10月もいよいよ終わりになって朝晩はめっきり冷え込む日が多くなりました。
最近は特にこれといったネタも尽きてきたんで(苦笑)、今日はちょっとクルマ(バイク)のデザインについてのお話しを少々、、
秋の夜長の長話になりますが、お時間ある方はお付き合いくださいね。
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そんな訳でタイトルにもありますが、私のクルマを選ぶ基準はまずはデザインが優れていること。
どんなにパワーがあって静かで燃費が良くても、カッコ悪ければ全て却下。
性能や使い勝手は二の次になります。
その基準は用途によって様々だとは思いますが、自分の気に入らないスタイルのクルマを好き好んで買う人はそうそういないと思うので、同じ考えの方は多いと思います。
そこで今回掘り下げたいのは、まず日本車と外車のデザインの違いについてです。
最近では国産車のデザインもかなり垢抜けてスタイリッシュになりましたが、ひと昔前までの日本のクルマ(バイク)ははっきり言えばバタ臭い?垢抜けないスタイルのクルマが多かったような気がします。
その理由の一つとして、これは以前何かの本で読んだ受け売りになりますが、国産車と外車(欧州車)のデザインの決定的な違いは、2次元と3次元の違いだというんですね。
つまり日本車は平面的な面構成のデザインが多く、対して欧州車はクルマを3次元的な一つの塊(マッス)として捉えてデザインされていると、、
これは言い得てると思いました。
私は元々美術をやってた人間なので、そういう見地から見ると、元来日本人は浮世絵に代表されるような平面的な表現を長らくしてきた民族です。
したがって一つのモノを量感ある塊として見る習慣がないんですね。
対する西洋人ははるか昔に遠近法を編み出し、2次元の絵画の中に3次元の塊を表現してきた訳です。
つまりモノの見方が3次元的なんですね。
彫刻を見ても明らかですが、ボリュームあるその存在感は圧倒的です。
そこでそれをクルマに当てはめると、確かに欧州車は3次元的な面の構成が彫刻的なんですね。
つまりクルマを一つのマッスとしてデザインしてるから、全体のプロポーションは調和がとれたデザインになります。
結果、全体として見ればスタイリッシュなカタチになる訳です。
対して日本車、、
ひと昔前までのクルマは極端に言えば、箱のような角ばったデザインが多かったですね。
生産上、技術的な問題もあったと思いますが、クルマを塊として捉えた曲線的な丸みのあるデザインのクルマは少なかったように思います。
するとどうなるか?
全体的なバランスよりも細部のディテールにこだわるようになります。
フロントグリルやテールランプの造形、、メッキを多用した華美なスタイルで、少しでも全体のバランスを整える訳です。
ただそこに塊感はない、、
全体としてみればプロポーションが不自然なために、何ともちぐはぐなスタイルのクルマになるんですね。
ちなみに私が軽自動車を含めミニバンタイプのクルマを選ばないのは、そもそも必要ないのもありますが、それ以上に使い勝手重視のクルマのためにデザインの制約が多過ぎるからです。
つまり効率的な空間を得るためには平面的な箱型にせざるを得ない、、
基本的なカタチは変わらないから、結果的にミニバンのクルマのデザインは、細部のディテールや不自然なキャラクターラインで処理するしかないんですね。
まずデザインありきの私としては、それは全くもってスタイリッシュじゃない訳で、それならまだ装飾を一切省いた貨物車の方が余程デザイン的に優れてると思います。
この日本車のディテールにこだわる傾向は今でも根強くて、最近じゃLEDの普及や成形技術の向上もあってそのパーツだけ見れば、ホント凝った素晴らしい造形です。
ただ全体的にスタイリッシュかというと、バランスがやっぱり変?ってクルマがまだまだ多いってのが私の印象ですね。
一つの例として、これをファッションに置き換えてみます。
一点豪華で高価なものをいくら身に着けても、色使いやそのトータルバランスがめちゃくちゃなら、それは一気にダサいファッションになります。
たとえその一つ一つが安物でも、それがセンスある着こなしならそのファッションは一転してオシャレになる訳です。
クルマのデザインも全く同じ。
私がそれを一番感じたのはこのライトのデザインを見た時でした。

はっきりいって何だコリャ? ってのが第一印象。
(プリウスオーナーさんごめんなさい)
全くもって意味のない造形にさすがの市場も拒否反応を示して、早々に手直ししたのは皆さんもご存知の通りですね。
ディテールだけにこだわるとこうなるという良い見本です。
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さてだんだん収拾がつかなくなってきましたが、ハナシはまだ続きます(笑)
私のバイクを含めた車歴は大したものはありませんが、それでもその一つ一つ全てデザイン重視で選んだものばかりです。
性能は二の次ですが、その中でも性能とデザインのバランスが最高だったのは、アルファロメオの145とゴルフ、バイクはRZ250、CB400SF、そして今の隼ですね。

これらのクルマ(バイク)は常に高揚感と所有する満足を与えてくれました。
まぁ正確に言えば、デザインで選んで性能はオマケで付いてきたということですが(笑)
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最後に今まで見てきた市販車の中で、私の独断と偏見でデザインが優れたクルマを3台あげて今日のブログを〆たいと思います。
(クラシックやいわゆるスーパーカーの類いは除きます)
①マツダ RX−7(FD3S)

多分今一番デザインに力を入れてるのはやはりマツダでしょう。
余計な加飾を廃した塊感ある鼓動デザインの先駆ともいえるスタイリッシュなデザインは今もって秀逸です。
②ホンダ NSX

スーパーカーと言えなくもないですが、日常使いできるという意味でこのスタイルはやはり最高の1台でしょう。
③アルファロメオ156

当時145に乗っていて、これがデビューした時は心底欲しいと思った1台。
セダンをここまでスタイリッシュにできるセンスの良さはやはり国産じゃ到底敵わない。
イタリアンデザインの真骨頂です。
(画像はネットよりお借りしました)