
■謎の「ちょうちょマーク」どんな意味?
私達ドライバーが日常的にクルマを運転していると、街中でさまざまなマークを貼り付けた車両を見かけます。
免許取得後1年未満のドライバーがつける「初心者マーク(若葉マーク)」や、70歳以上のドライバーが対象となる「高齢運転者マーク(もみじ・四つ葉マーク)」は、多くの人が理解しているマークでしょう。
しかし、緑色の丸の中に黄色い「ちょうちょ」が描かれたマークについては、意外とその意味を知らない人が多いのではないでしょうか。
この「ちょうちょマーク」の正式名称は、「聴覚障害者標識(聴覚障害者マーク)」といいます。
その名の通り、聴覚に障害を持つ人がクルマを運転する際に、車体の前後に表示することが義務付けられている非常に重要なマークです。
かつては、補聴器を使用しても「10メートルの距離で90デシベルの警音器(クラクション)の音が聞こえない」重度の難聴を持つ人は、運転免許を取得することができませんでした。
その理由としては、周囲の危険を音で察知できないためです。
しかし、2008年(平成20年)の道路交通法改正により規制が緩和され、一定の条件を満たすことで運転が可能になりました。
その条件というのが、後方の死角をカバーするための「特定後写鏡(ワイドミラーや補助ミラー)」の装着と、この聴覚障害者マークの表示です。
90デシベルというのは、犬の鳴き声や地下鉄の車内、防犯ブザーなどに例えられる「きわめてうるさい音」です。
つまり、「ちょうちょマーク」を掲示しているドライバーは、他車からのクラクションはもちろん、踏切の警報音や背後から迫る緊急車両のサイレン音なども聞こえにくい、あるいは全く聞こえない状態で運転しています。
ミラーを駆使して視覚で情報を補いながら、非常に慎重に運転しているのです。
では、私たちがこの「ちょうちょマーク」を貼ったクルマを見かけた場合、どのように振る舞えばよいのでしょうか。
■「ちょうちょマーク」を貼ったクルマを見かけたらどうすれば良い?
最も重要なのは、「クラクションなどの音で危険を知らせても気づいてもらえない可能性がある」ということを深く理解し、常に安全な車間距離を保つことです。
相手の死角に入らないように注意し、もし車線変更や合流をしようとしていると分かった時には、普段以上に積極的に道を譲るなどの思いやりを持った運転が求められます。
そして、このマークを掲示したクルマに対して、危険防止などのやむを得ない理由がないにもかかわらず、無理な幅寄せをしたり、車間距離を詰めたり、急な割り込み(進路変更)をした場合、「初心運転者等保護義務違反」という交通違反に問われます。
取り締まりの対象となれば、違反点数1点に加え、普通車の場合は6000円の反則金が科せられます。
さらに悪質と認識された場合は、5万円以下の罰金という刑事罰が適用されることもあります。
道路交通法には、「初心者マーク」や「高齢者マーク」と同様に、この「ちょうちょマーク」をつけたクルマを、保護する義務が明記されています。
免許更新時の教本にも載っている内容ですが、警察庁が2024年に調査した報告書によると、この条件で免許を保有している人は全体のわずか0.002%と非常に少ないため、街で「ちょうちょマーク」を見かける機会も少なく、認知度が低いのが現状です。
見慣れないマークかもしれませんが、その意味を正しく理解し、公道を共有する仲間として、お互いに配慮し合える安全で優しいクルマ社会を目指しましょう。
(2026.3.16くるまのニュースより)
ここからは私見ですが、青地に白い四葉のクローバー「身体障害者マーク」は、たまに「障害者優先スペース」などでも見かける事があり、分かっていましたが…
恥ずかしながら、今回取り上げた「ちょうちょマーク」(聴覚障害者マーク)は、知りませんでした。
皆さんは、ご存知だったでしょうか?
今回、この記事本文を読んで、日頃から他者(歩行者や自転車など…クルマでも高齢者や障害をお持ちの弱者など)に対して、思いやりを持った余裕のある運転を心掛けねば…と、改めて思わされました。
Posted at 2026/03/16 16:22:38 | |
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