
福島市唯一の酒蔵 去年3月の地震被災で製造拠点移転へ
03月15日 11時16分
福島市内で唯一の酒蔵「金水晶酒造店」は、福島県と宮城県で最大震度6強の揺れを観測した去年3月の地震で130年近く使い続けた蔵が全壊の判定を受けたため、市内の別の場所に蔵を再建し、製造拠点を移すことになりました。
明治28年創業の福島市で唯一の酒蔵「金水晶酒造店」は、全国の酒蔵が新酒の出来を競う「全国新酒鑑評会」でこれまでに14回金賞を受賞しています。
最大震度6強の激しい揺れを観測した去年3月16日の地震で、福島県内では
3万9000棟あまりの建物が被害を受け、震度6弱の揺れを観測した福島市内にあるこの会社の蔵も全壊の判定を受けました。
この1年は、柱が傾き、土壁や天井が一部崩れるなど大きな被害を受けた蔵を補強し、酒造りを続けてきましたが、次の酒造りが始まることし秋頃までに10キロほど離れた市内の荒井地区に新しい蔵を建て、製造拠点を移すことを決めたということです。
被災した明治時代から続く3つの蔵は、取り壊します。
金水晶酒造店の斎藤美幸社長は、「新酒を待ち望む地元の人の声に応え、福島県の全国新酒鑑評会10連覇達成の一翼を担いたいとの思いから、壊れた蔵でなんとか操業を続けてきましたが、良質な仕込み水が得られる場所が見つかったことなどから移転を決めました。新たな地でも引き続き福島の良さが伝わる酒を造っていきます」と話しています。
Posted at 2023/03/15 19:15:38 | |
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