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FreeDogのブログ一覧

2019年01月24日 イイね!

物語A195:「大音声」

王者コナンは左右で控えているゲッポル中佐とハインネケル大佐に、この羨ましい・・もとい、ふざけたお祭り騒ぎの団子集団を両翼から拘束衣で包み込むようにして攻撃するように命じた。
その命令を受けたゲッポル中佐とハインネケル大佐は、高地の稜線に沿って整列している右翼の「第QSS戦車私団」と左翼の「SS(スペシャルソード)親衛隊」をそれぞれ指揮し、左右に大きく分かれて攻撃の布陣の為に整然と静かに、そして速やかに団子集団の両翼へと移動して行った。

この移動で中央が開けた北方蛮族達は我先にと仲間同士でもみ合いながら前に進み出てくるのだが、やはり王者コナンより前に進み出る北方蛮族はどこにもいなかった。
同時にベンとハーの周囲にも不幸な犠牲者を除いて、大きな空間が出来ている。

ゲッポル中佐とハインネケル大佐が団子集団の両翼へ配置に就くタイミングを見計らって、王者コナンは蛮族達の長であるゴヤスレイ団長、バルカ、あるそん長官にお祭り騒ぎの中央への突撃を大音声で下知した。
その大音声はナイナイメー辺地の一帯に轟き渡り、第一飛行隊の新米村民兵の動きをも凍らせるほどであった。
王者コナンのこの下知はいわゆる、正面から好き勝手に戦えという事と同じである。これは北方蛮族達にとっては最も大好きな戦法であり、心底から待ち望んでいた下知であった。
大音声の後、ワンワンセブン高地を瞬く間に北方蛮族達の奇声が覆いつくした。

「ズナッペス団」「攻殻デルタレンジャー」「あるそん・ろう火付盗賊方」の各北方蛮族らは、王者コナンの攻撃の下知が下されたと知るやいなや(あの大音声では当然であるが)、それぞれのリーダーたるゴヤスレイ団長、バルカ、あるそん長官の命令などに一切構わずに我先にとワンワンセブン高地を転ぶように、中には実際に転びながら、ナイナイメー辺地に散らばっている第一飛行隊に向かって蛮声をあげながら突進していった。部下と同様にリーダーであるゴヤスレイ団長、バルカ、あるそん長官もいちいち部下に細かい指図など出さずに、「一番乗りは我じゃ」と叫びながら前を行く味方をも蹴散らして第一飛行隊に襲い掛かっていった。

そして、王者コナンが動かないと悟ったベンとハーは縄張りに散っている不幸な犠牲者を高地から蹴落として、縄張りを綺麗に掃除している。

第一飛行隊の村民兵は焚火の横でまだ騒いでいたり、酔いつぶれていたるところで死んだように寝込んでいた。
宴会の締めとして焚火を囲んで煮汁をすすっている村民兵も居た。
バーナモン・ゴメリー中尉の指示に従って真面目に、ワンワンセブン高地に向かっている村民兵も居たが、小さな集団になって馬鹿騒ぎをしながらの遠足風でその歩みは遅々としていた。
それ以外にも単独で、適当に歩き回っていた。
「迷子」と言った方が正確かもしれない。
またある村民兵は真っ白い積雪の上に仰向けに大の字になって寝ころび、雪の妖精を雪上に作っている。
個々の活動はバラバラであったが、それでも第一飛行隊はじわりと目的地に近づいていた。
しかし、そのほとんどが戦闘を知らない新米村民兵である事に間違いは無かった。
王者コナンの大音声で、新米村民兵の体は凍りつき、恐る恐る周囲を見回し仲間を見た。

