原子力発電に関する正しい知識と、県が実施している安全と防災の対策などについて知るため、住民を対象にした原子力関連施設の見学バスツアーに参加してきました。
今回のブログは、テーマ的にいつになく真面目で、堅苦しい内容となりますことを、予めご了承ください。<(_ _)>
朝から夕にかけて、原子力防災センター → 原子力環境センター → 原子力発電所 を見学して巡るバスの旅です。 一緒に旅する一般参加者は30人弱でした。
まずは、朝の集合場所でもある県の原子力防災センター。 いきなり全体会議室というところ。
原子力災害時に緊急事態の対応方針や事故状況の報告などの情報共有を目的とした会議の場。
前方のモニターおよび手元の資料を見ながら、県の原子力安全・防災対策について説明を受けた。
続いて、緊急時対策支援システム(ERSS)、気象情報システムなどの施設見学もしますが、モニターとパソコンがあるだけで絵的に普通なので画像は省略。
周辺の放射線量を常時監視している原子力防災センターとて、原子力発電所から10km圏内。
万が一の災害時には住民より先に避難するわけにいかず、職員が最後まで施設に残る砦としての放射線防護対策設備というのが外にあると見せてもらった。
放射性物質を除去するフィルターを通して、原子力防災センター内に外気を送り込む設備。
というような見学をして、次の目的地に向けバスに乗り込みます。
約5km、10分ほどバスに揺られて、原子力環境センターに到着。
原子力環境センターとは、原子力安全・防災対策の体制強化として設置され、周辺地域住民の健康と安全を確保するため、環境放射線監視や放射性物質の調査などを行うとともに、広報機能として研修や情報提供も行っている。
パンフレットに描かれてた モニ太くん と リングちゃん というキャラクターが気になりました。
嬉しいことに、もしかしてオリジナル・キャラクター?の貴重なハンド・タオルも一緒にもらえた。
原子力環境センターでは、A~D班の4つのチームに分かれ、施設見学と実習体験をしました。
水や空気、あるいは野菜など食料の環境資料中の放射性物質の測定・分析の調査の流れや仕組みを学ぶ。 テレビではよく見ていたが、現物は初めて見た白装束の防護服と防塵マスク姿(人形)。
周辺地域の各地に設置されている環境測定モニタリング・ポストとモニター・データなども確認。
実習体験では、主な放射線のアルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線を実際に測定します。
測定対象はウラン鉱石など。
まずは、アルファ(α)線。
アルファ(α)線は、透過力が極めて弱く、体外からの被ばくは考えなくともよい。
しかし、アルファ(α)線を出す物質が体内に入ると危険度が高い。
次に、ベータ(β)線。
透過力は小さい。対外からの被ばくは皮膚表面だけが問題。
ベータ(β)線を出す物質が体内に入ると体内組織に影響を与える。
そして、最も原子力との関係があるガンマ(γ)線。
目盛にあった記号 μSv = マイクロ・シーベルト とは数年前に毎日よく聞いた言葉だ。
ウラン鉱石などの放射線量の測定をしてみました。 線量測定はもちろん初体験です。
ピッ、ピッ、ピッ とアラーム音が鳴る。 テレビのニュースとかでよく聞いてた音だ。
そして、職員の方が誰がどう見ても安全ではない物質が入っているであろう容器から、
焼肉を摘まむトングで取り出した物質。 正体不明だが「線源」との説明を受けた。
「線源」を測定するとアラーム音がけたたましく鳴り、測定値は約5マイクロ・シーベルトでした。
ちなみに、何も測定しない平常時の値は0.07~0.09マイクロ・シーベルトでした。
さて、放射線量の測定が終わったところで、ちょうどお昼ご飯の時間となりました。
お弁当とペットボトルのお茶が出た。 有り難く頂きまして。 どうも、ご馳走さまでした(^^)♪
お昼ご飯を食べましたら、再びバスに乗り込みまして、約12km、20分ほどで最後の目的地である原子力発電所に到着。 まずは、見学施設の原子力館に入る。
※到着時に原子力館の全体写真を撮れませんでしたのでHPから写真をお借りしました。
見学者バッジを受け取り、原子力館内のホールの中へ。
原子力発電の仕組み、原子力発電所の概要の説明を受け、また広報ビデオの視聴もした。
ここでもらいましたパンフレット、シャープペン、メモ帳などです。
原子力館は、普段でも一般見学可能なのでまた来てみるのもいいかなと思った。
そして、またまたバスに乗り込み、いよいよ原子力発電所の構内へと入っていく。
原子力発電所の構内では写真撮影NGですので、イメージ図を貼ってみました。
サファリパークのごとく、ゆっくり構内を走るバスの中から、1号炉(今年4月30日から廃炉となった)、2号炉(再稼働審査中)、3号炉(建設中)、海抜15mの防波壁、高台にある免震重要棟などを見学しました。
この後、運転士の運転訓練シュミレータ施設も見学。(写真撮影NG)
再び、原子力館に戻って質疑応答、意見交換などをして見学は終了。
バスは、朝最初に訪れた原子力防災センターに戻ってそこで解散となった。
ということで、朝から夕まで丸一日、原子力関連施設を巡り見学をしてきました。
原子力発電のことをよく知る、なかなか無いとても良い機会となりました。