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イイね!
2019年04月23日

新常識

ロードバイクの世界は、レースのレギュレーションにて車重6.8kg以下の車両はレースに出れない。
というレギュレーションが生まれてから「最も効率の良い軽量化」の道が断たれた為、次なる抵抗値を減らす+効率を高める為に「空力」が重視されています。

その新常識として、様々な研究結果が報告されています。

その新常識を読んでいて面白いな!と思ったのが以下の点です。
・タイヤの空気抵抗も無視できない。
自転車の競技の世界では、車ほどのグリップ力を要求されません。
出力はあくまで人間ですし、出せる速度がある一定である為。
そこから先は、いかに必要なグリップを発揮させつつ「転がり抵抗を減らせるか」が最も大事だと言われてました。
そこでも技術的に頭打ちとなった結果、次の要素としてタイヤの空力が注目されています。
具体的な銘柄は伏せますが、某有名なハイパフォーマンスタイヤは転がり抵抗は優れているが空気抵抗で少し劣る。(A)
もう一方の銘柄は転がり抵抗でそのタイヤに肉薄するが少し劣る反面、空気抵抗値が偶然タイヤに刻まれているトレッドパターンによって低く、空気抵抗のアドバンテージで先ほどのタイヤを超える。(B)

…などという非常に微々たる差なのですけど、興味深い風洞実験結果に。
風洞実験設備は、ロード界のホイールなどで有名なDT Swissが要するSwiss SIDEという会社が持つ風洞実験設備で実験されてました。

(A)のタイヤは細かくコーナリングと加減速を繰り返すクリテリウムというタイムアタック方式のレースだと大いにアドバンテージを発揮される。
(B)のタイヤは空力で優位の為、長いダウンヒルを含む長距離レースになればなるほど、その空気抵抗値がそのまま優位性に繋がって、(A)のタイヤを超える。

車の世界では、主にタイヤ自体の重量やグリップ特性(熱ダレも含む)、そしてライフに関しては多くを語られていますが、こういう空力まで突っ込んだ結果などの多くは我々一般ユーザーには知らされていません。
また、詳しい人は詳しいですけれどタイヤにとって大事な性能があります。
それは「想定荷重」です。
昨今の自動車は、求められる安全装備や燃費対策、衝突安全性能としての衝撃吸収ボディなどで、年々増加の傾向にあります。
タイヤメーカーとしては、製作するサイズによって装着するだろう車の車重を想定して、タイヤの特性を設計します。
そこからもたらされるタイヤのバネ係数や剛性など、重要な性能が決定されます。
しかし、一方で昔の車などとても軽い車重の車も存在します。
現代でも売られている一部の車はとても軽量です。
そういった車に合う相性のタイヤを選ぶというのも大事です。
重い車なら重いなりに。
軽いから全ての面で手放しで有利かと言えば、そういった側面でルーズに商品を選んでいたら自ら有利さを放棄している例もあります。
(タイヤが本来のポテンシャルを機械的に発揮できない)

非常にわかりやすく、極端な例をあげると一時期のTVRがわかりやすいです。
純正採用されていたブリジストン エクスペディア
これのタイヤ特性は、同時期に売られていたフェラーリやポルシェやアルピナなどの高級スポーツカー(スポーツグレード)に装着が前提として開発されていました。
ハイグリップなのにタイヤノイズが低く…と、タイヤそのものはかなりの高性能品かつ高級品で、一度は履いてみたい。と当時のおっさん共は一度は思った事があるだろうタイヤです。
TVRの軽さに、このタイヤの「想定荷重」が到達していなかっただろう、という記事をいくつか見る事ができます。
また、それが原因かトリッキーな操縦性も存在し、有名な某プロダクションのイベントで若手俳優さんがタコって事故るシーンも。
昔の車だから…という話題ではないんです。
組合せの妙によっては同じ経験をしてしまう可能性も秘めてます。

※ただ、ここ最近の車は車重が重くてもFFベースの車が多く、発揮されるトルクなどがひと昔前よりも、一段と大きくなった現在。
メカニカルグリップを増やすという意味合いもあって、フロントヘビー化が進んでます。誤解を恐れずに言えば、怠惰な設定でそうなっているのではなく、積極的にそうなっている車種もあります。
見た目の前後重量配分を大事にするんじゃなく、です。
その為、同一銘柄で担当する荷重が前と後ろで極端に変わる為に、タイヤ側の想定荷重が幅広くなって(技術の進歩)以前よりは神経質にならなくても、タイヤ側のスイートスポットが増えているという側面もあります。

車の方も、こういうところまで踏み込んだ結果を一般ユーザーである我々にきちんとレポートしてくれたら多いに参考になるのに、と思いました。

プロじゃないんだから、安くてそこそこ良いタイヤ履いて練習の数こなした方が速くなれるし、楽しい!
それは確かにその通り。
私もそういうの、大事だと思いますし、私自身もどちらを優先するかで言えば、続けて遊ぶ為に必要なコストを重視します。
しかし、正しい情報を多く得た上でそういう選択肢を拡げておく、というのも大事だと思いますし、同じ予算内で選べる機材でより有利に使える機材をえらべるなら、それにこした事はないですよね。
アマチュアとはいえ、スポーツしているんで。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2019/04/23 09:18:36

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この記事へのコメント

2019年4月23日 23:20
こんにちは。
そのエクスペディアが純正採用されていた車に乗っているものですが、オーナー間ではそういう感触持っていた人はいなかったと思います。耐久性に少々欠ける印象がありましたが、もう昔の話で良く覚えていないですね。もし記事などお持ちでしたら雑誌名等参考にさせていただきたく思います。
コメントへの返答
2019年4月24日 6:04
青39さん、おはようございます。
コメントありがとうございます。

随分前の雑誌になるので、当方が所持していた雑誌はもう手元にありませんが、はっきりと記憶している記事では沢村慎太郎氏の記事です。
あと、誰だったか…
TVRの特集記事、というカタチではなく何かのコラムの一部で一例として取り上げられていたのを記憶しております。
普通に走る分には問題ないのは昔の911もそうなんで、それは間違いないでしょうけれど、攻める方向性になった時にトリッキーな特性が現れるが、それの一因としてタイヤの想定荷重に達してない恐れは十分にあり得る、という内容だったと記憶しております。

また同時に似た様な話題として、サイズ的にはあまりそういった大型、重量級(昔で言うところの重量急なので車重1.5tあたりからそれを指していました。今となっては1.5tでも軽い方ですけど)の車を想定したタイヤを装着する事はほぼ無いが、スーパー7などは顕著に軽いから気を付けた方が良い、みたいな記事でした。
今のスーパー7系のタイヤ事情は良く知りませんが、その記事を読んだ1998~2000年前後(←すみません、ここ修正しました)の時は、サーキットに来られるような御仁は、ほぼみなさん「ラーメンタイヤ」と言われるダンロップだったか?
ちょっと記憶がもう薄くなってますけれど、98Jっていうタイヤを好んで履かれている人が多かったです。
コストもそうですけど、車重の軽い車と相性が良かったらしいです。(オーナーの方とサーキットで直接聞いたハナシです)

聞いたハナシや記事を参考に書いたお話しですみません。

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