ホテルの横に建っているのは、屋内プールもある高級マンション。
スーツを着たガードマンに守られ、塀の中は別世界になっている。
ビジネス街に近いこのエリアには、朝夕、ヘリコプターが飛び交う。
渋滞を避けて、ヘリ通勤する人がいるというのだから、驚いてしまう。
同じマンションの向かい側、雨を避けて、軒下で寝る人がいた。
経済が好調なブラジルだが、貧富の差は途上国そのものだ。
単なる旅人である私に、ブラジル社会のことを論じる権利はない。
ただ、こういう現実があるのだということを、心に刻みつけるのみ。
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偽善者の魂を少しでも救ってもらおうと、日曜のカソリック聖堂に向かった。
地下鉄の階段を上っていると鐘が鳴り始め、周りの人と一緒に駆け上った。
こちらはサンパウロ旧市街、セントロ地区にあるサン・ベント聖堂。
朝10時の礼拝の始まりを前に、聖堂の中は信者でごった返していた。
欧米系の観光者は、観光地の教会・聖堂で礼拝に参加することが多い。
神と教会、信者への礼儀を違えなければ、日本人が参加しても構わない。
グレゴリオ聖歌や司教の説教を交え、礼拝はおよそ1時間半続いた。
隣り合った出席者同士でのキス(私は握手で代用)は、私も初めて。
敬虔で巌な雰囲気の中、いろいろなことを振り返り、考えることができた。
聖堂に集う異国の人々の祈りの中で、自分を見つめる機会は貴重だ。
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礼拝の後、旧市街の街並みを味わってみた。
サンパウロ経済の中心は数km南のパウリスタ通りに移っており、
旧市街は、美しい中にも、ちょっと荒廃した雰囲気が漂っていた。
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旧市街の中心にあるのがヘプブリカ広場(Praça Republica)だ。
ローマのレッパブリカ広場と同じように、共和制を祝した命名か。
実は、日曜日のヘプブリカ広場では、巨大な蚤の市が開かれる。
リベルタージ(東洋人街)の市より、見て買って楽しい雰囲気だ。
芸術家が絵画などの作品をたくさん持ち寄っているのも、ここの特徴。
また、おみやげ向けの皮革製品にも、芸術性が高いものが少なくない。
気がついたら、日本に持ち帰るおみやげのほとんどが 揃ってしまった。
屋台の掻き揚げとビールで ちょっと一服しながら、買い残しを振り返った。
ところどころにリスキーなエリアが点在するサンパウロ中心部。
地下鉄を使うと、道に迷いにくいし、疲れも最小限に抑えられる。
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Posted at
2010/03/21 15:08:25