたもんじゃありません。

しかし、こうしてみるとアラカンにしては頑張っているほうではないか、と思うのは僕だけでしょうか? まあ寄る年波は隠せませんが、年齢なんか意識しなければそれなりには見えるもん(でしょ?)。

上海では、FaceBookもtwitterもつながらず、Google ChromeとHatenaに開設したブログにもアクセス不可。情報管理があからさまに行われる中国の現実には、この国とは心して付き合う必要ありを実感させられる。

ということで、写真では紹介した熏依社画廊(Shun Art Gallery)のチャリティオークションの動画をあらためて貼ります。すでに25日(土)は過ぎ、本日の14時から19時までと開催の時間は限られますが、現代アートに関心のある方はアクセスしてみてください。
熏依社画廊(Shun Art Gallery)
gallery@shunartdesign.com
shunhng@gmail.com
+86 (0)21-5252-7198

上海ではよもやのフライトキャンセルでもう一泊とあいなった。前夜上海の街中を散々歩き回った疲れからもはや市内に繰り出す元気もなし。淡々と時間は過ぎ、今日(25日)の朝は5時半ウェイクアップコール。フライトは昨日と同じDL296で、オンラインでプレミアムエコノミーのフロントロー窓側22Kを確保。往路もフロントローアイルが取れたので、HISの\37, 800を考えたらこれ以上はない。ま、あまり貧乏臭い話はするなと編集チェックが入りそうですが。FもCもYも知った上での話なので。

成田にはD誌のO君がお出迎え。いや取材用のパサートワゴンにここから試乗しなさい、ということである。八丁堀でO君を降ろして帰宅。立生と朝之との約束の時間には多少の余裕をもって臨めることになった。町田の柿島屋で桜鍋をつつき、成瀬のsolaioでIrish whiskyで久しぶりに酔っぱらった。やっぱ旧友はいい。

ディレイの案内に従い待つこと3時間。と、なにやら気掛かりなアナウンスが聞こえる。耳を澄まして聞くと、キャンセルと言っている。そう来ましたか。

キャンセルは2006年のカナダGPのトランジットでDTW（デトロイト）からのトロント行きがアウトになって以来。あの時はドリクラの面々と思いがけぬマンハッタン観光で盛り上がった。ハプニングは、素の自分と向き合うことになるという点で面白い。予定や予想から外れた展開は、嫌でも自分が現れる。

ここまで生きて来ると、大概のことはなるようにしかならないと割り切れる。ま、諦めなければ、思うようになるものだ。今のところDELTA AIRからの音沙汰はない。明日はJALかANAかCHINA AIRか。帰れないと、お立たちとの飲み会が流れちゃう（笑）

タイトルの言葉を聞いたのは、30年ぐらい前のことだっただろうか。世にスポーツタイヤなるものが登場し、国内メーカーのパイオニアだったADVANのチーフエンジニアがある日、著名評論家がサイドウォールにディンプルを配した新作を評した、と嬉しそうに話してくれた。まだ20代のウブな僕も、その表現力に痛く感心したものだった。


擦れっからしになった今では、某氏は単に『よく分からねぇ』といっていたに過ぎないと分かる。毎日が新しい日であるのは、どうしょうもなくあたりまえのこと。旅に出て、ほんの少し日常の景色を変えるだけでそれは実感できる。

実質2日の滞在は、大きく変化する予感を孕みつつ、しかし川の流れのように捉えどころがない。計画は徐々にイメージが固まってきたが、こういうことは形になるまでは誰も理解することができない。ひとつだけ断言できるのは、仕組みを変えずに今まで通りを繰り返しても変化してしまった時代や事態に対応することはできない。仕方が新しくても、単に目先が変わっただけ、そう思う。

今までにないことは、要するに得体の知れない未知のもの。誰もやったことがないことは基本的に価値があるけれど、クォリティに目の向かない新しさは自己満足に終わりかねない。誰かに頼るかぎり、身につかないという意味で結局は自分に返ってくる。プランが明確な姿を現す前に言葉レベルでイメージが走ってしまうと、無駄なエネルギーを浪費せざるを得なくなる。年齢的にそれは厳しい。

言っていることが完全に"もやもやサマーズ"だが、まだ具体的に言えることはない。しかし、お話レベルで盛り上がっているだけでも十分楽しいので、形になったら本当に充実するだろうな。こっちでは、クルマを私有する物欲レベルから、そろそろ楽しさを実感するための文化的欲求が芽生える時期に来ている。

フライトは9時30分が定刻。6時に目覚ましを掛け、シャワーを浴びて30分後にチェックアウト。上海駅では地上駅になる4号線で世紀大路まで行き、2号に乗り換えモーターショー会場の龍陽路からリニアで向かう。中国人(上海人?)の朝は早く駅前はすでに喧騒の中にあった。

地下鉄40分のリニア8分(今日は4月に来た時の430㎞/hまでスピードアップせず300km/h止まりだった)で1時間足らずで到着。コストと時間を加味した最善の策と思ったのだが、チェックインカウンターに行くと「あいにくディレイです」3時間遅れの12時25分頃になるだろうという。地下鉄スルー(7元)にすれば良かったというのは後の祭りである。

自力で動いているといろんなことがある。あるのがあたりまえ。ハプニングや困難をどうやって乗り越えて行くか。まあ、無駄だらけにも思える行動も振り返れば点と点は繋がる。JOBSの受け売りですが、動けば得るものはある。もはや来年還暦というのが厳しいですが、人は年齢ではなく見た目(笑)。フライトは13時頃になる模様。80人民元のミールクーポンが配られた。

上海は連日の猛暑。昨日はタクシー代をケチって大汗をかいたけれど、今日はさすがにタクシーに乗った直線距離は近いけれど、長江の支流黄浦河の支流蘇州河に阻まれた莫干山路へのアクセスは、直線距離は数百ｍなのに、ぐる～っと2～3㎞の遠回りを強要する。昨日も今日も同じ場所でサルメベージ作業をしていたけれど、川底のヘドロ化した堆積土は相当な嵩になっているようだ。


あまりの暑さに部屋に一旦退却。日が西に大きく傾いた19時近くにやっと外に繰り出した。准海南路に当りをつけて出発。地鉄1号線一本でそう遠くはない。しかし、歩いてみるとその壮大なスケールにはあらためて顎が上がる。

ここを訪れて抱く感慨は、NYCのマンハッタンに身を置いた時と重なる。強烈な圧迫感とともに、負けるもんかという気概が湧いてくる。ここで成功しなくてどうする‥‥そう思わせるところも同じである。

中国はアメリカ同様果てしなく広いけれど、だからそこクルマで‥‥というテーマをぶつける対象として面白い。プランはこれからだけど、少しずつイメージが固まりつつある。駄目もとでやる価値は十分にある。



宿からそう遠くないところにあった、ビル全体が携帯電話関係の小さな店で埋まる吹き抜けの4階建て。バイタリティに強い圧迫感を覚えた。