Kei Satoのブログ一覧

険しいブラック・マウンテンの峠道を下っていくと……。
狭いながらも開けた場所に出て建物と観光客、そしてナゼか大量のロバで賑わっている。

レトロな建物だらけでテーマパークかと勘違いするけど、これらは店舗であり少し離れたところに住宅もあるれっきとした街、というか人口は130ほどなので規模としては『村』か。



村の名前はOatmanといい20世紀の初頭にゴールドラッシュで湧いた場所。
掘り出した金を運ぶためにロバを飼育し、廃坑になり当時の住人たちがココを去るとき置き去りにされ、それがどんどん増えて今じゃ住人よりはるかに多くのロバが生息している。



ロバは野生だが観光客がOatmanの大半の店ではエサが売っており、観光客がそれを買い与えてくれるので人間に対する警戒心はゼロ、むしろ人より態度が大きいくらいでビックリ。
夕方になって観光客が消えるとロバも山に帰り、また翌日の朝になると街に下りてくる。



昼間は平日でも観光客がいっぱいで駐車場にクルマを停められないことも。
ゴールドラッシュの最盛期にはなんと3500もの人が住んでいたらしいけど、1940年代の頭には金山が閉鎖され1960代を迎えるころにはゴーストタウン化したそうだ。



メイン・ストリートでは住人（？）らによる寸劇も行なわれる。
その時間帯になると観光客が集まり、クルマの往来まで止まるのが凄い。



内容はベタで分かりやすいコメディ。
なので英語が苦手でも何となく理解できるはず。



銃声が鳴り響いてもロバはまったく動じず。
むしろ人の壁を押し開けて見物に行くレベル（笑）。



1902年に開業したオートマン・ホテルは街でイチバン有名な観光スポット。
生涯で5回の結婚をした俳優Clark Gableが3番目の妻、Carole Lombardとの新婚旅行で宿泊したホテルで、現在は泊まることはできないものの部屋は見学することが可能だ。


街には最盛期の建物が数多く残っており、それらを探して歩きまわるのも面白い。
今も内部に入れる刑務所や店舗として使っている薬局、さらに売春宿なんてのもある。

なおOatmanは標高830mに位置するため、アリゾナといえど夏でもそこそこ涼しい。
そして少し西へ走ってコロラド川を渡れば、ついにRoute 66最後の州カリフォルニア！