※自身の忘備録も兼ねているのでムダに長文&写真大量です
受注産業のクリエイター職という自分の仕事柄、プライベートな予定を立てることがほぼ不可能な上に休みも取りにくく金も無い(泣)ので、なかなか旅行や遊びに行けなかったりします。この連休も自宅で契約オフィスで出張でと仕事をこなしていましたが、ちょっと時間に余裕もあったので、ロケハン出張を兼ねて気ままなロングツーリングに出向いてみました。
“ロングツーリング”とはいっても、本当にロングツーリングが好きな人からは笑われてしまいそうなディスタンスだけど、あてもなく走れる機会ってのもなかなかないので、自分なりに楽しんでみました。
GW中盤の5月4日、ポルシェ997にガソリンを満たしてタイヤのエア圧をチェックし、連休の渋滞を避け時間をずらして午後15時に自宅を出発!湾岸線から大都会の地下を一気に抜ける首都高C2中央環状線を経て、中央自動車道を目指します。
昼頃までは連休の渋滞だったみたいだけど、この時間は中央道もス〜イスイ。“Go West”でも聴きながら鼻歌まじりでノンビリ走ります。ところが・・・この時間帯に中央道で西に向かうと、午後の太陽が常に真正面にきて眩しいの眩しくないのって(汗)。
南アルプスの向こうにはギラギラの西日が
名曲「Go West」※Pet Shop Boysによるカバー
眩しいのは他の車も一緒らしく、全体にゆっくりしたペース。相模湖周辺のグネグネ区間では、太陽が山の影に入ったり突然真正面に出現したりと状況が刻々と変化するので、トンネルは多いけどサングラスとサンバイザーは必須っす。
♬み〜どりの中を走ーり抜〜けてくオッサンポルシェ
特に急がないので、途中のサービスエリアに漏れなく立ち寄り、談合坂SAでおやつを食った後は、日没直前に双葉SAに到着。パーキングの車は様々な都道府県ナンバーで、どこから来てどこに行くのかなと想像してるだけでも楽しい。
強烈な西日が差し込む双葉SA
双葉SAの片隅にある展望台に登って東側を眺めてみると、雲ひとつ無い空の向こうには夕日を浴びた南アルプスと富士山の姿が。
眼下の駐車場は上り車線のパーキング
双葉SAから更に夕暮れの中央道をひた走ります。ここまで来れば連休渋滞は完全に無縁で、走行車線を規制速度でノンビリ走ります。
80km/h制限区間をノンビリ走行
日没と同時に諏訪湖SAに到着。老眼で暗い中を走るのは好きじゃないので(弱々)、今日はここまでとして車中泊の準備をします。
薄暮の空を湖面に映す諏訪湖SA
諏訪湖SAは上り車線と下り車線の格差が大きいですね。反対側の上り車線側は改装されて非常にキレイで広々としてるけど、こちら側は昭和の香りを残す味わいのある(古臭い?)佇まいです。
混雑する上り車線側
フードコートで“山賊焼き定食”を食べてしばしまったり。ここにはSA内に温泉施設があるので、風呂でゆっくりあったまって夜風に吹かれながら諏訪湖を眺めていると、思わず詩人になってしまいそう。
街の銭湯風情な諏訪湖ハイウェイ温泉
夜も更けたし寝るとしますか〜。
ポルシェ911は(いちおう)4シーターでシートが倒せるので、意外に眠れます。
この自撮りはかなり恥ずかった…
かなりぐっすり眠って、老人並みに夜明け前に目覚め。さすがにちょっと肌寒いけど、今日もいい天気になりそう。
周囲も車中泊仲間なので妙な連体感が生まれる
諏訪湖の夜明け。この日はロケハンの仕事があるので美ヶ原方面に向かいます。
朝日に照らされて輝く湖畔の街並み
フードコートで朝食を摂り顔を洗って出発!この時点でまだ朝5時過ぎぐらい。
ミニバンはやっぱ車中泊しやすそう
岡谷JCTから長野自動車道に入り松本方面を目指します。天気は快晴で通行量も殆どありません。
駒ケ岳や御嶽山を左手に見ながらの走行
松本は大好きな街だけど、まだ朝早過ぎるのでスルーして美ヶ原まで登る峠道を行きます。通行量皆無なので、6MTを駆使してガンガン回しながらタイヤを磨り減らしてワインディングを駆け上がります。
途中からは絶景ロードで名高いビーナスラインに入り、高原のワインディングを全開でブン回しながら走ると、いや〜楽しい!しかし、ビーナスラインの一部は路面がかなり荒れてきてますね。
ビーナスラインは青空と新緑のコントラスト
カッ飛んでるバイクやスーパーセヴンとランデブーしながらどんどん高度を上げていき、標高2,000mの美ヶ原高原美術館に到着。ちょうど本州のド真ん中あたりの天空の駐車場の気温は4℃。寒くてほとんど外にいられません。
この気温の中バイクは相当数が走ってました
タイヤを削りながらダウンヒルのワインディングを堪能して和田宿に到着。風情のある中山道の宿場町です。
新緑に萌える和田宿の陸橋で三脚撮り
古い家屋が建ち並ぶ山間の街にも、東南アジアから渡ってきたツバメの姿が。
店の入口でツバメがお出迎え
この先は全く目的地を決めていないので、とりあえずR153で奥天竜方面に。伊那からR361に入り、R152に向かおうとしたら、何やらいい雰囲気の街並みが。
そこは高遠という城下町で、今回初めて知りました。
千葉の大多喜に似た雰囲気のこぢんまりとした城下町
R152沿いに、
ポルシェ964が停められた雰囲気のいい蕎麦屋を発見!11:00の開店にはまだ早かったものの、店が開くのを待ちながら付近を散策することにしました。
今やお宝となったポルシェ964を所有する蕎麦屋
暫くすると、見る見るうちに人が押し寄せて、開店前に長蛇の列となってしまいました。すっげー人気店なんだなここって。
この店は天ぷらなどはやらずにほぼ蕎麦だけで勝負する潔さ。“高遠蕎麦”ってもんを初めて知って食べましたが、
焼き味噌と辛味大根で食べる滋味深い蕎麦は絶品!行列にも頷けるってもんです。
美味すぎて3枚も食っちまいました^^;
この高遠町からR152で奥天竜を経て浜松に向かおうと思い、それを今何シテルにつぶやいたところ、みん友のセルムさんから「R152は途中林道区間もあって浜松まで丸1日かかりますよ〜」とのご忠告を受けて、おとなしく中央道で飯田山本ICまで。確かに遠い!
