
宇宙飛行士の若田光一さん ISSから地球に帰還 日本人最長滞在
2023年3月12日 12時40分
国際宇宙ステーションに長期滞在していた若田光一さんら4人の宇宙飛行士が乗った宇宙船が、日本時間の12日午前11時すぎアメリカ・フロリダ州の沖合に着水し、およそ5か月ぶりに地球に帰還しました。
若田光一さんは去年10月からおよそ5か月、国際宇宙ステーションに滞在していて、この間、自身初となる船外活動や今後の月や火星探査を見据えたさまざまな実験に取り組んできました。
滞在を終えた若田さんら4人の宇宙飛行士は、打ち上げの際に乗ってきたアメリカの民間宇宙船に搭乗し、日本時間の11日午後4時すぎ、宇宙ステーションを離れました。
そして、およそ18時間後に地球への帰還に向けたエンジン噴射を行って大気圏に突入しました。
宇宙船は、上空でパラシュートを開いてゆっくりと高度を下げ、日本時間の12日午前11時すぎアメリカ・フロリダ州の沖合に着水しました。
若田さんら4人の乗った宇宙船はおよそ30分後、近くで待機していた専用の船に引き上げられて回収されました。
そして着水からおよそ40分後、作業員が宇宙船のハッチを開き、宇宙飛行士たちが作業員の手を借りて順番に船外に出てきました。
若田さんは日本時間の午前11時55分頃、宇宙船から3番目に姿を現し、笑顔で作業員と言葉を交わす様子がみられました。
JAXA=宇宙航空研究開発機構によりますと、若田さんは今回の宇宙飛行の滞在期間が157日余りとなり、宇宙での滞在時間、国際宇宙ステーションでの滞在時間ともに日本人最長になったということです。
若田さんの今回のミッション
日本人宇宙飛行士として最多となる5回目の宇宙飛行から帰還した若田光一さんは5か月余りにわたる国際宇宙ステーションでの滞在中、さまざまなミッションに取り組みました。
この中には今後の月や火星の探査を見据えたものもあり、
▽月や火星の表面を探査する「探査車」の設計に必要なデータを集めるため、車の潤滑油などに使われる液体が無重力状態でどのようなふるまいをするのかを調べました。
そのほか、
▽尿の成分を浄化して飲み水に再生したりする実験や、
▽将来、月面を探査する際に活用される予定の新たな宇宙ステーション「ゲートウェイ」などの宇宙飛行士が滞在する施設で火災が発生した場合を想定して、さまざまな材料が無重力状態でどのように燃えるのかを調べる実験を行いました。
また、日本の実験棟「きぼう」のロボットアームを使って、超小型衛星を宇宙空間に放出したりするミッションなども行われました。
このほか、ことし1月と2月には。若田さんにとっては初めてとなる船外活動を行い、新型の太陽電池パネルを取り付ける台を設置しました。
Posted at 2023/03/12 13:48:47 | |
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