先日のブログ
「GRBでRomRaiderによる初ロギング」で不明だったSCVについて、今日mistbahnさんから情報を頂いた。
SCVとは、Swirl Control Valve(スワール・コントロールバルブ)の略だそうだ。
ブログ「TGV」において、TGV(タンブル・ジェネレーテッド・バルブ)は、
縦の渦巻き流を発生させる機構であることを説明したが、このSCVは
横の渦巻き流を発生させる機構のことだ。
確かに縦があるのなら、横もあるよなぁ。。。すっかり基本を忘れていた。ちなみにTGVの歴史は意外と古くて、富士重工業の
「1999年度の開発実績レポート(PDF)」にTGVに関する報告されている。
水平対向エンジンは、ショートストロークであり、一般のエンジンと比較してピストンスピードが遅い。この弊害の1つとして燃焼効率が低いと言われている。つまり、燃焼させるためのスワール流(横渦)やタンブル流(縦渦)の旋回流が弱いということだ。この欠点を補うためにTGVやSCVという吸気機構が採用されるようになったわけだ。
SCVをネットで調べてみたら、スバルのプレスリリース
「スバル レガシィ シリーズを改良(PDF)」の中に下記のような説明があった。これも前に読んだのだが、頭からすっかり消えているよ(^_^;)
~2.5リッターエンジン~
・ 可変バルブリフト機構「i-AVLS(i-Active Valve Lift System)」を採用。エンジンの低中回転域では片側の吸気バルブをローリフトとし、もう片側の吸気バルブとの位相によるスワール流が吸入空気の流速を高め充填効率、燃焼効率を向上させることで、排出ガス性能を向上。中高回転域では2本の吸気バルブを同時にハイリフトとし、吸気バルブ周辺の通気抵抗を低減させるとともに、吸排気慣性の効果により、シリンダー内への充填効率を向上させ、出力を向上。
つまり、低回転域では左右のバルブリフト(バルブの高さ)を互い違いにしてスワール流(横渦)を発生させるということだ。
これは「スバル レガシィ オフィシャル ブログ」にある
「i-AVLSの可変バルブリフトの効果図」を見ると理解し易いと思う。
このことからRomRaiderのロギング項目にあるSCVは、i-AVLS付きのアウトバックやレガシィの2.5Lなどでデータを取得できるのではないだろうか。
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Posted at
2009/12/10 17:42:30