
TSPS(信号情報活用運転支援システム)とは…
ITS(高度交通システム)のひとつの機能で、道路に設置された光ビーコンを活用し、走行するクルマの位置や、走行速度を基に、信号機のある交差点を円滑に通行できるよう支援する。
提供される機能としては、「信号通過支援」 「赤信号減速支援」 「発進遅れ防止支援」 の3つだ。
「信号通過支援」は、赤信号で停止することなく青信号で通過できるよう、推奨速度が運転者に提供される。
その速度で走れば、赤信号につかまる事による“停止と発進”を繰り返さずに済む。
「赤信号減速支援」は、青から赤へ変わる時期をあらかじめ知らせることで、早めにアクセルを戻し、減速し始められるよう促す。
これによって、交差点間近で赤信号になり、急停止する懸念が薄められる。
「発進遅れ防止支援」は、赤信号から青へ変わる残り時間を知らせ、間もなく発進できることを運転者に知らせることで、発進遅れを予防する。
いずれの機能も、連続して安定的にクルマが走れるようにすることを促し、“停止と発進”の繰り返しを減らし、燃費を改善することで二酸化炭素(CO2)の排出量を低減し、環境改善にもつなげる。
また、無理な交差点の通過などによる事故の防止や、発進の遅れによる交通の停滞を予防することが期待されている。
一方、TSPSを利用するための機器を車載しなければ利用できない。
そもそも、光ビーコンが道路に設置されていなければ、運用さえできない。
しかし、欧州では、たとえば赤信号から青へ変わる直前に“赤と黄色が同時に点灯”する機能を何十年も前から導入し、それによって発進の準備をしやすいだけでなく、先が赤信号だと思っていても間もなく青に変わることを遠目に事前に知ることができアクセルを早めに少し戻してゆっくり交差点に近づけば、間もなく青になり、赤信号で停止することなく交差点を通過することができる。
米国では、日本の右折(右側通行の米国では左折)を先に通すことで、右折車線に並ぶクルマの延長として直進車が停車させられることによる渋滞を軽減している。
ITSのように先進技術を導入するだけでなく、信号機の運用や右左折の順番の組み換えという、既存の設備のままでもアナログ的に交通の停滞や、流れを阻害させにくい手法が、欧米で当たり前のように行われているのである。
技術大国ニッポンを謳うのもよいが、今日にも実行できる簡単な解決法は、欧米に学ぶべきところがまだあるのだ。
(2024/6/23 WEB CARTOP より)
ここからは私見だが、確かにTSPSを活用すれば、交差点での“停止と発進”の繰り返しを減らし、燃費の改善で二酸化炭素(CO2)の排出量を低減し、結果としてドライバーの疲労軽減や環境改善にも有効だ。
また、欧州で実践している、赤信号から青へ変わる直前に“赤と黄色が同時に点灯”する機能なら、比較的大きなコストを掛ける事なく、青信号への切り替わり時のスムーズな発進にも役立つので、日本でも導入検討の余地はあると思う。
ただ、米国で採用されている左折車(日本での右折車)を優先させるルールは、比較的車線数の多い米国では問題無いのかも知れないが、元々車線数の少ない日本では、それ(右折車優先)をやってしまうと、今度は直進車の行列が出来てしまい危ない…と言う事態も多々発生するのは目に見えている。
皆さんは、このTSPSや欧州と米国の改善対策について、どう思われますか。
ブログ一覧
Posted at
2024/06/23 16:44:04