それ故に、第一飛行隊の新米村民兵の面々は王者コナンの大音声に縮み上がり、一時の間全てが静止した。その後に奇声を発しながら襲い掛かってきた北方蛮族らの大群にあっという間に取り囲まれてしまい次々とタコ殴りにされていった。
闘いの訓練すらしていないも同然の新米村民兵であるだけに囲まれて襲われると恐怖で縮み上がり、抵抗する事も忘れて頭を抱え込んで座り込んだり、けつバットされながら這うように逃げ回ったりと半狂乱のパニック状態になってしまった。

この新米村民兵の集団の中には戦闘経験のある第30軍団の現役兵士も混ざっており、敵に包囲されても反撃する戦闘能力は充分にあったが、周囲の新米村民兵の半狂乱状態の影響を受けて、同じ様に恐慌をきたしてしまい、張扇の嵐の中をただただ逃げまどってしまっていた。こうして、瞬く間に「第1飛行隊」と「ズナッペス団」「攻殻デルタレンジャー」「あるそん・ろう火付盗賊方」の北方蛮族らは大きな塊となり乱戦状態になってしまうのである。

コナンの命令を受けたゲッポル中佐は「第QSS戦車私団」を率いて、この乱戦の塊の右翼に着陣した。
一糸乱れない隊列での着陣である。
ハインネケル大佐もほぼ同時に「SS(スペシャルソード)親衛隊」を率いて左翼に着陣した。
同じように一糸乱れない隊列の着陣であった。
その二つの部隊の到着タイミングは息の合った部隊を彷彿とさせ、それを証明するかのように同時に参戦した。

両軍は大きな乱戦の塊を包み込むようにしてじわじわと両側から花が閉じる様に押し潰しにかかった。
そして、両軍は第1飛行隊の後方に少し隙間を開けていた。
これには理由があった。

「窮鼠猫を噛む」である。

逃げ場を失った事を知った敵が絶体絶命のピンチとなり、「死して再び生きず」の境地に陥った時の反撃が尋常ではない事をゲッポル中佐もハインネケル大佐も経験で知っていた。
普段は弱いが、そういった境地になって暴れる敵兵を押さえつけるだけでも大変な事なのである。
そこで、後方を開けておくことで明らかな逃げ場を作っておき、そのような心理状態に追い込まないようにしているのである。

敵の村民兵達がそこに包囲網からの逃げ場がある事を知ればそこへ逃げ込もうとする事に必死になり、死に物狂いの反撃を考える事すらしなくなる。
さらに、背を向けて逃げる敵を打ちのめすのは意図も容易い事なのであった。
後方のこの隙間は逃げ場を装った、実は巧妙に仕掛けられた罠なのである。
そして、思惑の通りに次々とその罠にはまってしまう第1飛行隊の村民兵の面々であった。

だが、この後方を開ける理由は王者コナンだけは違っていた。
さらに、王者コナンはそこを逃げる敵を追撃する事もしない。
つまり、逃げた敵、この時は敗者であっても、一旦身を引いて鍛えなおし、より強靭になってから「我に掛かってきなさい」という願いを込めて後方を開けるのである。
常に「最強」を求めるコナンであった。

-- 灰色猫の大劇場 その7 ----------------
灰色猫が玉座に座っている。
バニー服の兎が柱の影から玉座を狙っている。
玉座を前に松明を手にする放火兎が居た。

放火兎は王様である灰色猫に「天誅でござる」と言い放つ。
だが、目が泳いでいた。
そして、意味深に柱の影に視線を向ける。

灰色猫は柱の影に虎視眈々と玉座を狙っているバニー服の兎を見つけた。
「うむ、良きに計らえ。」

放火兎がバニー服の兎を襲う。

襲われた兎は海辺で泣いていた。

ここで現れる通りすがりの神様は、鉄球に打ち据えられた傷(灰色猫の大劇場 その5)が回復せず、まだ病院に入院していた。

--続く
この物語はフィクションです。実在の人物、団体とは一切関係ありません。
この物語の著作権はFreedog(ブロガーネーム)にあります。
Copywright 2019 Freedog(blugger-Name)
Posted at 2019/01/24 22:25:54 | 物語A | 日記
2019年01月19日 イイね!

