うーむ、難しいモンですね…。
概ね、Roval rapide CLX32・50・64と、それの基本を共通とするミドルグレードであるCL50 discの評価とか世間の評判とかは
この通りです。
↑このリンク先の記事は、私が大変勉強させていただいているIT技術者さんという方が書かれた記事です。
いつも勉強になります。
ありがとうございますm(__)m
私、先日のブログで、CL50 discに
二点の改善を施した記事を書きました。
※その記事では、
・カーボン製リム起因によるホイールバランス
・前輪ハブの回転が渋くなる問題点
以上、二点の問題について改善した報告みたいな記事を書きました。
細かい内容に関しては、お世話になっているショップさんの知見にも絡むので、はっきりと書けない内容だったのはお詫びしますが、見る人が見ればヒントになる筈。
と思って書きました。
気付かずに乗っていた人や、気付いたけれど解決に向かってなかなか行かなかった人のヒントになれば…と思います。
ただ、この
記事でも書いていた通り、ホイールバランスを取って随分と改善された。
改善されたけれど、軽さがもたらすのが原因なのか…
「バランス取り後もリム軽い為かそういうフィーリングが100%改善されたのか?と言うと完璧になくなったワケではないんですけど、はっきり言って安心感がハンパない。」
と、私が書いてますが…実は、「そういう事だったのか!?」とコレの原因へのヒントとなる記事をタイムリーに見つけました。
それが
こちら
↑こちらの記事も、のむラボさんという
ホイールだけに留まらず、機材全体的に詳しいとても素晴らしい技術を持った職人気質の方が書かれている記事です。
手組ホイールにはとても高い評判があり、この人の理論に基づくホイールはとても興味があります。
そんな凄い方がRovalの事に関して「イマイチw」と書かれています(衝撃)
そして、書かれている内容がRovalのディスクブレーキ仕様のホイールは前後共に2:1組みで組まれているんですけれど、後輪が2クロス:1クロス、前輪が2クロス・1ラジアル組みです。
その2本交差組みの方のスポークテンションが「ヌルイ」と。
私、手で軽く弾いた感触だと、最近のエアロスポークで組まれたホイールの様にとてもテンション張った状態じゃなくて、緩いんだと思ってました。
あ、これは私が所有するCL50 discに関してです。
CL50はDTコンペティションレースという丸スポークで組まれている為です。
※一般的にはエアロスポークを形成する際に加圧する加工段階において、材質の機械的性質が変わって、より強く引っ張れる仕様になると聞いております。
その為に、CL50の丸スポークを指で弾いてみて「カンカン!」と甲高い音がした為に「思ったよりキンキンに張ってるなぁ」と感心していたんですね。
のむラボさんのブログ記事の様に、手で回転方向にニギニギは確かにした事がないわ…。
それはさておき、その2本交差側が簡単にまとめると「本来なら強いはずが弱い」状態であると。
それは反対側の1本組み側のテンション=出せる強度が限界に近い組み方の為に、本来ならそれ以上出せる強度がある筈なのに出せない。
と読めます。
解釈違ったらすみませんw
スポークの編み方がイマイチであると。
もっと簡単にまとめたらこうなります。
ちなみにIT技術者さんも一目を置く方がのむラボさんです。
お二人とも仲が悪いとか、そんな事はないです(色んな記事見る限り)
逆にとても信頼されている。そんな間柄に見えます。
なのでIT技術者さんとのむラボさんの評価記事がちょっと逆な内容ですが、これはどちらを信じるか…ですが、恐らくのむラボさんが書かれている内容も真実。
そして相反する要素になっちまいますが、IT技術者さんが書かれている内容もまた真実だと思うんですよ。
極限まで剛性が高くなくても、速く走れる実例ってあるじゃないですか。
四輪くらいしか長年やってる経験がないから、私は四輪に例える事しかできませんがw
ボディ剛性やホイール保持剛性は、そりゃ高ければ高い程問題ないです。
極限までガッチガチのビッシバシに組めたら、巌の様なボディだったら。
全て問題なし。
問題が出るとすれば「不要な重量」
重量が原因で
・燃費が落ちる
・加速・減速のパフォーマンスが落ちる
・タイヤの寿命も落ちる
…など、剛性高ければ高いほど良い面もある反面、レースで走るにはどうなんだ?
