![LEDバルブのその後 LEDバルブのその後](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/040/517/751/40517751/p1m.jpg?ct=513d4a34955f)
こんばんは~。はるぶーです♪(^^)v
ちょっと前にパーツレビューでご紹介したヘッドライトのLEDバルブ、2000ルーメンと言うだけあって、結構明るくて良かったのですが、再レビューにもUPした様に、装着後約2ヶ月でお亡くなりになりました。
しかも飛騨高山へのツーリング中に。。。
幸い切れたのがロービームだけで、ハイビームは点灯したので、とりあえず光軸を思いっきり下げてハイビーム点灯で事なきを得ましたが、折角のツーリングが気分はすっかりロービーム。。。
GNの場合H4BSと言うあまり見かけない規格なので、H4と違って出先で調達できないのは困りますね。
帰宅後、販売元(e-auto fun)に連絡したところ、1カ月以上経っているので返金はできないが、不具合品を送り返せば修理もしくは交換いたしますとの事だったので、とりあえず同じものを再度購入し交換することにしました。
と言うわけで、同じものが到着!
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/039/894/211/81f0aa8a3c.jpg?ct=777939531c50)
同じものを再度購入。左が最初のもの、右が今回購入したもの。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/039/894/212/0592600043.jpg?ct=777939531c50)
左=最初の切れたバルブ、右=今回再購入したもの
切れたほうのバルブと比べると、今回再購入したもののほうが心なしか半田の量が少ないような気が。。。?
左=最初の切れたバルブ、右=今回再購入したもの
根元のソケット部分には双方ともに1705の刻印があり、恐らくどちらも2017年5月製造分と思われます。
この後、前回同様の手順でライト本体を外し、再購入したバルブと交換、点灯確認ののちライト本体を元に戻しました。
さすがに2回目ですので、交換作業自体は10分もかからずにサッサと完了。ちなみに、切れたほうのライトはライトだけでなくファンもロー側の時は回りませんでした(ハイ側にするとちゃんと回る)。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/039/895/099/f83a8ae0db.jpg?ct=bccffac69027)
点灯確認。ばっちりOK!
以上、めでたしめでたし。
だったのですが、この後2時間も走らないうちに切れました。
しかもハイ/ローとも。。。(-_-;)
今回は夜間だったので参りましたが、幸い自宅近くだったのでポジション灯のみでおっかなびっくり何とか帰宅しました。
と言うわけで、ブログネタ的にはおいしい気もしますが、結局この日2度目のバルブ交換作業を実施、もともとの中華タングステン電球に戻すことになりました。
とりあえず、外したバルブを観察してみます。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/039/895/100/5a69ec0055.jpg?ct=bccffac69027)
最初に切れたバルブ
半田の周囲にフラックスの汚れの様なシミが見られますが、表面にはツヤがあり、量も均一な様に見えます。
その他外観上は特に異常は無さそうに見えます。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/039/895/101/2e532d1537.jpg?ct=bccffac69027)
再購入したバルブ
最初のバルブに比べると、半田の表面にツヤがありません。
最近はRoHS対応で鉛フリー半田を使うことが多く、その場合は曇った仕上がりになることがありますが、同じ製品で仕上がりが違うのは温度にバラツキがあるのではないでしょうか。
そういう目で見てみると、半田の量にも差がありそうです。
ちょっと違う角度から見てみると。。。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/039/895/731/99140f743d.jpg?ct=14690ffb9bed)
最購入したバルブ
やはり半田の量にバラツキがあり、HとV+と書かれた端子がLやF+よりも高さがありません。
この手の部品なので、さすがに自動機で半田付けされていると思うのですが、横のファンの配線と一緒に手作業で付けているのでしょうか?
さらに気が付けば、最初に切れたほうのバルブは青いラインのファンが付いているのに対して、再購入したほうのバルブは緑色のファンになっています。
品番上は同じファンの様ですが、通常は2種類の物が混在していることは考えにくく、①同じ5月製造の期間中にたまたまファンの仕様変更があった、②同じ時期に別の工場で製造した結果、ファンのロットが違った、のいずれかだと思われますが、③そもそも部品のロット管理を全く考えていない、と言う線もあるかもしれません。
実は最初のバルブが切れた後で、あらためてサイトのレビューを見たところ、私の様にすぐ切れたというレビューが急増している様でした。
実は私も本業では中国や東南アジアの工場で製造したいろいろな物を調達しているので、これはこの時期に何らかの異常があって、不良率が急激に上がったのではないかと推測しました。
ですので、再購入品のロット番号が同じ1705だった時には、ちょっと嫌な予感がしたのですが、別の方向で裏切られたと言うか、そもそも一時的要因ではない可能性が高そうです。
この時点で、もう既にLEDバルブを返品、交換してもらっても使う気が無くなりましたので、とりあえずバラしてみます。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/039/897/018/ccd5218cd1.jpg?ct=1da0b7a689ec)
分解開始!
まずは先端のファンのカバーを外し、次に基盤を留めているビスを外します。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/039/897/019/d191169e5a.jpg?ct=1da0b7a689ec)
基盤が外れた状態
この時点で、割と簡単に基盤が浮いてきました。
元々浮いていたのか、分解作業中に浮いたのかはわかりませんが、実は高出力のLED素子はかなりの温度になりますので、ヒートシンクとの接着が不十分だと放熱ができずに不具合につながるケースがあります。
この辺りは出荷時には確認が難しく、あとから出てくる不具合なのでかなり厄介ですが、使用開始後短期間で発生するという状況とは一致しそうです。
反面、ロー側だけ切れるという点は疑問で、その点については基盤の奥にある電源部分が怪しいのですが、残念ながらよく見えません。
手ごたえからして、ソケットに差し込んで固定してある様だったのですが、どうしても抜けなかったため電源部分の確認はあきらめました(本体をカットするとかの荒技を使えればできそうですが(笑))。
また今回の不具合とは関係ありませんが、ファンを固定するビス2本が下の写真の丸で囲った穴に留めてあるのですが、これがタップが切られていないために、片方のビスは完全にバカになっていました。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/039/897/021/a9cc313fac.jpg?ct=1da0b7a689ec)
ファンを固定しているビスが入っていた穴
一応皿ビスでファンとは当たらないようにしているのですが、振動で緩む部分であり、緩んだビスがファンに当たれば当然壊れますので、このあたりの設計からも長期使用に耐える様に考えられていないことが伺えます。
以上、長々と考察をしてきましたが、この製品は使われているLED素子自体は高輝度COBタイプの優れもので、それ自体は必要にして十分な性能を有していると思います。
しかしながら、LEDバルブの場合は、その寿命はLED素子本来の寿命ではなく、電源や放熱等によって不具合が発生することが大半であり、そのためには設計時点で加速試験などによって検討するとともに、製造時に十分な管理を行うことが重要だが、この製品を見る限り、設計、製造ともに十分な配慮がされている様には残念ながら思えません。
それでも、メーカーが不良率の上昇などを把握して、傾向管理を実施するつもりがあれば、不良品の流出自体は止められなくても、影響を最小限に抑えることはできると思われますが、製造後4カ月も経った時点で流出防止を採られた形跡も伺えないため、メーカー(販売元)側には被害抑制の意思がないと考えざるを得ません。
またLEDバルブは、ハイ/ロービームともに点灯しなくなってしまう事も考えられるため、ヘッドライト1灯のバイクでは、最悪の場合その場で走行不能になってしまいます。
結局、残念ながらまだLEDバルブは十分な安全性が確保できていないため、おススメできないと思います。
以上、σ(^ー^)のLEDバルブ考察でした。