
この時期は毎年のように思うんですが、夏の終わりは秋の終わりよりずっと寂しいもので、去り行く夏を見送っていると思わず詩人になってしまいそう。仕事的に8月は毎年忙しく今年は特に忙殺されてお盆も無かったけど、令和最初の夏を惜しんでカッコつけてブログにまとめてみることにしました。
令和初の梅雨は長く、6~7月いっぱいはガッツリと雨続きだったのでアウトドア好きな自分としては廃人状態で、気ばかり焦って雨に煙る東京タワーを眺めて過ごす毎日だったものの、首都圏は8月に入りようやく梅雨明けヒャッハーで繰り出すことにしました。そういえば最近ふなっしーをめっきり見ないなっしーな。
梅雨明け直後のクッソ蒸し暑く不快指数MAXの中、
山里の廃校を利用した秘境系の蕎麦屋に向かいます。ここは土日しか営業していないのですが、年相応に早起きジジィ化している自分にとっては、朝10時から営業しているというポイントも見逃せません。味は素朴な田舎蕎麦でかえしの味もなかなか好みです。トシ食ってくると蕎麦の風味なんかにもやたらうるさくなってくる自分が客観的にもウザいっす。

■ヒメハルゼミの合唱が降り注ぐ鬱蒼とした雑木林に囲まれた廃校
山里の蕎麦屋でお腹いっぱいになったら、近くの幽谷を散策。マイナスイオンってよりは単に湿度100%的な空気の中でも、澄んだ水とカジカガエルの美声が響く水辺には癒されます。この場所は
映画「夏美のホタル」のロケ地として有村架純ちゃんが歩いた場所なので、オッサンとしても年甲斐もなく胸がときめちゃいますね。「夏美のホタル」は“夏・バイク・美女・ローカル線”ってシチュエーションだけで、もうけしからんです。

■こうして並べてみるとまるでヒミツのデートしてるような錯覚(笑)
■「夏美のホタル」予告編
8月3日は横浜でバンドのライブ。お越しいただいたみん友の皆様、ありがとうございました。約1年半ぶりとなるオープンな場所でのライブでしたが、渾身の力を込めて14曲を歌ったらすっかりバテてしまい、ホントすっかりトシですな…(弱々)

■満員御礼・大盛り上がりのうちに無事終了
仕事のスケジュールでお盆休みがとれないことは分かっていたので、空いた時間を見て夏を感じにバイクやクルマで出かけてみます。夏は感傷に浸りたくて1人になりたいのと汗だくになりたい性癖(謎)なので、こうしてのんびりと単独行動するのもオツなもんです。自分がクッソ蒸し暑いのが好きなのは、名前に「夏」が付くだけでなく、おそらく前世がマングローブだったに違いありません。

■炎天下のローカル線の無人駅でキリギリスの声を聞きながら汗だくプレイ

■平日の霞ヶ浦周遊路は夏空と湖面をひとりじめ
2年毎のこの時期は
恒例のユーザー車検の時期なのですが、今年は定期点検も含めて信頼する
カレストスポーツさんにおまかせです。点検の結果、経年劣化に伴い下記の消耗パーツを順当に交換しました。
・IGコイル
・プラグ(純正BOSH → NGKイリジウム)
・前後ブレーキパッド&ブレーキセンサー
・前後ブレーキフルード
・クラッチフルード
・MTミッションオイル
・ポーレンフィルタ

■前後ブレーキパッドは協議の結果純正のブレンボをチョイス
点検と車検でお盆の時期に911が無いので、暑い中2輪生活です。仕事の合間の夕方にMTBを漕いで
千葉港にある崩れゆくUFOを見学に。この場所はある理由からかつては警察が監視しており近寄りがたかったのですが、今では根元まで入れます。潮風に晒され風化が進み崩壊寸前なので、あまり真下まで行かないのが賢明です。

■夕暮れの港にそびえ立つ何ともアンバランスで不気味な建造物
せっかくの夏とはいえ全身で直射日光を浴び続けるのは年齢的に無謀なので、バイクで涼しい林道へ。ヒグラシの鳴き声がささくれ立ったオッサンの心に染み渡るものの、アブとヤブ蚊の猛攻の前に早々に退散。

■一見涼しげなものの実はアブとヤブ蚊とハチがものすごい

■ハイグリップラジアルタイヤでダートに入っちゃあきまへん
8月最後の週末はガラにもなくおセンチモード。旅情と郷愁を感じたくなって、房総半島南端の千倉まで鉄道で小旅行。夏の房総といえば、以前は季節限定運用の特急や急行、快速「白い砂」「青い海」が満員の乗客を乗せて行き交う賑やかな
“房総夏ダイヤ”があったのですが、今はそれも昔。房総夏ダイヤを懐かしみながら、車窓の景色が見られないロングシートの209系電車に揺られます。

■今は特急も来ない哀愁さえ漂う千倉駅
千倉駅から海までは緩い坂を下って約7分。誰もいない炎天下の道を3分も歩けば、突き当りのT字路の向こうに青い太平洋が臨めます。

■道路看板と空と海と信号機がブルーのコーディネート
太平洋に面した誰もいないビーチの熱い砂の上を裸足で歩くと、夏の残像を感じ取ることができます。何年か前にここの護岸に寝そべって夜空を眺めていたら、無数の流れ星(ペルセウス座流星群)を見たことを思い出しました。

■キリギリスが鳴くビーチの草原と太平洋
既に海の家は撤収し、シーズン終了を告げる無人の海水浴場には、遊泳禁止の赤旗が海風にはためいていました。

■もう夏は終わったのだと実感
ビーチで写真を撮りながら数時間ぼーっと過ごし、来た道とは違う畑の中の坂道を上がって千倉駅に向かいます。

■道端には西陽を浴びて夏に別れを告げているヒマワリが
途中の民家の窓の間からは、使われなくなったミシンでしょうか、夕陽の中の庭木の影と下に置かれた蚊取り線香とともに、まるで祖母の家に来たかのような光景には、一瞬にして少年時代にタイプスリップしてしまいました。

■今はこんなオッサンでも少年時代はありました
千倉駅で千葉行の電車を待っていると、反対側のホームには安房鴨川行の電車が単線の交換で入ってきました。ほとんど乗客もいない車中には、雰囲気たっぷりの女性のシルエットが。思わず望遠で盗撮してしまってごめんなさい。

■電車で帰ろう
長く生きていれば、人生は得るものは多いけど失うものも同じぐらいかそれ以上に多いことが分かってくるものです。特に夏は過ぎ去る度に何か大切なものや大切な人を失っていくようで、そんな気持ちを「いつもわすれない ~ September Waltz」という曲に込めてみました。
誰でも年を食うごとに昔を懐かしむようになってくるものですが、童心を思い起こさせる夏はやっぱりいつでも特別な季節です。
Posted at 2019/09/02 17:21:41 | |
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ポルシェ911 | 日記