今までは車載動画へのスピードメーターや車速グラフのスーパーインポーズはLAP+のログをVSD for GPSに食べさせて合成していたのですが、たしかにアクセル開度とかエンジン回転数も動画に重ねて見れるといいなーと思ったので、その辺のデータが取れているTorque Pro側のログをVSD for GPSに食べさせてみました。
結果を書く前に、人によっては聞きなれない単語が並んでるかもしれないので少しおさらいをば。
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LAP+
GPSログ解析ソフトです。
GPSロガー本体に溜まっているデータ吸出しや、吸い出したデータをもとにコース上の走行軌跡を表示してくれたりします。
Spec.Sだと仮想ベストの計算やその走行ラインの表示もボタン1つで10秒くらいでできちゃいます。
基本的にはフリーソフト(作者に感謝! m(_ _)m)で、Spec.Sは月額315円です。
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Torque Pro
AndroidのOBD2データ表示アプリです。
水温計や燃費計などの追加メーター的な使い方や、OBD2ログの生成・蓄積を担当してもらってます。
OBD2データはFD2の故障診断カプラに刺されたOBD2 Bluetoothドングルから受け取ってます。
OBD2データに付与するGPS情報はスマホ内蔵のGPSでもいいですし、外部Bluetooth GPSでもOKです。
スマホ内蔵のGPSはほとんど1Hzだと思いますが、外部Bluetooth GPSだと5Hzや10Hzで更新できます(5Hz動作は確認しました)。
Torque Liteはフリー(作者に感謝! m(_ _)m)、Torque Proは有償395円です。
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OBD2 Bluetoothドングル
車の故障診断カプラーに刺すとBluetoothでOBD2データを送信してくれるドングルです。
スマホとこいつでペアリングを行っておき、OBD2の情報をリアルタイムに表示したり、スマホに蓄積したりすることができます。
私は海外通販(DealExtreme)で5000円くらいで買いましたが、最近はかなり安くなってきて国内通販でも2000~3000円くらいで手に入ることもあるようです。
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Photomate887
GPSロガーです。
元々はモータースポーツ用途のものではないのでサンプリングは1Hzですが、LAP+でファームウェアを書き換えることで5Hz動作するようになるのでモータースポーツ用途にも使えるようになります。
この本体に溜まったデータをLAP+やその他のソフトで吸い出して使います。
また、Bluetooth通信ができるので、ロギングしながらリアルタイムでスマホにGPS情報を送ることができます。
Web上から適当な絵をもらってきましたが、500円玉は大きさ比較の意味であって、決して500円で買えるという意味ではありませんw 大体8000円~10000円くらいだと思います。
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VSD for GPS
Aviutl(後述)の動画編集プラグインです。
GPSログを食わせると動画にメーターやグラフをスーパーインポーズしてくれます。
v1.10β1でのアップデートでスキン機能が追加され一気にカッコいい見た目になりました。
こちらも信じられないことにフリーソフトです。(作者に感謝! m(_ _)m)
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Aviutl
Windows上で動作する動画編集ソフトです。
プラグインを組み合わせることで非常に多機能になります。
前述のVSD for GPSはこのAviutlのプラグインです。
こちらもフリーソフトです(作者に感謝! m(_ _)m)
(画面キャプチャはVSD for GPSと同一なので省略)
おさらいは以上です。
#なんかすでに結構なボリュームに…^^;;;
で、冒頭の通り、今まではVSD for GPSにはLAP+のログを食べさせていたのですが、Torque側のログにはエンジン回転数やアクセル開度など、LAP+側のログには無い項目も多々あるので、こちらを食べさせてみるテストを行ってみました。
VSD for GPSの公式サイトにはTorque Liteのログには対応済みとの記載があるのですが、Torque Proのログはどうやら多少形式や値が違うようで、エラーが発生したり読み込めてもグラフが動かなかったりで悪戦苦闘。。CSVファイル読み込みのfilter側のスクリプトやskin側のスクリプトにも手を入れながらなんとか表示することができました^^; コンパイル言語でなくてjavascriptで書かれたので助かりましたw この辺の「ユーザーも自由にいじれるように」という作者の意図は素晴らしいと思います!
#2013/2/25追記
#形式や値が違うと書いていたのですが、私は「リアルタイムWebアップロード」に設定していて、且つデータはWebサイト(ian-hawkins.com:8080)からダウンロードしたものを使っていたのですが、その経路でログを取得した場合のみ形式や値が異なってしまうようでした。
#(dateformatがunixtime(GMT)になっていたり、ヘッダのカラム名が異なっていたり。)
#なので、スマホ内にログを蓄積してそれをPCに取り込んで使用した場合は問題なく動作しました。
#誤情報失礼しました。m(_ _)m
で、結果がこちら。
先日の動画とは異なる点は、エンジン回転数を表示するタコメーターと折れ線グラフが表示されたことと、スロットル開度を表示するバーグラフと折れ線グラフが追加されたことです。
ブレーキのバーグラフもあるのですが、ブレーキ踏力はOBD2データにはないですし、加速度センサーや緯度経度からのブレーキ算出だと、踏んでもいないところでブレーキを踏んでるようなバーグラフになってしまうので、今回は動かないようにしました。
VIDEO
OBD2のデータのサンプリングが1Hzだったので全体的に滑らかさにやや難ありですね。。
特にアクセル開度が追いついてないです。。
次回は5Hz設定を試してみたいと思います。
(追記:
試しました! だいぶアクセル開度の動きもついてくるようになって良い感じです^^)
あと、タコメーターがレブリミット付近でフラッシュするのはカッコいいのですが、ギヤポジションの情報はOBD2上には無いので計算上での表示なので、たまに妙な表示になってますね…。ストレートエンドのブレーキング中に一瞬6速に表示されたり^^;;
どうしてもクラッチを切ってヒールアンドトゥしてアクセルを煽ってるときは回転数と速度が一致しないのでこれは致し方なさそうです。
アクセル開度が93%止まりなのも少し気になるといえば気になりますが…、これはTorque側の設定の問題かもしれません。まあでも93%が100%なんだと思えば別に大きな問題ではないかもしれませんね^^;
スクリプト側で1.075の係数かけるだけでもいいかもしれませんw
まぁ、とりあえずテストにしては上出来でした。
次回の走行に向けて、もうちょっと詰めておきたいと思います。
#長かった。。。
#ここまで読み切ってくれる人はいるのだろうか…^^;;;