トヨタ・２１０系クラウン　カーオーディオの音質アップ

今日ご紹介する１台は昨日の福岡店の作業からトヨタのクラウンです。








トヨタ純正の大画面ナビが装着された状態で入庫となって、ベーシックパッケージの取り付けとベーシック防振の施工の、通称『Ｗパッケージ』の作業を行いました。





お車はドア１６センチ前後とダッシュにスコーカーとセンタースピーカー、そしてリアトレイにサブウーファーで車両アンプ付きのプレミアムサウンド車です。





ダッシュのスコーカーはプリウスなどに比べると口径が小さく、今回はここは取り外してドア中低音のツイーター高音の２ＷＡＹの状態に変更します。






ツイーターはピュアディオブランドのＡＴＸ－２５をスタンドを使って角度を付けて取り付けています。






ドアの１６センチスピーカーには中高音を入れない様にするコイルが付いていて、マグネットの近くにあるので磁気の影響を受けない様にフェライトでインダクタンスを上昇させています。



実はこのフェライト付きのコイルが音を悪くしているので、ここは使わずに車内の磁気の影響を受けない所に設置したピュアコンで音のコントロールを行なって、ドアから中低音の再生に変更します。



ドアででは防水シートを一度剥がして、外板裏に防振メタルと防振マットを貼り合わせたベーシック防振の施工を行ないました。





外板裏は１枚工場でマットが貼ってあるだけで、後は何も貼ってない状態でした。



ピュアディオでは２１０系のクラウンを購入して事前に響きのポイントを調べているので、図面の位置を一度指ではじいて、ここが響きの中心というのを確かめた後にメタルやマットを貼って行くので、的を得た防振が出来ます。


柔らかいゴムやアスファルトでは取れない『カーン！』という響きは防振メタルを貼って抑えます。





内張り裏にはロードノイズが入り難くするためにフェルトが貼ってありますが、その手前のベーシック防振で一段ノイズレベルが下がっているので、より静かになります。





クラウンのプレミアムサウンド車はトランク内の右に端に車両アンプが付いていて、ここのセンタースピーカーの信号を取り出してレベルコントロールを入れて、モノラルの成分を弱くして左右のツイーターとのバランスを取ります。





フロントの左右の信号はグローブボックス下のピュアコンへ送って、周波数幅とインピーダンスとレベルを決定してからドアスピーカーとダッシュのＡＴＸ－２５ツイーターに分配して送ります。





結線が終わったら色々なジャンルのＣＤをあれこれと再生して、音が整ったらナビオーディオのパネルで音調整を行います。





事前にピュアコンで音を整えているので、動かしたのは２ヶ所１クリックだけです。




クラウンは昨日の朝にお預かりして、夕方には納車を行なった日帰り取り付けで、今朝会社に出たらお客様からお礼のメールが届いていました。


前に乗られていたお車の時は他の専門店でタイムアライメントを使ったシステムを組んでおられて、今回は純正ナビと純正スピーカーだからあまり期待はしていなかったけれど、予想していたよりも良い音だったと喜んでおられました。


良い音の秘訣は音楽を作っている人に会って、自分が作っている音が正しいかどうか確かめている事と、実車を年に何台か買って調査してパッケージの開発を行なっている２点です。


当社のデモカーのクラウンは１月の終わりに手放していますが、実車を使って細かい所まで調べているからこそ、普通にスピーカー交換すると逆にバランスが崩れるという車種にきちんと対応しています。




クラウンは１８０系を購入して調べて、２００系はその延長だったので購入せず、２１０系になって方式が変わったのでまた購入して調べましたが、他のトヨタ車やレクサス車で似たような方式があると、そこから修正を加えてパッケージを完成させているので、１台で５・６車種ぐらいの参考になっています。