2018年04月17日
原初的なヨロコビ
車のSNSなのに自転車ネタが続いて申し訳ありませんw
最近の車って「洗練」と引き換えに様々なモノを失ってますよね。
電動パワーステアリングが「いついつどこそこの油圧パワステと比較して遜色ないくらいデキがいい」と言ったところで、結局は相対的なハナシでしかなく「ナマのヨロコビ」だとか「素の素晴らしさ」という意味では後退しているのです。
人工的に作られた感触なのです。(極論ですけど)
そして相対的に例として挙げられている油圧の方のパワステも、今現在の車よりも自然に近かったというだけで結局は「人工的なモノ」でしかなく、本当にデキのいいナマのステアリング操作系と剛性を持つ車に対しては「油圧アシストによる洗練を手に入れると同時に失っているモノ」が少なからずあります。
ただ、それが正しいとは言い切れません。
技術は常に進歩してまして、TPO的に常に乗っててサイコー!な操作感や乗り味を持つ車に乗り続けるのは体力的にも厳しいですし(それが平気!というステキな変態さんは否定できませんw)通常は普段乗っていて負担にならない車の方が別の側面から見て優れていると思います。
私はお世話になっているショップさんのご厚意で試乗させてもらった964に乗った時に改めてこういう感覚を強く感じました。
964はスポーツカーとして素晴らしい。
930やナローと比較して、それでもまだ「ナマの素晴らしさ」からはちょっと現代寄りになっているんだろうけど、普段乗りも快適で楽ちんな981と比較して、なんと漢らしい硬派な車なんだ!
ただ、それを素晴らしいと思うと同時に、964の後に乗って感じる乗用車感が強く感じるようになっちゃった981に乗って思うんですよ。
洗練された分、乗用車ちっくに感じてしまうがそれだけ普通にどこでも運転できるし、メンテ手間も省けているし、そういう意味では恵まれているとも言える。それが「進化」なのかも…と、上手くまとめられませんが、なんとなく自分の中で納得しています。
エリーゼにしても、何に例えても素晴らしい乗り味を持つ車はいくばくかの洗練性だったり快適性やメンテ手間と引き換えに、それらの素晴らしさを手に入れてたり、実現していたりしているとも言えます。(異論はあるかと思いますw
前置きが長くなりましたけれど、そういう事に考えを馳せるほど今回のロードバイクの乗り味は深かったです。
路面を直接手でなぞるような…
と、ハンドリングやステアリングを通して得られるインフォメーションに富んだ車に対して良く使われる表現です。
emonda SL5に乗って最初に感じたのが正にコレ。
自転車のハンドルを通じて感じる生々しいグリップ感。
それなのにカーボンフォークが絶妙に路面から発生する振動を吸収していて手が疲れにくいのに、こういう感覚を伝えてくる(=それだけ豊富に伝えてくる分、普通のママチャリとかよりも疲れるのは確かです)
チェーン駆動とは言え、フレームの各所剛性だとか駆動系のロスの少なさも手伝って、ペダルをこげばこぐだけ路面にダイレクトに駆動力が伝わってる感触がある(=リジット感
究極のいろいろ省いた「ナマの感触」が正に溢れんばかりにあるじゃないすか!?
自転車、非常に捨てがたい楽しみに溢れてるじゃないか!!
ピロボールだの、サブフレームをリジットで接続だのパワステレスだの何だのいろいろ経験してきましたが、レーシングカーだとかスパルタンなスポーツカーが楽しい、そういうソリッドな乗り味にしたい、またはそういうパフォーマンスを得たい、パフォーマンスを上げたい…という行為を繰り返すと正にそういう感覚に近くなっていくんですけど、ロードの世界ってホント、まんまやんw
そりゃそうだよな、電動部品も何もかもない。存在してない(一部上位車種はディレイラーが電動だったりしますがwそれは今はおいといて)んだから「ナマの感触」は当たり前。
うーん、なんか上手くまとめられてませんが…
自転車もこういうのに乗る・触れるまでは「凄いんだろうなぁ」程度におぼろげに考えてただけなんですけど、実際に触れて「今の車とかが失ってる原初的なヨロコビに溢れてる」と思ったんです。
安くないですけど、そういうヨロコビに触れる事ができるのがかえって20数万円で体験できるなんて安いんじゃないのか!?
なんて思った次第です。
上手くまとめらんない…w
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2018/04/17 08:28:07
今、あなたにおすすめ