日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■維新の「議員定数1割削減」に潜む欺瞞・・・
連立入りの絶対条件は“焼け太り”狙った露骨
な党利党略
公開日:2025/10/20

したり顔には裏がある(C)日刊ゲンダイ
あれよあれよと協議がまとまり、自民党の
高市早苗総裁と日本維新の会の吉村洋文代表
(大阪府知事)は20日、連立政権合意書に
署名する運びだ。
維新が連立入りの「絶対条件」として急に
持ち出したのが、国会議員の定数削減だ。
自民も受け入れ、21日召集の臨時国会に
一足飛びで関連法案を提出する方針だ。
賢明な有権者は、維新の「身を切る改革」に
だまされてはいけない。
◇ ◇ ◇
「議員定数の大幅削減が受け入れられなけ
れば連立は組めない」
吉村代表の声高な訴えには、自民との連立
合意のハードルを下げる狙いがミエミエだ。
歩み寄りが困難な「企業・団体献金の廃止」
を棚上げし、「政治改革のセンターピンは
議員定数削減」(吉村代表)と論点をスリ
替え。
維新関係者も「企業・団体献金の廃止では
連立協議の合意は不可能だから、急ごしらえ
で『定数削減』を持ち出した」と明かす。
維新は本拠地・大阪で地方議員の定数や
報酬の削減を実施。
「身を切る改革」の旗印で支持を集めてきた
とはいえ、国と大阪府・市の予算規模はケタ
違い。
「議員1人にかかる税金は年間1億円」とも
いわれるが、目標である議員定数の1割カット
が実現しても削れる税金は微々たる額だ。
今年度予算115兆円のうち70億円程度に過ぎ
ない。
しかも日本の議員定数は諸外国と比べても
決して多くない。
2021年のOECD調査によれば、人口100万人
あたり5.6人と加盟38カ国中36位。
英国の4分の1、ドイツの半分ほどだ。
■比例50減なら公明党は大打撃
それでも吉村代表はイケイケで、衆院の定数
は「50人ぐらい削減したい。(対象は)比例選
じゃないか」と踏み込んだ。
比例代表の大幅削減は、比例選重視の公明党や
共産党には死活問題となる。
18日付の日経新聞が昨年の衆院選の結果から
小選挙区と合わせた総獲得議席の減少率を試算
すると、自民が1割以下、維新が1割強にとど
まるのに対し、公明と共産は25%減。
比例選出議員の比率が多いためだ。
公明党関係者が「連立を離脱したことへの嫌が
らせ」と嘆くゆえんで、共産は早速、比例定数
削減に反対する嘆願署名を始めた。
自民も背に腹は代えられないのかもしれない
が、比例定数の削減にはためらいがあるだろう。
連立から離れたとはいえ、公明の「人物本位」
による選挙協力への期待があり、機嫌を損ねる
わけにはいかないからだ。
そのせいで削減対象が選挙区に移っても、維新
は痛くもかゆくもない。
むしろ焼け太りするだけだ。
■1票の格差是正で都市部は増える流れ

1票の格差是正で都市部は増える流れ
死活問題・・・(C)日刊ゲンダイ
「約30年前に現行の小選挙区比例代表並立制を
導入して以降、衆院小選挙区の定数は300から、
現在289まで減りました。この間、有権者1人に対
する議員数が選挙区ごとに偏る『1票の格差』是正
との兼ね合いから、人口の少ない県の定数が26も
減り、逆に首都圏など都市部の定数は15増えてい
ます。この流れで定数をさらに削れば、減るのは
地方選出の議員だけで、議会における都市部選出
の議員の勢いが増す。日本第2の大都市を地盤に
持ち、典型的な都市型政党の維新には有利に働く
のです。維新が定数削減を連立参加の絶対条件に
したのは、党勢衰退を食い止める党利党略、あか
らさまな我田引水です」
(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
これでは身を切るどころか、維新の「身を肥や
す改悪」だ。
「ロクに働かない議員は減っても当然」という
気持ちは分かるが、吉村代表たちの口車に乗せら
れてはいけない。
【転載終了】
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大阪でも地方議員が公明との選挙協力が
なくなることに危機感を抱いているようで
すね。
公明党の連立復帰の可能性が自維連立で
絶たれてしまいましたね。
今後、公明党と他野党の選挙協力による
地方を含む維新包囲網になる可能性も?
自民は、公明の票が回らないので自滅する
議員が出る可能性もありですかね。
支持率が低下してきている維新が地方から
内部分裂の可能性もありか?
ちょっと、読みにくいですが。
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Posted at
2025/10/20 12:48:25