実地検証:見上げる空は同じか?

今、一月も過ぎようとし、学生さんは受験真っ盛り。
そして、には夢見る恋人・友人・知人・家族らがその夢を追って桜のように散ってゆく。
別れの時、遠い地に旅立ってゆく恋人や友人、または家族に
「どこも見上げる空は同じだよ。」とか、「いつも、同じ空を見上げているよ」などといった声をかける事を物の本で読む。
ならば、実論主義である私めは「本当に空は同じか?」で早速、旅に出たのは何年前だろう。
で、今更のその写真レポートである。26連ちゃんでスクロール大変だが・・・
(本音はただ走るための単なる理由付けなのだが・・・)

この空01 鮎沢
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あちらの空02 日本坂
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そこの空03 三方原
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そちら空04 守山
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それの空05 養老
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いわゆる空06 刀根
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ただの空07 敦賀
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あっちの空08 敦賀の午後
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こっちの空09 福井県上中町
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かなたの空10 京都府綾部町
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あれの空11 兵庫県山南町
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あそこの空12 加西SA
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こちらの空13 竜野西PA
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なので空14 尾道
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ここの空15 尾道
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なのに空16 尾道
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いまの空17 尾道
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かの空18 広島県本郷町
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あの空19 出雲市
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やはり空20 松江城
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これの空21 鳥取県江府町
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どこかの空22 人形峠
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いつもの空23 胆馬楽座
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その空24 舞鶴市匂崎公園
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あちこちの空25 滋賀県西浅井町
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(思いつかん!)の空26 琵琶湖
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さてさて、皆様には同じ空に見えますでしょうか?
この空もあの空も「近所で見たことあるよ!」なのかな?
Posted at 2019/01/19 23:59:06 | プチプチ旅+過ぎし旅助を含む | 日記
2019年01月03日 イイね!

物語A194:「ナイナイメー辺地に陽は昇る」

ナイナイメー辺地の第1飛行隊によるお祭り騒ぎを、彼らの集合地点であり目的地でもあるワンワンセブン高地の頂上で冷然と見下ろす北方蛮族の王者ケンメル・コナンの姿があった。

王者ケンメル・コナンの両脇には、この北方地帯までにも付き従って来た部下達で構成される「第QSS戦車私団」を率いるゲッポル・ゲッポル中佐と、同じく元帥に付き従った「SS(スペシャルソード)親衛隊」を率いるヒル・ハインネケル大佐が左右に布陣している。
彼らの部隊は高地の稜線を覆うように左右に長く隊列を組んで並んでいた。
そして、その背後には王者コナンの力量に惚れ込んだ北方蛮族の強面の面々が烏合の衆のように群れている。

「ズナッペス団」を率いるジェロ・ゴヤスレイ団長「攻殻デルタレンジャー」のリーダーであるハンニバル・バルカ(この集団は強さだけで優劣が決まるので、これといった肩書は無い。)、「あるそん・ろう火付盗賊方」(「改」の一文字が付いていないことが意味深である。)の頭、あるそん・ろう長官達の北方蛮族が王者コナンの下知を首を長くしながらも、戦いに逸る血気盛んな仲間達を力ずくで押さえつけながら待っていた。

「第QSS戦車私団」と「SS(スペシャルソード)親衛隊」は一糸乱れずに整列していたが、北方蛮族で構成される「ズナッペス団」「攻殻デルタレンジャー」「あるそん・ろう火付盗賊方」は隊列を組むというよりも各自適当に群れているだけであった。
時折、戦闘を前に熱くなり過ぎている故に、他の群れと喧嘩したりしている。
また、自らが一番乗りを上げようと少しでも群れの前に出ようしてお互いに張り合ったり、口喧嘩をしたり罵りあったりと騒々しかった。

