
アウディRS7スポーツバック4.0TFSIクアトロ
2013年10月31日
価格 : £83,495(1,315万円)
最近のニュースから
以下引用
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アウディRS7スポーツバックは、レンシュポルトを表すハイ・パフォーマンス・モデル
であるRSラインへ追加された1台である。
アウディは、様々なボディ・スタイルとパワートレーンの組み合わせたモデルをライン
ナップしている。そのため、単独のモデルが突出してセールスを伸ばしているというよ
りは、すべてのモデルがそれぞれに売れているといった印象だ。英国では4番目のセール
スをマークしているメーカーでありながら、モデル別にみるとトップ10に1台もアウディ
の名前が見られないのは、そういった理由からである。
このRS7スポーツバックは、A7スポーツバックのボディに、RS6にも搭載されている4.0?
V8ツインターボ・ユニットを搭載し、8速オートマティック・トランスミッションと、
クワトロ・ドライブ・システムを与えたモデルだ。
その4.0?V8ツインターボ・ユニットは非常に優秀なエンジンで、空冷・液冷のインター
クーラーと、ダイレクト・フューエル・インジェクションが装備され552bhpと71.3kg-m
のパワー、トルクを持つ。このユニットはシリンダー・オン・デマンド・システムを備
え、必要のない時にはV4として動作するというもの。これはRS7が、10.2km/?の燃費と、
229g/kmのCO2排出量をマークするのを手助けしている。
パフォーマンスは0-100km/h加速が3.9秒。最高速度は通常は250km/hで制限されるが、
オプションを選択することによって304km/hにまで伸びる。その0-100km/h加速は、BMW
M6グランクーペ、ポルシェ・パナメーラ・ターボ、メルセデス・ベンツCLS63 AMGとい
ったライバルよりも速いタイムであるにもかかわらず燃費にも優れている。
トルク・ベクタリング、電子制御クラッチ・タイプのリア・リミテッド・スリップ・
デフを含むスタビリティ・システムと、8速のオートマティック・トランスミッション
が組み合わせられ、そのパワーはクワトロ・システムによって4輪にデリバリーされる。
ステアリングは電気機械式のアシストを持ち、ハイ・パフォーマンス・ブレーキと、
調整式のエア・サスペンションが装備される。
標準で装備されるのは、RSボディ・キット、20インチ・アロイホイール、ドライブ・
セレクト・システム、ヒーテッド・シート、フルLEDヘッドランプ、ヘッドアップ・デ
ィスプレイ、衛星ナビゲーション、メディア・システム、Bose14スピーカー、パーキ
ング・センサー、バック・カメラ、電動サンルーフ、4ゾーン・エアコン、ホイール・
マウントのシフト・パドルなどだ。この標準的なモデルでの価格は£83,495(1,315万円)
と、ライバルよりもかなりお得感がある設定。
しかし、オプションを加えるとたちまち価格は跳ねあがる。われわれはスポーツ・エグ
ゾーストを含むダイナミック・パッケージ・プラスが装備されているモデルをテストした。
このパッケージでは、エア・サスペンションを破棄されコンベンショナルなスプリングと
ダンパーが組み合わせられる。また、最高速度はリミッターが解除され304km/hとな
り、カーボン・セラミック・ブレーキとダイナミック・ステアリング、そしてカーボンファイ
バー・スタリング・パッケージも装備される。しかし、その価格は£115,405(1,818万円)
となるのだ。
さて、1990年代初頭から数えると60モデル以上のSおよびRSモデルがアウディには設定
されてきた。最新のRS Q3を含めて、現時点では9つのモデルがラインナップに並んでいる。
果たして、RS7スポーツバックは、RSバッジを付けるに相応しいクルマに仕上がっている
のだろうか。
その内部は典型的なA7だ。そして、最近アウディを購入したオーナーであれば、何の
とまどいもなく接することができるもの。非常にゆったりとした足元および頭上のスペー
スを含み巨大なキャビン・スペースが存在する。しかし、背の大きな人にはリア・シー
トは若干ルーフについてしまうかもしれない。しかし、それ以外の人であれば、折りた
