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流浪人ぽんぽこのブログ一覧

2021年06月25日 イイね!

宙返り走行を実現する条件を考えてみた その3

これまで『宙返り走行をする際には車両の速度は関係ない』という話をしてきましたが、速度依存で宙返り走行をする方法があります。
それは、ダウンフォースを使う案です。

ダウンフォースとは、空気の力で車両を路面に押し付ける力の事。
細かい説明は省略しますが、飛行機の翼が機体を持ち上げる力を作るのに対し、それを逆方向に取り付けて、車両を押さえつける様にするイメージです。
レーシングカーのサスペンションは非常に硬いのでダウンフォースを受けても車体自体が路面に当たる事は無く、タイヤを路面に押し付ける力として作用します。
これに因りタイヤのグリップが向上して速く走れるようになるという訳です。

速度に応じて増加するダウンフォースを説明する過程で、『ある程度の速度以上になれば理論上では背面走行も可能』というのがお決まりのネタみたいなものでして、それを具体的に計算した例がありました。
2011年2月にLeicester大学のT. Glossop, S. Jinks, R.Hoptonによって書かれた『Can anF1car drive upside down?(F1は逆さま走行出来るか?)
前後ウィングの面積や迎え角、車両重量等を基に計算すると、180km/h程度で車両重量の2倍相当のダウンフォースが得られるとの計算です。
リヤウィングが3段で迎え角も最大前提との事ですから、モナコ仕様みたいなハイダウンフォース仕様でしょうか。
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実際に風洞実験した動画がありました。
インディーカーの40%モデルを天井から逆さまに吊るして前方から100mph(160km/h)相当の風を与えると、ダウンフォースが重力に打ち勝つ事でモデルが天井側に持ち上がっています。



ただし、これらの結果から安易に背面走行が可能と判断する事は出来ません。

 【肯定側要素】
  ・レーシングカーのダウンフォースは、前後の羽だけでなく
   グランドエフェクトと呼ばれる車体底面と路面の間を流れる
   空気に因っても得られます。
   上式や風洞実験ではそれが考慮されていませんので、
   実際のダウンフォースはもっと大きい筈です。
   全盛期のGr.Cではトータルで車両の4.3倍程度のダウンフォースを
   発生させていたとも言われています。


 【否定側要素】
  ・先記Gr.Cのダウンフォースが車両の4.3倍な事を前提として、
   タイヤが路面に押し付けられる力は、下記の様になります。
     通常時:ダウンフォース+重力=車両重量の5.3倍
     背面時:ダウンフォースー重力=車両重量の3.3倍
   背面時はタイヤが路面に押し付けられる力が不足して
   必要なグリップが得られない⇒タイヤが空転 となる事が考えられ、
   結果としてその速度に到達できないという可能性も有ります

先のSLS AMGで遠心力を使った時に背面時にかかる荷重が10G程度なのに対し、ダウンフォースだけを使った時の荷重は最大で3G程度と限定的。
となると、ダウンフォースは補助的に使う程度にしかならないのかも知れませんね。
Posted at 2021/06/27 20:23:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | モータスポーツ | 日記
2021年06月22日 イイね!

宙返り走行を実現する条件を考えてみた その2

前回の続き というかおまけです。

車で宙返りをしてみたというもう一つの動画を見つけました。
イギリスBBCの人気番組『Top Gear』で2009年12月に放送されたものの様で、下水管を使っての宙返りを試みています。
ちなみに、使用されたTwingo133(日本ではTwingo RS)のエンジンは H4Mと呼ばれる直列4気筒の1.6Lですが、基本設計は我がマイクラC+Cに搭載のHR16DEと同じものです。
って事は、マイクラでも出来るって事????(絶対にやらんけど)


結果は見ての通り、天井付近では車両が内壁から離れた状態となった上での宙返りとなりました。
遠心力が足らんかった という事ですね。

動画から寸法関係を推測すると、内壁は直径3.5m程度かと思います。
この内径にトレッド幅1.4m程度の車を置くと、車両中心の車高は0.15m程高くなる計算になります。
マイクラの重心高さ0.57mに先の車高分を足して0.72m。
マイクラはグラスルーフになっていて頭が重い事を考慮して、Twingoの重心高を内壁から0.70mと仮定しました。
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前回の計算式で頂点での重力を0G(無重力)とすると、回転速度は2.06秒/回転となります。
前回同様にフレーム数から実際の回転速度を求めると、正面から見て6時から3時への90度で15フレームですので1.98秒/回転となり、概ね計算結果と一致します。
回りきれなかったのは、回転が進むにつれてタイヤの接地圧が低下し、回転速度を維持できなかった為でしょうかね。

さて、動画内では『トンネルの直径や車の重心等、全ての事を考慮した結果、必要な速度は17.5m/s(63km/h, 37MPH)であると判った。』と発言してます。
前回も説明した通り、力学的に考えると車が前進する速度は直接的には関係なしの筈です。

私の計算式から回転速度を2秒/回転とすると、その間に車が進む距離は35m。
内壁の周長は10.1mですので、ざっと16.8度程ステアリングを切る事になります。
車線幅3.5mの高速道路を100km/hで走行している時、わずか0.44秒で車線変更を完了する場合に相当する計算になります。
かなり急激な車線変更のイメージですが、これが車の動力性能限界あたりなのでしょうかねぇ???
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Posted at 2021/06/21 21:53:22 | コメント(1) | トラックバック(0) | モータスポーツ | 日記
2021年06月20日 イイね!