という問題が発生します。(あくまで四輪の例えです)
なので剛性はその条件の中で許される限り、実現できる限り高める様に努力するけれど、求められるパフォーマンスを元に他とのバランスを取っていく…
のがレース機材として正しい姿だと思います。
市販車両でも、じゃあ高剛性な今どきの車と比較してちょっと前の「緩いボディ」と揶揄されたモデルに乗った際にどう感じるか?
久しぶりに昔の車をオーナーさんのご厚意で乗せてもらった時に感心した人も居ると思います。
乗りにくいワケじゃない。
それどころか、イマドキのクルマより面白い!とか、楽しい!とか。
そんな例もありますよね。
例えがあまり上手くなかったかも…
自転車のホイールも、同じかも…ってこれらの記事を読んでそう感じたり考えたりしております。
剛性の権化たるFulcrum Racing ZERO
単純に私自身がこれより堅いホイール知らないだけですけれどw
それに対して、Bontrager製リムを使って手組していただいたemonda用のホイール。(Aeolus comp5ベースです)
Racing ZEROは正にガッチガチ。
それでも僅かに変位などはしているでしょうけれど(絶対に変位ゼロなんて剛体は有り得ない)そんなの感じさせないくらいの剛性。
Bontrager製リムを使ったホイールも、Sapim CX-Rayを使ったおかげか。
そんでBontrager製リム自体が頑丈な作りのおかげか。
あと、スポーク本数多いのも手伝ってますねw
こちらも剛性が高いッス。間違いなく。
でも、剛性高くしっかり駆動が逃げずに伝わるという結果は同じなんですけど、「種類」が違うんですよね。
手組ホイールの方がSUSスポークの特性(高靭性による高張力がもたらす結果、高剛性という特性)のせいなのか、路面のアンジュレーションに剛性一辺倒かつアルミ特有の堅さを前面に押し出しているRacing ZEROよりBontrager製リムを使った手組ホイールの方が追従性が上です。
簡単に言えば、インピーダンスロスが少ない。
跳ねて逃げたりしない。
結果、下りのコーナリングもとても楽しい。
重いwのに我々の貧脚程度の比較ですけどRacing ZEROと遜色ないくらい登る(これは未だに不思議)
そんな感じで、Rovalのホイール。
ご指摘のrapide CLX32・50・64およびCL50 discに関して…。
私なんか足元にも及ばないほど凄いお二人の記事を読んだ上で、実際にCL50も経験した上で思うところをまとめると…
・極限まで性能を引き出して、キンキン…までいかなくともシュータッチしないくらいきっちり組んだと仮定して。
↓
実際に速くなるし、コントロール性も上がるし全方位で性能アップに繋がる。
と素人ながらに思います。
↓
その結果、Rovalに乗って感じていた「楽しさ」を感じられない可能性がある。
のと、我々ホビーライダーにとって大事な性能である「耐久性や寿命」が短くなる可能性がある。
と、考えました。
「楽しさ」に関しては人によって基準が様々なので単純に言いきれません。
また、レースに勝ちたいんじゃ!というのが至上の目的の場合、寿命も目を瞑られる方もいらっしゃるでしょう(まだ寿命が短くなるって決まったワケじゃないですけど)
「緩さ」も必要な「緩さ」の場合があるんです。
と、四輪くらいしか長年の経験とモノサシが無いので例えがそっちに偏って申し訳ないですが、個人的にそう思います。
緩さなんて要らん!速さとコントロール性があれば良い!!
という価値観を否定するワケじゃないですけど、そうやって突き詰めると、鏡並みに綺麗な路面であるサーキット以外で実際に速く走れないじゃないですか。
峠で跳ねて、ヘタするとノーマルかそれに毛が生えた程度のチューニングカーにコントロール性において及ばない可能性が高くなるじゃないですか。
四輪の例えで申し訳ないですけどw
なので、今回の記事は大変良い勉強と着目点になりました。
これは本当に。
なので、手持ちのCL50 discを楽しみながら、個人的にも情報を集めていきまして…
将来的にスポークは丸スポークをやめてCX-Rayで組みたいなと考えていたので、そういうカスタムを施す日まで現状でメンテしながら楽しんで、じっくりと弄ろうと思います。
現時点でも、今のところ経験した中で一番走りやすいホイールなんでw
このあたりって本当に難しい…。
難しいから面白いんですけれど。