たみ式のセンター・アームレストと、エアコンのコントロールで非常に快適に座ること
ができる。また、標準でRS7にはサポートも良く快適なヒーテド・スポーツ・シートが
装備されている。その調整は無数とも言えるもので、電動調整式のステアリングと合
わせて、最適なドライビング・ポジションを見つけることが可能となっている。
多くの人はアウディのナビゲーション・システムが直感に反していると感じるはずだ。
時計回りにダイヤルをまわすと、画面が下方向ではなく上方向に動くのだ。そのこと
を除けば、インフォテーメント・システムは非常に使いやすい。標準装備のヘッドアッ
プ・ディスプレイも読みやすいばかりでなく明るいもの。そのヘッドアップ・ディスプレ
イにはナビゲーションの方向が示されるから、目線を逸らさずにドライビングができる。
残念なのは、若干繊細さが感じられないことだ。プラスティック然とした内装はグレー
という地味な色使いで、クオリティも少なくとも£80,000(1,260万円)するクルマに相応し
いとは言えたものではない。
リアのトランク・スペースはリア・シートを畳むことによって535?となる。トランクのヒンジ
の動き方や、電子リフティング・システムは高級感溢れるものである。
ドライブ・セレクト・システムは、ドライバーの好みにセッティングできる。コンフォート、
オート、ダイナミックの3モードだが、それはエンジン、トランスミッション、サスペンション
、ステアリングのセッティングの他、エグゾースト・サウンドやシートベルト・テンショナー
も調整するというもの。
コンフォート・モードでは、乗り心地は確かに固いが、軽いステアリングと適切なスロットル
およびブレーキのレスポンスがあり疲れないドライビングが可能。もし、シートやステアリ
ングを通した小刻みなバイブレーションでマッサージを受けたくなければこのモードがおす
すめだ。凸凹の道ではロードノイズは大きいものの、高速巡行では洗練された静かなもの
になり、風切り音も非常に小さい。
ステアリングは正確で、進むべき方向に切ればしっかりとノーズは回頭するが、フォードバ
ックはほとんどないに等しい。また、トルクベクタリング・スリップ・デフが、狙ったラインをト
レースするのを非常に容易にしてくれる。
ダイナミック・モードになると、クルマは劇的に変化する。エンジン・レスポンスは反応が良く
なり、エグゾースト・サウンドが大きくなる他、ロールやピッチが明らかに減少する。しかし、
その乗り心地はひどく疲れたものとなる。激しいドライビングを望まないのであれば、耐え
切れないだろう。
RS7のV8エンジンのレスポンスはヴィヴィッドだ。ダイナミック・モードではそのサウンドも良い。
サウンドはより排気量の大きいAMGのようなバリトンだ。低速から力強く、ありあまる能力の
あるエンジンだ。また、シリンダー・ストップ・システムも何事もなかったかのように静かに作
動する。
8速のオートマティック・トランスミッションは、スポーツ・モードでもノーマル・モードでも非常に
良い仕事をしてくれる。また、マニュアル・モードでリミッターまでエンジンを引っ張ることも可
能。残念なのはシフト・アップとシフト・ダウンの反応が、デュアル・クラッチに比べると直感的
でもなく、スピード自体も遅いことだった。
アウディRS7スポーツバックは、そのテクノロジーとスタビリティ・システムのおかげで、素早い
コーナリングが楽しめるクルマだ。それでいて、ロング・ドライブも多くの荷物を積んだままス
マートにこなしてしまう。しかし、ライバルに比べると、その快適性、特に乗り心地という点で
は遅れをとっているようだ。
かといって、ドライビングするのがつまらないクルマかといえばそうではなく、むしろ運転する
ことに価値のあるクルマということができよう。
ただし、問題なのはその価格だ。オプションを多数装備した時の価格は、ポルシェ・パナメー
ラ・ターボと等しい価格となってしまうからだ。もし、このRS7スポーツバックを選ぶのであれば
標準仕様での購入をおすすめする。そうすれば、間違いなくお買い得なモデルとなろう。
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この辺を買える人は幸せになれる?
機会があれば、是非試乗してみたいモデルです。