
Z3の直6エンジンはM52TUB20型です。M52系のテクニカルアップデート版で、吸気側に加えて排気側にも可変バルブタイミング機構が追加されたものです。可変バルブタイミングがなんでVANOSなのかと調べてみると、 可変バルブタイミング=(英)variable camshaft timing=(独)variable nockenwellensteuerungということで、ドイツ語の頭文字でVAriable NOckenwellenSteuerung=VANOSということみたいです。VANOSのことは良く取り上げられているのですが、エンジン写真向かって右側のインテークマニフォールドについてはあまり取り上げられていないように思います。BMWのインマニは各世代独特な形をしていて魅力的なのですが、M52系のインマニには、DISAというものがついています。これは、回転数に応じて中低回転域では長く、高回転域では短くインマニの長さを切り替えるもので、3750回転で切り替えになっているようです。

メインマニフォールドと共鳴マニフォールドの組み合わせをメインマニフォールド内のバルブを開閉して切り替えて、低回転域では気筒間の干渉を利用して共鳴過給と吸気流速の向上を狙い、高回転域では経路をシンプルにしてスムーズに大量の吸気をさせるようにしているようです。そのつもりで聴いていると、吸気音が高回転域で変わっているような感じはします。
可変吸気システムということで、T-VISってどんなだったんだろうとみてみると、

<画像はWikipediaより>
鋳物のインマニがカッコイイ1G-GEです。インマニを数えると…12本。
T-VISは・・・
「T-VISは、各気筒に2本ずつある吸気バルブに対しそれぞれ独立したインテークマニホールドを持ち、低回転では片側をバタフライバルブにより閉じ1本とし、高回転では2本に切り替える構造。作動は負圧アクチュエータを用いており、エンジン回転数が4,650rpmを超えるとバキュームスイッチングバルブで負圧をアクチュエータに送り、バタフライバルブを開かせる」<Wikipediaより>
ということで、インマニの本数を切り替えて、吸気流速と吸気量の関係を調整するもののようです。
画像の1G-GEは初期型ですが、後期型では低速側インマニの管長が伸ばされて、より低速トルクを厚くするように改良されているそうです。
DISAとT-VISについて見てみました。
似たものかと思いきやだいぶ違っていました。
なんでもゴールドスタンダード一択というのは
面白みに欠けますから、これは良い感じ!
目的は同じでも答えは違うというのが面白いです。
Posted at 2020/08/21 01:10:48 | |
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