フジ・メディアHD 初の最終赤字見通し 金光社長退任へ
2025年4月30日 20時22分
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フジテレビの親会社、「フジ・メディア・ホールディングス」は30日、昨年度(2024年度)1年間の決算について最終損益の見通しを下方修正し、2008年に認定放送持株会社に移行して以来、初めて最終赤字に転落するという見通しを発表しました。
フジ・メディア・ホールディングスは、30日、昨年度1年間の決算について最終損益の見通しを下方修正し、これまでの98億円の黒字から201億円の赤字に転落すると発表しました。
最終赤字となるのは2008年に認定放送持株会社に移行して以来、初めてです。
これについて会社は、フジテレビが保有する固定資産の減損処理を行ったことに伴って特別損失を計上したことや、将来、収益があがることを前提に計上している「繰延税金資産」を取り崩したことなどを業績悪化の理由にあげています。
さらに、次期経営体制について、大株主の投資ファンドが独自の候補者を提案する中、会社は、次の会長の候補者としていた金光修社長がことし6月の株主総会を経て退任すると発表しました。
また、文化放送の齋藤清人社長ら社外取締役3人も6月で退任するとしていて、今後、最適な役員体制について検討を進めるとしています。
金光社長「機関投資家からの意見ということではない」
次の会長の候補者だった「フジ・メディア・ホールディングス」の金光修社長は、ことし6月の株主総会をもって退任する理由について、役員の定年制を導入したことをあげたうえで「次の経営体制を決めた先月27日の時点では、私は一歩退いて監督する立場で支えていこうと考えていたが、その後、調査の報告があり、役員定年制に関しては2月ぐらいから『経営諮問委員会』などで話されていた。したがって1人の権力が長く滞留するということに関しては制限しておくべきで、私の代で導入したほうがいいだろうということもあり役員定年制を導入して本日に至った」と述べました。
そのうえで投資ファンドの提案が影響したのか問われたのに対し、「経営刷新は過去の体制からの脱却というテーマで旧来の長く在籍した人から新しい人への返還とか、コンパクトにするなど、順番に構築しながら組成してしてきた経緯がある。やはり自分の代でけじめをつけておいたほうがいいだろうと、今回に至ったので、機関投資家からの意見ということではない」と述べました。
コマーシャル放送のスポンサー企業数 4月は約90社
フジテレビはコマーシャルを放送しているスポンサー企業の数が今月はおよそ90社だと明らかにしました。
前の年度の同じ月は400社以上だったということで、清水賢治社長は「依然として厳しい状況ではあるが、以前よりはスポンサーの数は確実に増えてきている」と述べました。
フジ・メディアHDの取締役 17人→15人→11人→7人へ
フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングスの取締役は、去年6月の株主総会が終わった時点で17人でした。
その後、1月27日に親会社の取締役も務めていたフジテレビの港浩一社長と嘉納修治会長が辞任し、15人に。
さらに先月27日に、ことし6月の株主総会をもって日枝久取締役相談役らが退任することを決め、6月以降の次期体制の取締役の候補者は11人になりました。
そして30日の取締役会で金光修社長ら4人が退任することを決め、次期体制の取締役の候補者は7人となっています。
また、去年の株主総会で選ばれた取締役のうち次期体制の候補者となっているのは、現在フジテレビの社長で親会社の次の社長に就任する予定の清水賢治氏のみとなりました。
大株主の投資ファンドは独自に12人の取締役の候補者を提案していて、会社は今後、6月の株主総会に向けて最適な役員体制について検討を進めるとしています
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2025/05/01 12:32:01