宙返り走行を実現する条件を考えてみた その1

先日にみん友さんが挙げられたブログで、メルセデス SLS AMGがトンネルの内壁を伝って宙返り走行する動画を紹介されていました。
CGでは無く実写との事です。


 遠心力で車が内壁に押さえつけられているからだろう
 その為には、相当の速度で走る必要があるだろう

と考えていて、あれっ? と思いました。

速度、直接的には関係ないじゃん。



まず、遠心力について。
1972年生まれの私に遠心力を教えてくれたのは、加藤茶さんと志村けんさんでした。
ヒゲダンスで水が入ったバケツを回すネタ。
回し続けている間は水がこぼれないですが、カラのバケツを頂点で止める志村さんを見て、加藤さんも頂点で止めて水を被るというやつです。


バケツが頂点に有る場合、遠心力と重力は反対方向になります。
遠心力>重力の場合は水はこぼれず、遠心力<重力の場合にはこぼれます。
頂点で水にかかる力をGとして、それを可能とする回転速度 T[秒/回転]とすると、黄色で示した式になります。
遠心力=重力が境目の条件になる訳ですが、この時の水は無重力状態(0G)。
T≒1.8秒/回転となります。
実際の動画を見ると約1.3秒/回転となっていて、頂点付近では遠心力が重力の2倍程度になっている計算になります。
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トンネルでの宙返りに話を戻します。
下図で車は画面奥から手前に走って来る訳ですが、遠心力を作るのは回転方向の速度。
ですので、冒頭に記載したように車の速度そのものは直接的には関係有りません。
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各寸法は推測値です。
トンネルの寸法は国交省の設計要領から標準的なサイズを、車両の重心高さは以前にマイクラの重心高さを調べた結果や、こちらの情報を元にしています。

遠心力を作り出す回転方向の速度となる旋回時間を、動画のフレーム数から算出します。
半周するのに20フレーム要しています。
Youtubeは0.033秒/フレームだそうですので、旋回時間 T = 0.033 X 20 X 2 = 1.32秒/回転 となります。
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先の計算式を変換して頂点付近でのG値を計算すると、G ≒10.2となります。
つまり、体重の10倍近い力で押されているという事。
戦闘機が急旋回したりする時にかかる力と同等です。
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ちなみに、素人が3.5G程度の力を受けた時の模様を見ると、Gによって体内の血流が脚の方に偏り、脳内の血流不足にて意識を失っています。



ということで、トンネル内で宙返り走行するには10G以上の荷重に耐えうる事が必要な事が判りました。
わずか1.33秒程度とはいえ、その荷重を受けながら正確に車を操作するのは、流石は元F1チャンピオンです。
また、車も同様に10G以上の荷重を受けている訳ですが、サスペンションが底付きしたり、タイヤがバーストしたりする事無く走行するのは、普通の車では実現不能でしょうね。
Posted at 2021/06/20 13:29:26 | コメント(2) | トラックバック(0) | モータスポーツ | 日記
2021年02月02日 イイね!

『オープンカーの謎に決着』  出来ない・・・・

ネットにこんな記事が挙がってました。

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『サーキットでは屋根は閉めたほうが速い』というのは納得です。
以前にマイクラの走行抵抗を調べた結果を見ても、70km/h時でも屋根を開ける事で13%程悪化する事が判ってます。
空気抵抗は速度の二乗比例ですから、高速サーキットではより顕著に出るでしょうね。

問題はジムカーナとオートテストですよ。
確かに屋根を開ければ重心は下がる。
グラスルーフのマイクラの場合、その変化は非常に大きいのは実感してます。
が、重いルーフがリヤに格納される事で、フロント荷重が下がってトラクションが悪くなる。
後輪駆動のロードスター等は有利になるだろうけど、前輪駆動で且つフロント荷重が低いマイクラは、リヤが重くなるのは不利にしかならない。
前輪駆動のコペンも開けた方が良いってあるけど、開けてもマイクラよりはフロント荷重が軽くならないからじゃないかなぁ。
こちら

私にとってはトラクション不足の方が不満が大きいので、閉める ですかね。
トラクション不足は、私の運転スキルの問題も有りますけど・・・


うーん、やっぱり決着出来ない・・・・・
Posted at 2021/02/02 21:10:40 | コメント(1) | トラックバック(0) | モータスポーツ | 日記
2020年10月29日 イイね!

【ご協力お願いします】前軸重量配分調査について

このところ私を悩ませている、『マイクラの前軸重量配分不足問題』。
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コンパクトハッチをベースにして電動ルーフを架装しているという成り立ち故に、前軸側の重量が不足気味になるというのは致し方無い事ではあるのですが、似た様な成り立ちである206CCは62.8%と並みな値である事が判っています。(こちら参照)

こうなると、比較確認をやりたくなってしまうのが私の性格。
コンパクトハッチをベースに電動ルーフを架装した車とベースとを比較するべく、対戦車両を挙げてみると、
 MARCH vs. MICRA
 206 vs. 206CC
 207 vs. 207CC
 307 vs. 307CC
 COLT vs. COLT CZC

流石にCOLT CZCは日本に数台しか入っていないので省くとして、残っているのはPeugeotばかりでした。

前軸・後軸の重量値は車検証にしか載っていなので、オーナさんからの情報だけが頼みの綱。
そこで、みんカラのQ&A機能を使う事にしました。
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投稿して3週間弱経ちますが、現時点で下記車両の情報が得られていません。
 207
 307
 307CC

で、このブログを読んで頂いた方々にお願いです。
お知り合い等で上記3車に乗っている方がおられましたら、情報提供をお願いして頂けないでしょうか?
個人的趣味な目的で、且つなんの御礼も出来ませんが、よろしくお願い致します。
Posted at 2020/10/29 20:30:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | モータスポーツ | 日記

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