
先日ブログに書いたAF Learning Dを調査しようと思って朝の5時半に家を出たのだが、やはり夏休みのせいか、もう道路は混んでいてた。とても調査できる状況じゃなかったので、比較的空いているルートに変更して、前から気になっていたインジェクターパルス幅のログ取りをしてきた。
インジェクターパルス幅とは、燃料をどのくらいの時間だけ噴射するかを決めるパラメーターのことだ。つまりECUは、燃調マップの目標AF値に合わせるために、このインジェクターパルス幅を使ってガソリンを増減しているわけだ。
インジェクターパルス幅に関係するロギングパラメーターには、以下のようなものがある。
① Fuel Injector #1 Latency (4-byte)* (ms)
② Fuel Injector #1 Pulse Width (4-byte)* (ms)
③ Fuel Injector #1 Pulse Width (ms)
ロギングする前は、②と③はてっきり同じものが記録されると思っていたら、ロギングしてみるとそれぞれ違う値が記録されていた。
青色のセルは、赤色のセル ① と黄色のセル ② を足したものになるのだが、③ Fuel Injector #1 Pulse Widthは、青色のセル値を丸めた値のようになっている。例えば、青色のセルの値が2.2msから2.39msの範囲であれば、2.3msという固定値になっているのである。このようにデータから推測すると、③ Fuel Injector #1 Pulse Widthにはマップが存在するように思えるのだが、今の定義ではマップはない。まだ解析されていなかったのだろうか。それとも本当にFuel Injector #1 Pulse Widthのマップは存在しないのだろうか。
ちなみに① Fuel Injector #1 Latencyにはマップが存在し、電圧によってLatency(遅延時間)を算出している。一方、② Fuel Injector #1 Pulse Width にはマップが存在しないが、「(2707.09/Injector Flow Scaling) * Engine Load (g/rev)」で計算されている。
ところで、インジェクター関連のマップには、「Per Injector Primary Fuel Compensation」と「Fuel Injector #1 Base Pulse Width」というものがある。
「Per Injector Primary Fuel Compensation」はインジェクターパルス幅の補正マップであるが、自分のマップでは2.5msまでしか補正がされていないのに対し、GRBだと16msまでさまざまな補正がされている。レガシィのD型以降も似たような感じだ。
これは推測だが、GRBやレガシィのD型以降のモデルは、燃調マップも調整したら「Per Injector Primary Fuel Compensation」も調整した方がいいんじゃないかと思うのである。
Posted at 2009/08/22 22:59:27 | |
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