
世界情勢不安に伴うこのところのガソリン高騰で、最近は酷暑の中でもすっかり自転車生活してましたが、クッソ暑い都市部を抜け出して夏を迎えに海まで出かけよう(カッコつけすぎ)と、バイクに跨りました。
千葉県房総半島は海沿いにJR内房線と外房線が通っており、かなり海ギリギリまで鉄路が迫っている区間もあるため、せっかくなので今日は涼しい林道や偏狭路を通って「海が見える踏切」を目指してみることにしました。出発前の早朝にGoogleマップで大体の見当を付けてみたところ、いくつかの海が見えそうな踏切を目指すと、大好物のワインディングと林道を繋いで自宅から往復350km強という行程になりそうです。
今日も猛暑日となりそうな中、熱中症にならずに果たして無事に帰宅できるのか自分!?
林道東奥野線から梨沢渓谷を経てまず向かったのは、保田漁港が目の前に広がる内房線の『
南吉浜踏切』。
東京湾を行き交う大型船と、港の堤防で釣りを楽しむ人を臨むのんびりした小さな踏切で、軽自動車1台がやっと通れるぐらいの狭さです。
段差もかなり大きいので、実質上軽トラ専用といった感じの佇まいで、国道127号線が目の前なのにも関わらず通行する車両は全くいません。
まだ早朝なのに、踏切の坂でバイクを押し引きしてこの時間帯から既に汗だく。
次に向かったのは上の南吉浜踏切からすぐ近くにある『
妙本寺踏切』。
名前の通り妙本寺という鄙びた寺のすぐ裏にあって線香の匂いが漂ってくる、いい雰囲気の踏切です。
木立の間から海を臨む立地がなかなかフォトジェニックで、調べてみたところ1997年に反町隆史と竹野内豊のダブル主演で放送されたTVドラマ「
ビーチボーイズ」のロケ地で、広末涼子の通学路として使われたようです。
ドラマ「ビーチボーイズ」で終わらない夏を求め続ける登場人物たちは、夏と海を愛する自分にとって理想像です。観たことないけど(すいません、テキトー書きました・笑)。
内房から嶺岡中央林道と県道186号の屈曲路を通り、2時間近くかけて房総半島を外房へと横断して向かったのは鴨川市の太海・江見間にある『
青木踏切』です。
ここは海側から踏切を渡るとすぐに民家の行き止まりで、その数軒の集落のためだけにあるような踏切。軽自動車もやっとぐらいの狭さで、なおかつ段差もかなり大きいので、こちらも南吉浜踏切同様にほぼ軽トラ専用ですね。
200mほど先に見える広々とした太平洋はどこまでも青く、まるで日本の夏の原風景のよう。
清々しい風景とは裏腹に、ここまで水も飲まずに相当の距離をカッ飛んできて、急なスロープを撮影のためにバイクを押し引きしたこともあり、パンツまで滝汗びっしょり状態で脚を高く上げてシートの高いWRに跨ることも辛くなってきました(弱々)
その青木踏切から目と鼻の先にある『
江一号踏切』も、目の前に太平洋を見下ろすなかなか絵になる立地で、ここもドラマやテレビCMのロケ地として出てきそうな雰囲気。
どの踏切もそうですが、バイクを停めて撮影していても他の車両も通行人も全く通らず、日常的に誰か使ってるんかいな?と思うほど。まあその分長閑な雰囲気でゆっくり撮影ができるんですが、首都圏とはいえ千葉県も過疎化が心配になっちゃいますね。
そこから国道128号を勝浦に向かって走るルートが一番キツかった・・・炎天下の海沿い国道は鴨川シーワールドや鴨川市街、点在する海水浴場や観光地の渋滞でマイペースで走ることができず、ノロノロ運転と信号待ちでゴーグルの中まで汗が垂れてきて目の中に入ってきます。当然ヘルメットの中からブーツの中まで汗だくで、たまらずコンビニに立ち寄ってはミネラルウォーターをガブ飲みしました。
こんなシチュエーションと暑さって、何年か前にもあったような。房総を走るなら、やっぱり交通量・信号とも極少の内陸裏道ルートが一番です。
暑さでヘロヘロになりながらも、房総一美しいと言われる勝浦市の守谷海岸を臨む外房線の『
長見踏切』に出ました。ここの踏切は本日のラストを飾るにふさわしい素晴らしいオーシャンビューのロケーション。
江ノ電の鎌倉高校前のような雰囲気もありますね。あんなに華やかで賑やかでもないけど。
この踏切も軽トラ1台がやっとな狭さで、しかも海側からのアプローチは短いながら急坂で路面の中央には階段まであり、自転車は押して通るように促されている造りです。
眼下の守谷海岸は白い砂のビーチと真っ青な海に浮かぶ鳥居が建つ島も見ることができ、絵葉書のような美しさ。但し新型コロナの影響か今季もビーチが封鎖されているので、海水浴に出向く方はご注意ください。
【勝浦は涼しい】
ところで、
こんなニュース記事がありました。
確かにバイクで走っていても、灼熱の内房側(それでも東京よりは全然涼しい)から外房側に出ると、涼しいというか、特に勝浦界隈は体感的にもかなり冷んやりします。
恐らく親潮(千島海流)の影響が強いのでしょうが、勝浦市はリアル避暑地としてもっと脚光を浴びてもいいのかも。
勝浦から大多喜、高滝から市原市への林道を駆け抜け、千葉市に入ったところで大渋滞(泣)。車と一緒に渋滞にハマっていると、周りの車のラジエターからの排熱がハンパなく、暑さで意識が飛びそうになるので、やむなく渋滞の間をすり抜けて自宅に向かうものの、暑さと疲れでフラフラ状態でなんとか帰宅。バイクから下りて服を脱ぎ捨てて麦茶を一気飲みし、シャワーを浴びてダウンしてました。
昔から真夏に運動したり自転車やバイクに乗るのは大好きですが、年とともにキツくなってきていることを感じた酔狂な「海が見える踏切を巡る物好きツーリング」の顛末でした。

※ビーチ&駐車場封鎖された守谷海岸で泳ぐ地元民の方々
Posted at 2022/07/04 18:58:49 | |
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