飯田山本からはR151遠州街道のワインディングをひた走ります。この間の写真が無いけど、いや〜本当に遠い!踏んでも踏んでも着かないので思わずポックリ逝くかと思った(汗
基本的に信号も少ないのですが、遅い先行車につかまると抜きどころが無いのでかなりペースダウンしてしまいます。
途中で信州平谷の道の駅に立ち寄ると、そこはライダーのパラダイス。皆さんここを起点に奥天竜のワインディングを走っているようです。
鉄馬と生馬の競演
奥天竜のワインディングを抜け、夕方になってようやく浜松市に到着し、隣の新城市の新しい道の駅で小休止。
浜松に来ると必ず買うのが、この「あおしま三ケ日みかんジュース」。季節限定で三ケ日みかんをギュっと絞った果汁100%ジュースで、そんじょそこらのオレンジジュースとは次元の違う美味しさで、疲れたオッサンを身体の中からフレッシュにしてくれます。
季節限定・地域限定のあおしま三ケ日みかんジュース
給油がてら渋滞マップアプリを見てみると、東名/新東名とも上り線は東京まで数十kmに渡る大渋滞。マトモに帰ると渋滞にどハマリしてしまうので、まあ急がないし時間を潰しながらノンビリ帰ることにしました。下道を行くことも考えましたが、信州からここまでほぼ下道で来て若干お疲れモードなので、東京までは高速で楽をしたいところ。
昼に蕎麦を食い過ぎたのと道中で買い食いしまくったため腹が減らないのでウナギは諦めて、浜松いなさICから新東名に。渋滞にはハマりたくないので、御殿場ぐらいまでは全てのサービスエリアに立ち寄って時間を潰すことにしました。
…と思ったら、イキナリ浜松SAが満車で入れそうもなかったのでそこはパスして次の遠州森町SAに立ち寄ったところ、そこの駐車場で1時間以上も爆睡。すっかり日が暮れてしまいました。
掛川SA〜藤枝SAと立ち寄って、ここで晩飯を食うことに。藤枝SAのフードコートはお座敷もあってしかも空いているのでゆっくりできます。藤枝ラーメンを食ったらすっかり満腹になってしまい、ここでも1時間近く爆睡^^;
すっかり日も暮れた藤枝SAにて
この段階で20時を過ぎ、それでもまだ御殿場から先が渋滞しているので、静岡SAに立ち寄ろうと思ったら「満車」の文字。ここはパスして次の清水SAに向かいます。
清水SAでは殆どの店舗が閉まっていたので、コーヒーを飲み顔を洗って歯を磨いたら、なんだか眠くなってきたので(またかい)ここでもしばし爆睡^^;;;
車も人もまばらな清水SA
次の駿河湾沼津SAは大混雑。しかしこの時間では開いている店舗もあまり無いので、散歩とストレッチをして身体をほぐしてすぐに出発。
既に渋滞は横浜町田で10kmにまで減っているので、このまま行けば解消するはず。
夜中近くでも満車の駿河湾沼津SA
さすがに12時を回ると渋滞はほぼ解消して快調。御殿場から東名に合流し、最後に海老名SAに立ち寄ってコーヒータイム。
海老名で深夜ラーメンの誘惑に打ち勝った よくやったぞ自分
海老名からはナイトクルージング用のジャズをかけて軽快に夜の高速を駆け抜けます。こうして盛大に時間を潰しながら、渋滞には遭わずに深夜2時にホームタウンに到着。
静まり返った深夜のホームタウンのプロムナード
全行程の距離は約1,200kmで、平均燃費は11.2km/Lと、下道も多くワインディングではブン回した割りにはなかなか優秀な数値でした。深夜2時すぎでもドラコン上の外気温は17.5℃。この時期はあったかいっすね。
3.6リッターのスポーツカーにしては結構な好燃費
仕事がらみとはいえ気ままなロングツーリングはこうして無事終了。「ロング」ってほど長距離でもないけど。これぐらいの距離じゃドライバーもマシンも疲れ知らずです。翌日の5月6日からまた仕事でしたが、滅多に連休も取れないので、充分にリフレッシュできました!
ここで、あての無いツーリングにピッタリなBGMは、モッドファーザーことポール・ウェラー師匠の「Driving Nowhere」。
また夏ごろに、今度は北東北にでも行ってみたいです。休みとれるかなあ。