さらには、前方の敵との間に壁のように立ち塞がる「第QSS戦車私団」と「SS(スペシャルソード)親衛隊」の隊列の隙間や、その頭ごなしに獲物の様子を窺おうとして伸び上がったり、隊列に少しでも割り込めそうな隙間があれば無理に割り込もうとしていた。
それをジェロ・ゴヤスレイ団長、ハンニバル・バルカ、あるそん・ろう長官が腕ずくで、時には鞭や棒や辛子明太子などの武器を使って押し返していた。

北方蛮族らは何とかして自分が先頭に立とうとしていたが、どの北方蛮族も王者コナンからは必ず一定の距離を保っていた。
ベンとハーを繋ぎとめている綱の届かない距離は必須の危険地帯として確実に距離を保っている。
しかし、その綱がゴムのように伸び縮みする綱である事に気がつかない不運な蛮族も少しながら居た。
咬み傷とおしっこにまみれた不運な北方蛮族が身ぐるみを剥がされて周囲に幾体か転がっていた。

王者コナンはナイナイメー辺地で繰り広げられているお祭り騒ぎを眺めながら思案していた。
この集団が何をしたいのかが読めなかった。
どうも、自分の居る地点に集まろうとしているようにも見えたが、あちらこちらで起こる宴会騒ぎを見て確信が持てなかった。

しかし、一番の思案どころは、この集団のどこを見ても自らの闘争心を湧き起こす強者の輝きが見えないという事である。
この付近を根倉にしている浮浪者から大軍団が天空から出現したという報を聞いて直ぐに仲間を引き連れて集まってはみたものの、「つまらない」が王者コナンの心の声であった。しかし、コナンは直ぐには諦めなかった。
強者の中には普段は普通、時にはそれ以下だが、戦いの最中にその内なるパワーを発揮する強者が居る事をコナンは知っているのだ。
火事場の何とかである。
だが、この乱痴気騒ぎの集団の中にそういった強者が居るのだろうかかという疑問が時間が経つにつれて強くなった。

後方に控える北方蛮族の仲間達の動きも目の片隅で五月蠅かった。
そろそろ適当に餌でもあてがっておかないと、勝手に暴走し始めるのではないかと思えた。
北方蛮族らが勝手気ままに動けば戦場はさらに大混乱状態になると創造できた。
既に敵自らが混乱して広範囲に散っている状態のところに北方蛮族が勝って気ままに飛び込んでしまうと全く手が付けられなくなる。
当然、この混乱に乗じて敵は逃亡する事が当たり前のように予測できた。
強者が戦場のそのような隙を見逃す筈がない。
危うしと受け止めたら直ぐにでもその隙に乗じて逃げられてしまう。
それはコナン元帥の欲望を満たせないのでそれなりに困る。
そこで、コナンはまだ仲間達、特に北方蛮族達の制御が利く間に、強者の燻り出しをする事にした。

-- 灰色猫の大劇場 その6 ----------------
灰色猫が玉座に座っている。
もぐらが柱の影から玉座を狙っている。

玉座を前に螻蛄が居た。
螻蛄は何かを言いたかったが、頭脳がおけらだった。

そして、そんな螻蛄を囮に使ったもぐらは日に当たりすぎて熱中症で倒れた。
もぐらは強い日差しに弱いことを忘れていたのだ。
この惨状を前に灰色猫は静かな一時を玉座の上で寛いでいた。

--続く
この物語はフィクションです。実在の人物、団体とは一切関係ありません。
この物語の著作権はFreedog(ブロガーネーム)にあります。
Copywright 2018 Freedog(blugger-Name)
Posted at 2019/01/03 19:36:53 | 物語A | 日記

プロフィール

「プリウスミサイルというが・・・ http://cvw.jp/b/1467453/47466114/
何シテル?   01/11 12:41
FreeDog(寒;)です。よろしくお願いします。 好きな言葉「笑う門に福あり。」 さぁ、みんなでブログ読んで笑いましょう! 嫌な真実「My JOKE...
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